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M-51Parkaに関する2,3の事柄

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ジャングルファティーグパンツの変遷(その2)4thのウエスト位置が大きく異なるよの巻

 前回「ジャングルファティーグの変遷 トラウザーズの場合」のつづきです。
 一般に「ジャングルファティーグパンツ」と呼ばれる「トロピカルコンバットトラウザーズ」の変遷について、とりわけ今回は、4th世代のトラウザーズのシルエットがそれ以前のバージョンと比べて大きく異なっている点を中心に写真にて見比べていきたいと思います。

1st(左)と4th(右)の全景
同じSR(Small Reguler)サイズでの比較
1stのウエスト位置が高いことに注意
3rd世代まではウエスト位置が比較的高いシルエットを継承している。
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同じく1stと4thの側面全景
カーゴポケットの位置にも注目
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1stと4thのインシーム(股下)の確認
インシームの規格寸法はほぼ一緒であることがわかる。
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1stと4thのインシーム(股下)の拡大
1stのカーゴポケット用ストラップを通すためのループに留意
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1stと4thのフロントボタン/フロントファスナ
1stの股上が深いことに留意
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1stと2ndのフロントボタン廻り
2ndはLargeのため股上もさらに深め
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3rdと4thのフロントボタン/フロントファスナ
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この項不定期に?つづく

by poemaquince | 2019-04-23 00:05 | 入門編 | Comments(0)

ジャングルファティーグの変遷 トラウザーズの場合(入門編)

 そもそもM-51PARKA関係を専門(笑)としてやってた当ブログですが、「ドイツ軍アノラック」を始め、「ERDL」とか「M-1ヘルメット」とか「タイガーストライプ」とか、「国家主義台頭への憤懣」とか、M-51パーカ専門ブログから離れて随分遠くへ来てしまいました。まあ、そんな中で冬が終わり暑い季節が近づくと「ジャングルファティーグ」記事へのアクセスが増えたりします。もうベオガム記事稿なんかよりぜんぜんニーズがあるみたいです。
 そんなわけで以前の記事「USジャングルファティーグの変遷」https://parkashell.exblog.jp/20139077/の続編としてジャングルファティーグパンツについても、入門編としてざっくり書いてみたいと思います。(いや、前回のジャングルファティーグの記事、調べたら2014年8月って、もう5年も経ってたりしてます(笑)。)

 というわけで、一般に「ジャングルファティーグパンツ」と呼ばれる「トロピカルコンバットトラウザーズ」の変遷について、写真にて見ていきたいと思います。

 1stの側面全景
 上着と同様ポケットフラップに露出するボタン、ウエスト調整用のタブに注意
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 2ndの側面全景
 上着と同様に、ポケットフラップが隠しボタン
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 3rdの側面全景、ウエスト調整用タブが、スライドテープ化していることに留意、ひざのプリーツが追加される。
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 4thの属面全景
 生地がリップストップポプリン化、シルエットが大幅に改訂されている。
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ということで、もう少し細部を確認していきます。
2nd(上段)と1st(下段)の比較
スラッシュポケット(縦ポケット)の形状の違い
お尻のポケットのフラップ(蓋)の形状の違い
ウエストタブの形状の違い
なお、レプリカ等でウエストタブのボタンを2個配置しているものもみられるが、オリジナルは片側1個ずつであることに留意
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2nd(左)と3rd(右)の比較
ウエストタブの変化に留意
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2nd(左)と3rd(右)の比較
ひざのプリーツの有無に留意
3rdにひざプリーツが導入された。
また、3rdのシームがインターロック化されている。
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3rd(左)と4th(右)の比較
3rdのお尻ポケット上のシームに留意
このシーム(縫い目)は3rd独特のもので他の世代には通常は見られない(例外あり)。
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3rdのバックポケット上部のシームのクローズアップ
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3rd(上段)と4th(下段)のクローズアップ
ポプリン生地とリップストップポプリン
インターロックシームとダブルステッチ(巻縫)を示す。
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この項つづく



by poemaquince | 2019-04-21 15:15 | 入門編 | Comments(0)

「ガスフラップ」についての前回記事は訂正(保留)します。

 いやあ、すみません。前回記事の「ガスフラップ」についての考察は訂正させていただきます。記事として発表するにはウラ取りの調査が甘かったです。その後、MIL-C-43199とかの一次資料が確認できたわけではないのですが、同時代のガーメントや文献などから「ガスフラップ」という呼称をあえて否定することはできないのではないかという考えに到りました。今後の戒めとして、川村がなぜ誤ったのか、一連の考察を検証してみたいと思います。

 第一次大戦以降のジュネーブ協定により、化学兵器は使用することのできない過去の兵器であると川村は思っておりました。ところが、ジュネーブ協定は保有に関しては規制をしていないことがわかりました。つまり、先制使用はできなくても、保有している化学兵器は比例原則で使用はできるようなのです。また、60年代になっても米軍はインプレグネーションコートを装備しています。実は川村はこのコートを古着屋さんで見かけたとき、その名前から(死体)防腐処理用の作業コートくらいに思っていたわけでした。ところが先日ネットでそのコートのインストラクションラベルを確認することができ、そのコートは「びらん剤防護用」であることが明らかになった次第です。
 コートのインストには次の通り書いてあります。
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 びらん剤防護用コート
1)治療に際して、このコートは化学兵器防護用としてデザインされている。
2)寒冷湿潤気候用衣料(雨合羽)に重ねて次のように着用のこと
 a)裾のコードを両下腿に結ぶこと
b)腰のコードを密着させること

 ということで、このコートはいちおう化学兵器の治療用に医療スタッフが着用するというような位置づけであったことがわかります。
 とするならば、60年代初頭にびらん剤の使用を想定して、びらん剤からのダメージに関して、完全に防ぐことはできなくても、ファティーグの「ガスフラップ」が「ある程度の重症化を予防する次善の策」として有効と考えられていたのかもしれません。
 また、それらの考え方は前回の大戦中のシャツ類も同様なものだったとも言えなくはありません。
 というわけで、前回の「ガスフラップ」と呼ぶの止めませんか?という問い立てに関してはいったん保留させていただければと思います。
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インプレグネーションコートの写真 引用参照元
びらん剤の特性、化学兵器規制の変遷など

by poemaquince | 2019-04-06 09:18 | 番外編 | Comments(0)

そろそろ「ガスフラップ」と呼ぶの止めませんか? ←いや、記事を訂正します。

 初期ジャングルファティーグなどの「前合わせに付くフラップ」については「ガスフラップ」という呼びかたが一般化したりしています。また、もっともらしくそのフラップが「前合わせからのガスの侵入を防ぐため」などと解説されたりもしています。そんな言説には多くの人が「そんなわけないよね」と違和感を感じていたりしているのではないでしょうか。
 そもそも常識的に考えてコットンポプリンのざっくりした(気密性の低い)シャツにケミカルプロテクト機能などないわけですし… 
 というわけで、今回はジャングルファティーグの初期型(1st,2nd)に見られるような前合わせのフラップについて考えてみましょう。

 たとえば、ジャングルファティーグの2ndの場合
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 首回りのクローズアップ
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 インストラクションラベルを読んでみると
「3 インナーフラップがまっすぐ所定の位置にあるか確認のうえ、フロントボタンを閉じること」との記載があります。
 ここでは、「インナーフラップ」と表記されていることがわかります。
 そんなところから、とりあえず現時点では「インナーフラップ」と呼んでおくのが妥当な気がします。
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 時代を少し遡ってみると、いくつかのアイテムに似たような仕様が見られます。
 USMCヘリンボン生地ジャケットの場合
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 US陸軍ウールシャツの場合
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 微妙にジャングルファティーグの形状とは異なりますが、いずれも「開襟」に関して?の仕様と思われます。何かを「隠す」目的なのでしょうか?19世紀~20世紀初頭の服飾史との関連も要チェックかもしれません。例えばアンダーシャツ、あるいは素肌を見せないためとか?
 あるいは、もっと単純に虫よけ(侵入防止)とか、WR(風よけ)とか?
 
 というわけで、「いやあ実はこんな意味があってねっ」とご存知の方いらっしゃりましたらぜひご教示いただけたらと存じます。

追記:同様の疑問を呈している方もおりました!!

追記の2(3/15/2019)
↓米国の専門書籍にも gas flap の記述がありました。
やっぱりガスフラップと呼ぶのでしょうか?謎です。

Uniforms of the US Army Ground Forces 1939-1945, Volume 3, Shirts

Charles Lemons 2015



by poemaquince | 2019-02-26 20:29 | 入門編 | Comments(0)

ベオギュン(Beo gấm)の泥濘(その3) 結局、TAKASHIMAYA MIL-C-5390F(WEP)のパターンはKIFFEやCISO(28June1967)パターンと一緒なのか?の巻

 突然始まったベオギュン(ベオガム)シリーズその3は、前回紹介した"KIFFE"ブランドの日本製ベオガム2ポケットジャケットやCISO見本(June1967)の端切れパターンと、高島屋サマーフライトカバーオールのパターンは共通しているのか?していないのか?という問題についてです。って言われてもそんなことを気にしている趣味の人ってたぶん多く見積もってもせいぜい日本で30人くらいじゃないか?とも思うのですが(笑)。
 まあ、そんなわけ(どんな?)で典型的なパターン部分を並べて比較してみました。もちろん、CISO見本の端切れは手元には無い(笑)し、高島屋のカバーオールも当然手元にないので、そこはそれぞれUSミリタリアフォーラムのWeb写真と、杉並ワークスさんの「虎模様戦闘服」の一部を引用させていただきました。謝意を表します。

三者を並べてみました。
左:TAKASHIMAYAのサマーフライトカバーオール
中:CISO見本(june1967)
右:KIFFEのミドルウェイト生地
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比較するときわかりやすいように、いくつかの柄の指標にマーキングしてみました。
結論としては、「同じパターン」としてよいと思います。
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参考:TAKASHIMAYAカバーオールのコントラクトタグ
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写真引用元はおなじみUSミリタリアフォーラム
あるいは

このページには、同じパターンの2ポケメタルボタンタイプのジャケットも!

国内ウェブサイトサイトの有名どころとして
川村は、こちらのサイトにて初めて高島屋コントラクトのサマーカバーオールを知りました!!

注:表題の「Beo gấm」についてはブラウザによって?表記が誤っているかもしれません。

by poemaquince | 2018-11-18 10:51 | tiger stripe | Comments(3)

ベオガムの泥濘(その2) 三つの《KIFFE》MADE IN JAPANの巻

 突然始まったベオガム(BeoGam)シリーズその2は、60年代頃に"KIFFE"ブランドにて生産・輸出された日本製ベオガム(あるいはダックハンター)2ポケットジャケットについてです。
それでは現時点で確認できた"KIFFE"の3っつのパターンを写真で見ていきましょう。


右:いわゆる「ダックハンター」パターン
左:どちらかといえば「ベオガム」っぽい感じ
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まずは「ダックハンター」(右)のタグ
KIFFEブランドは、米国のブランドのようなのですが、一連のタグには「made in Japan」の表示があります(いやコレはほつれててみえないけど)。
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「ダックハンター」のフロントボタン 陸自と同じ仕様のボタンに注意 比較に陸自リペア用ボタンを置いてみました。
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同じく、胸ポケットのボタン フロントボタンに比べて一廻り小さいことに留意
輸出用2ポケカモジャケットは、日本製、香港製両者とも胸ポケットのボタンが一廻り小さい仕様になっている。
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どちらかといえば「ベオガム」っぽい感じ(左)のタグ
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「ベオガム(っぽい)」のフロントボタン なんと、タイガーストライプと同じダークグリーンのラウンドバックタイプ(ただし薄いやつ) 比較としてタイガーストライプボタンhttps://parkashell.exblog.jp/238320847/ を並べてみました。
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KIFFEのベオガムタイプ二種
右は紛れもなく「ベオガム」
左は、既出の「ベオガム(っぽい)」もの
いやまあどっちも「ベオガム」だけど。
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「ベオガム」(右)のKIFFEタグ
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もちろん襟の裏に補強ステッチはない。フード用のボタンループに注意
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フロントボタンは陸自型(JSDFtype Button)
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背面全景 なんとこのパターン「CISO」の見本用に提出された1967年6月の記載のあるミドルウェイトファブリックとほぼ同じパターンであった。
追記:このパターン、有名な「高島屋サマーフライトカバーオール」のパターンと同じ説、異なる説、両方あるけどどっちなのだろう?
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詳細はおなじみUSミリタリアフォーラム参照
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by poemaquince | 2018-11-10 08:00 | tiger stripe | Comments(0)

ベオガムの泥濘(その1) 香港 Beo Gam の奥深き世界

というわけで、突然始まりましたベオガム(Beo gam/ベオ・ギュン)シリーズ
記念すべき第1回は、Hong Kong製ベオガムについてです。
それでは写真で見ていきましょう。

まずはSTORM-PRUFの2種類のパターン
右がつなぎタイプ、左は典型的な2ポケタイプ
色調は似ているが、パターンが異なることに留意
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ラベルの詳細
つなぎ(カバーオール)のもの
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ラベルの詳細
2ポケタイプの場合
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カバーオールの襟元
ブループラスチックボタンとVKKファスナに留意
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タグなし2ポケタイプ上着(右側)との比較
タグラベル等は失われているが、ボタンおよび生地から香港製と推測される。
右:カバーオール型のベオガムパターンと同じであることに留意
左:STORM-PRUFのラベル付きのもの
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STORM-PRUFについているグレーボタン
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同じく右側の2ポケタイプ上着のフロントボタン
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別の事例、2種類
60~70年代?にかけて、米国への輸出用ハンティングジャケットとして大量生産されたものと推測される。
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右の2ポケ上着のラベル
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同 ボタン
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左の2ポケ上着のラベル
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同 ボタン
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上記4パターンを並べてみたもの
左から
STORM-PRUF
ラベルなし(STORM-PRUF?)
CROWN HUNTING CLOTHING
HUNTMASTER
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by poemaquince | 2018-11-07 20:00 | tiger stripe | Comments(0)

タイガーストライプの迷宮(番外編その3)井の頭公園ぼっち飲みの夕暮れ

 「大人になれば、焼き鳥食べて(ビールもね)いろんな事を考えるものさ」というのはだれの箴言だったか定かではないのですが・・・

 ということで「コンバットマガジン記事への違和感」ブログに寄せられた「非公開コメント」についてすこし考えたりしていました。

 特に、当該記事ライターでいらっしゃるOさまのごく身近な関係者の方からいただいた「投稿コメント(非公開)」については、先方さまに非常に大きな「誤解」があるようでしたのでこの場にてしっかりと誤解を解いておきたいと考えています。また、その上で川村がブログ稿にて提起させていただいたいくつかの論点について、エビデンスを含めいろいろご教示・ご詳解いただければと思っております。

 先方さまからのコメントは非公開仕様で頂いておりますが、事実関係の誤解を解くため必要最小限度の引用をさせていただきます。(以下引用部分は『色』表示)追記:引用不可とのご連絡があり以下引用部分は削除しました。ただし要旨を()にて補記

 『・・・・・・・・・・・・・・。』(批評は歓迎するが盗作というブログの指摘は遺憾)というご投稿でした。

 その点については、前回、前々回ブログをしっかり読んでいただけたらお分かり頂けるとは思うのですが、川村の当該稿は批評として書かせていただいたものであり「盗作」「記事」を盗んだというような指摘はいっさいしてはおりません。「先行した研究、参照した書籍には「参考文献」として言及する事がマナーだと思う。(‥略‥)その辺はしっかり明記しないとただのパクリ記事になってしまうのではないだろうか。」と書いたとおりです。繰り返しになりますが当該記事を「盗作だ」という気持ちはまったくなく、一連の考察・考証については、その元となった根拠や参照元をしっかり明記する必要があるのではないかと疑問を呈したものです。そういった「所作」はものを書いて発表する場合の仁義だと思っておりましたので、その点の指摘を行ったまでです。そのことは誤解なきよう当ブログ稿をお読み頂けたらと思います。

 そのうえでコンバットマガジン誌ライターさま(の関係者の方)が、『・・・・・・』(誤解を与えたことは詫びるがカンプマガジン記事はほとんどをコンバットマガジン記事のライター氏が書いたもの)とおっしゃられております。(もちろん当方へ「お詫びする」必要は全くないのですが)名前を出せずにいた事情は充分よく判りましたし、また、CM誌からの指示で、ページ数の制約や初心者対象という制約から全ての情報が載せられなかった事情もあったようです。なので、さまざまな制約の中で書かざるを得なかったライターさまの事情も理解できます。ですが、当該記事がほかの人(福岡氏)の名義で発出されている以上、そう言った事情を斟酌したとしても、やはり文中、あるいはその他何らかの形で、カンプマガジン記事(あるいは三一新書「べトナム特需」やRDJ「タイガーパターンズ」)に言及し、解説される必要があったのではないかと思うのです。

 ですので、ライターさま(の関係者の方)からのご依頼である(ブログの?)『・・・・・・・。』(記事を取り下げてほしい)とのご要望は、受け入れられないことを明確にお伝えしておきたいと思います。

 いずれにせよ、60年代当時のジャングルプリント(タイガーストライプ生地)が、APAKPA、あるいはCISO事務所などを通じてどのように調達され供給されていったのかなど、(USミリタリアフォーラムみたいに)公開の対話や議論を経て相互に認識が深まっていく世界を願ってやみません。

 ・・というような事を、「いせや(井の頭公園店)」などで、焼き鳥を食べながら(ビールもね)つらつらと考えたりしてたのでした。

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追伸:というわけで(古くからのパーカ系読者の方はご承知のことなのですが)当ブログ『M-51parkaに関する23の事柄』に関しましては、他の読者さまへも経過や状況が共有できますように、コメント欄は原則「公開モード」で投稿されますようご協力をお願いいたします。

重要な追記:当該関係者さまより「引用不可」とのご連絡をいただきましたので一部引用部分を修正させていただきました。また、その方が実際にコンバットマガジン誌の当該ライター氏の身近な関係者であるかどうかについて当方は未確認です。なお、当ブログにて提起した疑問点についてのご意見は現時点で特に寄せられてはおりませんことを申し添えます。 2018/7/25



by poemaquince | 2018-07-18 00:23 | tiger stripe | Comments(3)

TSの迷宮-番外編- コンバットマガジン誌記事(2018年8月号)への違和感その2

(前回よりつづく)

 という訳で、タイガーストライプ特集記事への違和感(その2)になります。

 ただし、ライターの方もその記事の最後の部分に「要所要所の物証や傍証、証言はあるものの、この考察自体も・・・全体として推測の域を出ない」というふうにおっしゃってはおります。川村もこの記事を全て否定している訳ではなく、この記事の「考察」や事実関係の「解釈」について疑問に思う点を指摘させていただいているだけであることをご理解いただければと思います。ライターの方も「・・・集めれば集めるほど、余計に答えが分からなくなるタイガーストライプの迷宮、その魅力そのものではないだろうか」と記事を結んでいますしね。

 ということでその、その「考察・解釈」についての疑問点をいくつが挙げさせていただきたいと考えます。


1)記事での「分類」の意図がよく判らない

 ”大別して「ベトナム海兵」「APA調達」「横流し」「お土産」「非日本製」の五つの潮流に分類できそうである(p10)”(以後””で記事引用を示す)と「五つの潮流」を挙げてますが、この分類にどういう意味があるのでしょうか?この分類は、同ページ口絵のマトリクスとも整合しないし、以後記事中には全く触れられませんが?(任意に分けるだけなら何でもアリになってしまいます。)


2)談合による「パターンの違いの派生」は論理の飛躍ではないか?

 ”談合の結果、製造は勝手知ったる各社を回る事になるものの、ローラープリントマシンのローラー外周=パターン周期となるが故にパターンの切り貼りが生まれたのではないか、という事である(p10)”という「考察」は後半の一部はそうだけど「談合」とは別次元の話で、結びつけるには論理飛躍しすぎという事でしょう。それにローラー径とパターン周期、したがってそれに伴うパターンの切り貼りは前回述べたとおり福岡伸介氏やRDジョンソン氏らの研究で既に明らかであるし、そのこととコントラクター(請負契約者)の契約(談合による)は関係はない。というかライター氏はタイガーストライプの(請負)製造に関して根本的な勘違いをされている節があるようです。一般的に請負は、プリントから縫製まで一貫して直営で行われるわけでは無く、元請けが生地屋さんや縫い屋さんにそれぞれ発注するのが一般的ではなかったのではないでしょうか?であれば談合云々を持ち出すまでもなくそれぞれのローラー径で版がそれぞれ出来上がったという事でよいのではないのか?(たとえば元請けが「高島屋(百貨店の)」のベオガムフライトスーツの例とか。もちろん元請けが生地屋さんとか組み合わせはいろいろあるとは思うけどね)


3)”68年までには米国内の兵站関係も充実し、外部発注の被服もほぼ見られなくなる。(p08)”というのもあまりにナイーブな見方ではないか?

 バイアメリカン法(’33)の’67年の規制強化により「域外調達」のハードル(コスト高でも米国製品を優先して調達しなくてはならない)が高くなり日本での調達が困難になったことが原因であり、米国内の兵站が充実したからというのは因果が倒錯した理解ではないでしょうか?(っていうかその前段に66年に日本25万着、韓国84万着の戦闘服(たぶんファティーグ)の調達の記述もあり、この元ネタって、三一新書「ベトナム特需」pp80-84の辺だと思うのだけど、ここにバイアメリカンのことも断片的ながらしっかり書いてあるのにね)

 川村の推測になるけど、いわゆる「ドル防衛」と並行してこのバイアメリカンによる調達規制の強化が、本土からオキナワ縫製への移行をより全面的に推進(プリント生地は本土から輸出)したのではないか?そのひとつのファクターではないかと思うのです(当時のオキナワは琉球民政府=米国間接統治下であり、純然たるドル経済圏であった)。


【↓写真】前回記事でも書いたけど、CM誌ライターさん曰く「ゴールドパターンの亜流(右)」、「ジョンウエインパターンの亜流(左)」という独自研究をされているようですが、その考察は全く「妥当でない」と考えます。

「亜流」の呼び方が恣意的で、ここは従前のとおり一般的に「ARVNクラッシック(右)」と「レイトウォー(左)」で全く問題ないでしょう。(てゆーか、〇〇の亜流って言い出したらタイガーストライプってすべてフレンチリザード、あるいはVMXの「亜流」になっちゃうよね。)

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 というわけで、現時点でクオリティの高いタイガーストライプ研究の記事を読みたい方は、まず池袋のサムズミリタリヤへ行って、カンプマガジンVol2jan 2002)を買いましょう。定価1000円ですが、たぶん特価600円で買えるはずです。それに掲載されているMASH福岡氏の論考だけでも優に600円以上の価値があると思います。(https://parkashell.exblog.jp/21579043/)いやマジで勉強になります。おススメですっ!

追記:念のためサムズミリタリヤオンラインショップを見てみたら3.4.5号の案内しか無かった。2号売り切れかも!


by poemaquince | 2018-07-08 00:17 | tiger stripe | Comments(5)

タイガーストライプの迷宮(番外編)コンバットマガジン誌記事(2018年8月号)への違和感

 kara-pattarさんの「超音速備忘録」にモデルグラフィックス誌でSW「スター・デストロイヤー」の電飾特集するって書いてあったので、もう何十年かぶりにモデルグラフィックス買おうと本屋さんへいきました。MG誌、書店の一件目はすでに売り切れていて、少し焦って二件目を廻ったら書棚に一冊残っておりました。棚のモデルグラフィックスに手を伸ばすと、虎彪のM-1ヘルメットのおしゃれな表紙がちらりと目に映ります。あれ、なんじゃこれ?とおもって手にとるとなんと「コンバットマガジン誌」です。おまけにタイガーストライプが特集と書いてあります。以前のこの稿(タイガーストライプのボタンの巻)でコメント欄の書き込みがあった沖縄タイガーさんのCM誌取材のコメントを思い出し「ああ、沖縄での縫製事情とかの情報もあるかも!!」と少し期待してMG誌とCM誌と両誌購入という大盤振る舞いをしてしまったのでした。

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 帰宅後に「スター・デストロイヤー」特集のMG誌は未開封で差し置いて、そそくさとコンバットマガジン誌面、タイガーストライプ特集に目を通します。カラーページには、べトナム海兵隊(VMS)やベオガムの写真が並んでいます。期待して記事に目を通して読み進んでみると、あれれ??うーん、これってほとんどサムズミリタリヤ「カンプマガジンVol2(2002)」でのMASH野本福岡氏の記事、あるいは三一書房「べトナム特需」安藤慎三(1967)の記述がベースになってるよね。いや決して参照するなということではないけど、先行した研究、参照した書籍には「参考文献」として言及することがマナーだと思う。文中で資料に言及していたのは「週刊朝日(1965716日号)」の記事だけだったし。その辺はしっかり明記しないとただのパクリ記事になってしまうのではないだろうか。また、RDジョンソンの研究(タイガーパターンズ)に全く言及しないのもバランスが悪いというか不自然と思われます。ローラー径でのパターンデザインの脱落を説明するのであればやはり何らかの形で「デンス」「スパース」に言及するのがスジではないでしょうか。

 で、もっと???なのは10ページに掲載されている「タイガーストライプの変遷」の表、かなり断定的に年代を特定して線引いてしまってるけど何か判断の根拠があるのでしょうか?先の野本福岡氏の記事でもここは「頃」をつけて「もやっ」とさせているのですけど、このマトリクスだけ見るとかなり断定調です。発注(生産)時期についてぜひ根拠を伺ってみたいと思います(まさかMASHさんのウェブ広告ではないとは思いますが)。あと、表ではいわゆる「ARVNクラッシック(ADD)」を「ゴールド亜流」に位置づけちゃってるけどこれは明確に誤りですね。ADDはパターンを見てもADSの下流にはないし、当時の写真でも67年にはADDの使用が観察されていますしね。なんかこのヘンは、言及はしていないところのジョンソン分類のADS/ADD説に引っ張られてしまったということでしょうか?また、いわゆる「レイトウォー」についても「ジョンウェイン亜流系」にカテゴライズ(パジャマ、厚手パジャマ)してまとめてしまっていますが、この分類も理解に苦しむところです。(もしかしたら記事の著者は「ニポンスゲー!他のアジア生産はみんな亜流だ!」みたいなNTUY脳が入っちゃってるのでしょうか?)

 あと、ぜひ根拠を知りたいのが、南べトナム海兵隊(VMS)パターンのTYPE分類についてです。この生地が日本でプリントされていて、べトナムで縫製されていたという見解(追記:これも先の野本福岡研究にしっかり明記されておりました)には全く賛成なのですが、当該の表では、そのTYPE58年〜66年まで毎年度分けて分類しています。もしそれが本当ならばすごい発見です。タイプ違いのエビデンスがどうなのか実に気になるところです。

 また、記事中に、もと生産者の糸数氏の証言が出てきます。お名前からして当時のオキナワでTSの縫製に関わっておられた方とお見受けいたしました。あたかもその方の証言で「タイガーパターンは、リザードCパターンから米軍によって作り出された」ように書いてありますが本当にそう言った「文脈」で糸数氏が語ったのでしょうか?そもそも当時のオキナワでは生地はプリントしておらず、ヤマトから「輸入」していたわけで(オキナワでの本格的縫製は60年代中盤以降と推定される)、当時から10年近く遡る「南べトナム海兵隊(VMS)」パターンの派生については糸数氏は知る立場に無いと思われます(いや糸数氏が嘘をついていると言っているのではなく、似たような発言を著者あるいは編集者が都合良く切り貼りしてんじゃね?という疑問です)。

 まあ、内容に??な部分もありますが、以前のCM誌のようなむちゃくちゃな解説と比較するとだいぶましではあるのですが(まあウィキペにも項目建たって書いてあるけどもね)。でもこの業界の記事って、ほんとウィキペでいうところの「独自研究」(笑)多いっすよね。(この項つづく)


by poemaquince | 2018-07-01 23:31 | tiger stripe | Comments(4)