いやこれ、すごいのは、1975年陥落直前のべトナムはサイゴンにて全編オールロケのエンターテイメント映画を撮影していた!!というのです。(それ聞いただけで当時の若手映画人の熱意に敬意を表してしまいます。)で、そんな危険を冒してクランクアップしたフィルムは、ブロックブッキング体制やらなんちゃらな理由にて当時オクラになってしまった!というのですが、関係者の尽力により、38年後についに劇場公開に至った!!という作品です。
主人公は、内戦下のべトナムにあってエビの買い付け!などやってる日本の弱小商社の駐在員です。彼がひょんなことから闇世界に足を突っ込んじゃう破滅型のロード(アクション)ムービー(笑)なのですが、べトナムオールロケのすばらしさ、当時の南べトナムの風景は必見です。とりわけ、一号線?を北上するカメラが捉えるべトナム共和国軍の姿は貴重です。
ただ、どちらかといえば平凡な商社員がなぜ豹変してそのように行動するのかの説得力がいまいち?なため、すばらしいラストシーンも半分胸に落ちません。銃撃戦の描写も70年代風(そりゃそうだ!!)です。
ではあるのですが、日本とベトナムの現代史の一側面に切り込んで描いている作品でもあります。
映画好きのひと、日本の現代史やべトナム関係に興味のある方は必見です!!
朝のテアトル新宿
テアトル新宿館内デコレーション
上映後、長田監督の飛び入り舞台挨拶
当日朝まで長田監督特集でオールナイトイベントを開催していたとのこと。
中途半端な反戦映画ではなくエンターテイメントを目指して作成されたことを強調されていました。
予告編
https://www.youtube.com/watch?v=hlzgNQh3zcw