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M-51Parkaに関する2,3の事柄

カテゴリ:parka( 68 )

レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合 その2

 京都シービーズさんの企画するYMCL KYブランドは、低価格のわりに再現性が高いアイテムが多いことでも知られています。
 前回記事(https://parkashell.exblog.jp/239733392/)に引き続きもう一回、シービーズのM-51モッズパーカについて見ていきたいと思います。
 まずは、口絵写真を見てください。
 右は前回紹介したYMCL KYのM-51パーカ(XXXSサイズ)です。左は比較用の実物?
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合 その2_a0164296_22230743.jpg

 いやじつは、こっち(左側)もYMCL KYのM-51パーカ(XXXSサイズ)でした。生産ロットによって、生地の色や、シルエットなどが異なることがわかります。
 この個体は前回個体(右側)に比べ、身幅が狭く、腕が長めになっています。
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合 その2_a0164296_22230235.jpg

 入手時よりライナーも失われていたため、米軍実物のM51ジャケット用のライナーをつけてみました。ちなみにM51パーカ用のものは大きすぎてフィットしませんでした。
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合 その2_a0164296_22225480.jpg

 ジャケット用ライナーとパーカ用ライナーは、ボタンホールの位置が異なり互換できません。なのでシェル側のボタン位置の移動が必要です。
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合 その2_a0164296_22225015.jpg

 YMCL KYのM51シェルは、首回りのライナーボタン用タブがシェル側に固定されていません。ライナーを付け替える場合、実物と同様にシェルに縫い付けたほうが良いかもしれません。今回は4か所のうち両端(着上時の前身ごろ側)の2か所を縫い付けしました。
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合 その2_a0164296_22224134.jpg

 こんな感じです。
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合 その2_a0164296_22223019.jpg

 おもてからみると、」エポレットのボタンのちょうど下あたりに、縫い付けの糸がぽつんと見えるのがわかりますでしょうか。
 また、入手時にドローコード類が一部失われていたので、すべて実物ドローコードに交換してみました。ついでにフードのレザーキーパーも米軍実物と交換です。
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合 その2_a0164296_22222251.jpg
 YMCLKYのM-51パーカは、ドローコードが固定されていないので簡単に交換できます。交換することで、リアルさがぐっと向上しますが、ソリッドなドローコードの入手が困難なのが難点です。すこし値が張るのですが大阪MASHさんで復刻ドローコードを取り扱っていた(一昨年の話ですのでもうないかも)ので問い合わせてみるのも良いかもしれません。

 フード内側ラベル部分
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合 その2_a0164296_22221742.jpg
 ついでに、実物ファーフードを取り付けてみました。
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合 その2_a0164296_22220022.jpg
 ボタンホールの位置もしっかり再現しているので、取り付け可能です。
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合 その2_a0164296_22214973.jpg
頭頂部のボタンホールにボタンを留めたところ。
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合 その2_a0164296_22213835.jpg
 パーカの全景
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合 その2_a0164296_22212642.jpg
 フードボタンを留めたところ。
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合 その2_a0164296_22213189.jpg
追記
ドローコードの交換に関しては、こちらの記事もご参考ください。
ドローコードの補修(https://parkashell.exblog.jp/14490633/



by poemaquince | 2019-11-17 22:41 | parka | Comments(0)

今年も「フィッシュテールパーカー」と「ビンテージライナー」の着こなしが提案されてます。

 いや、朝夕はめっきり寒くなりました。10月には秋冬もののコーディネートが店頭に現れたりします。
 おや?と思ったのが英国のオーセンティックブランドからの「ご提案」
 いやもうさすがに「モッズコート」は終わりでしょ?と思ってたのですが、なんと「モッズコート」ではなく「フィッシュテールパーカ」!で店頭に並んでいます。アイキャッチャーのボードによれば、シルエットはもこもこ寄りで、生地もコットンナイロンという、まんまアレじゃないですか。とうとうひと回りしてモッズパーカに回帰しています。いや長かったです。モッズパーカ⇒青島コート⇒モッズコート⇒セカオワ(m65だけど)⇒フィッシュテールパーカー(いまココ)
今年も「フィッシュテールパーカー」と「ビンテージライナー」の着こなしが提案されてます。_a0164296_21250990.jpg
いや、さすが「英国」ブランド、モッズコートでなくフィッシュテールパーカっすよ。
今年も「フィッシュテールパーカー」と「ビンテージライナー」の着こなしが提案されてます。_a0164296_21250681.jpg


お次は吉祥寺にある、おしゃれ系古着屋さん
とっても程度の良いM51ジャケットライナーを、おしゃれアウターとしてご提案されています。
今年も「フィッシュテールパーカー」と「ビンテージライナー」の着こなしが提案されてます。_a0164296_21250287.jpg
当該個体のコントラクトラベル
L.W.FOSTER SPORTSWEAR CO.INC製
コントラクト年月は1951年12月の極初期のもの
素材は撚糸パイル
パイル地に変色もなくとてもきれい
ちょっとお高い(13千JPY)ので購入できないけど、極美品のコレクターズアイテムですね。いや買った人とお友達になりたいっす。
今年も「フィッシュテールパーカー」と「ビンテージライナー」の着こなしが提案されてます。_a0164296_21245510.jpg

by poemaquince | 2019-11-12 21:27 | parka | Comments(0)

M-51parka(モッズコート)のサイズ感について

M51パーカの「サイズ」については、おなじサイズ表示であっても個体や時期によって大きく異なります。
とはいっても、ネットフリマなどで、サイズ表記が欠落したM51の肩幅が60センチもあるのに「SMALL」で間違いないと解説されていたりします(うーん、さすがにそれM65改造あるいはM51リサイズ版?じゃないかなあ)。
確か以前にも当ブログ稿で言及したのですが、MIL-P-11013の米軍MIL仕様書では、仕上がり検査の項目で、胸(身幅)、バックレングス(丈)、スリーブレングス(袖丈)しかテーブルに規定されていない(しかもそれぞれのトレランス(許容範囲)が結構大きい)ため、肩幅をはじめ各実寸にばらつきが出る原因なのかもしれません。
また、60年代のDSAコントラクトになると、M-51のサイズが全面的に見直され、肩幅・身幅ともひと廻りほど小さくなったりします。
ちなみにMIL仕様上の初版とDSA時代のD版の身幅(SMALL)の仕上がり実寸を比較してみます。
SIZE  SMALL
MIL-P-11013(QMC)Mar.1951 の場合
CHEST 30インチ   Tolelance ±3/4インチ  
MIL-P-11013D Aug.1962 の場合
CHEST 24 1/2インチ  Tolelance ±3/4インチ  
と、平置きで5.5インチ(おおむね14センチ!)も違います。
ただし、M-65になると、実寸がもとに戻って?、また大きくなります。例えば70会計年度のM-65パーカ(SMALL)の実測肩幅は60cm、身幅64cmだったりします。
というわけで、手近にあった数個体を実際に計測してみました。ひとつずつみてみましょう。

1)1951年5月コントラクト
ヘビーウェイト(厚手生地)コットンサテンのいわゆる「初期型」と呼ばれるもの。コントラクトが51年5月以外に確認されないため、当稿では「5月モデル」と呼んでいる。
サイズ:SMALL(推定)
肩幅:54cm
身幅:66cm
サイズラベル(スタンプ)は失われているが、推定SMALL
M-51parka(モッズコート)のサイズ感について_a0164296_21223943.jpg
M-51parka(モッズコート)のサイズ感について_a0164296_21231355.jpg

2)1951年7月コントラクト
コットン/ナイロンオクスフォード(5オンス)
サイズ:LARGE
肩幅:61cm
身幅:75cm
M-51parka(モッズコート)のサイズ感について_a0164296_21234109.jpg
M-51parka(モッズコート)のサイズ感について_a0164296_21235706.jpg

初期は厚手コットンサテンとよく言われてきたが、初年度の1951年から5オンスのコットンナイロンオックスフォード生地でも生産されていたことがわかる。
M-51parka(モッズコート)のサイズ感について_a0164296_21241804.jpg

3)1953年6月コントラクト
コットン/ナイロンオクスフォード(5オンス)
サイズ:SMALL
肩幅:54cm
身幅:65cm
M-51parka(モッズコート)のサイズ感について_a0164296_21250376.jpg
M-51parka(モッズコート)のサイズ感について_a0164296_21252124.jpg
M-51parka(モッズコート)のサイズ感について_a0164296_21253637.jpg

4)1956年11月コントラクト
コットン/ナイロンオクスフォード(5オンス)
サイズ:SMALL
肩幅:58cm
身幅:67cm
M-51parka(モッズコート)のサイズ感について_a0164296_21255372.jpg
M-51parka(モッズコート)のサイズ感について_a0164296_21260446.jpg
M-51parka(モッズコート)のサイズ感について_a0164296_21262381.jpg

5)60年代DSAコントラクト
コットン/ナイロンオクスフォード(5オンス)
サイズ:SMALL(推定)
肩幅:51cm
身幅:60cm
M-51parka(モッズコート)のサイズ感について_a0164296_21270735.jpg
この個体のサイズラベルは失われている。
M-51parka(モッズコート)のサイズ感について_a0164296_21103713.jpg


肩幅の測定の事例
腕の付根から腕の付根の直線
M-51parka(モッズコート)のサイズ感について_a0164296_21102706.jpg

身幅の測定 フロントを閉じて、アームホール下端の間の直線
M-51parka(モッズコート)のサイズ感について_a0164296_21102146.jpg
今回の5例のシェルを並べたもの
仕様上は、OGシェード107であるが、色調はそれぞれであることに留意
(写真でみるとカメラのせいか、かなり似た印象ではあるけど)
M-51parka(モッズコート)のサイズ感について_a0164296_21101005.jpg


by poemaquince | 2019-11-06 21:19 | parka | Comments(2)

レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合

京都シービーズさんの企画するYMCLKYブランドは、低価格のわりに再現性が高いアイテムが多いことでも知られています。
すでに絶版なのですが、当ブログでもずっと気になっていたYMCLKYのM-51パーカをやっと目にする機会がありましたので一緒に見ていきたいと思います。

パーカの全景
遠目に見るとオリジナルと誤認しそうなくらい、全体の雰囲気は良い。
ドローコードの太さに目がいってしまいます。惜しい!
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合_a0164296_21432765.jpg

左:オリジナル
右:YMCLKY
当時(2006年)、他の製品に比べ、レプリカとしてはポケットや腰のドローコードの位置など正確に再現していたと思います。
この製品はライナー付きの企画ではあるのですが、今回ライナーは入手できませんでした。
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合_a0164296_21390413.jpg

袖のボタン
M-51パーカにしか見られないこの形のボタンを再現したのも、当時としては画期的でした。
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合_a0164296_21385899.jpg

ドットボタン(スナップボタン)の位置も良いです。
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合_a0164296_21385026.jpg
フロントファスナーもノーブランドながら雰囲気をつかんでいます。
差し込み口もUS版と同様に、スライダーが右手にあります。
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合_a0164296_21384142.jpg
アイデンティファイラベルのスタンプ
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合_a0164296_21382867.jpg
インストラクションラベルのスタンプ
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合_a0164296_21381979.jpg

フード回りのレザーキーパー
「厚さ」を再現するため合皮を積層で使用
当時、こういった「こだわり」に感動し、敬意を表したことを思い出します。
レプリカのM51パーカ YMCL KYの場合_a0164296_21380137.jpg
過去のレプリカに関する記事
レプリカのM-1951(ECW parka"M-65"改の場合)
レプリカのM-51パーカ キャブクロージングの場合
レプリカM-51パーカ ライナー C.A.B CLOTHINGの場合

by poemaquince | 2019-11-03 21:46 | parka | Comments(2)

M-1948 PARKA のヴァリエーション 腕のポケットが無いよ

 いわゆるモッズパーカの始祖として有名なM-48パーカですが、たまに「腕のポケットが無い」タイプという特徴的な外観を持つ個体が観察されます。

 このタイプは、M-48PARKAの中でもそこそこ頻回に見かけますので、個体のエラーとしてではなく明らかに仕様としてのプロダクトと考えられます。

 

では、写真を見ていきましょう。

左 通常のM-48パーカ

右 左上腕にポケットがつかないタイプ

M-1948 PARKA のヴァリエーション 腕のポケットが無いよ_a0164296_22340167.jpg

左上腕部の比較


背面

M-1948 PARKA のヴァリエーション 腕のポケットが無いよ_a0164296_22322414.jpg

内側

上腕ポケット以外に特に両者に差異は見られない。

M-1948 PARKA のヴァリエーション 腕のポケットが無いよ_a0164296_22321228.jpg

腰ポケット裏面のラベル

右が、上腕ポケットなしのタイプ

M-1948 PARKA のヴァリエーション 腕のポケットが無いよ_a0164296_22313074.jpg

ポケットなしタイプのもの

表示がかすれてしまっているが通常タイプと特に異なる点は見当たらない。

M-1948 PARKA のヴァリエーション 腕のポケットが無いよ_a0164296_22314591.jpg

通常タイプのラベル(一例)

M-1948 PARKA のヴァリエーション 腕のポケットが無いよ_a0164296_22305798.jpg

ライナーをつけた状態(全景)

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いままで「M-48入手したけど腕ポケットが無いからにせもの?」「痕はないけど取られたもの?」と不安になられてた方は、どうぞご安心ください。


by poemaquince | 2018-11-02 22:37 | parka | Comments(2)

えーっ!! Parka Shell Arctic EX-50 ???

 えーっ!! Parka Shell Arctic EX-50 ???
 その日、たまたまエイ出版社の雑誌を店頭でぱらぱら手にとったところ、とんでもない写真を見てしまいました!!! えーっっ??何コレ?? EX-50??
 そこには、見たことも無い聞いた事も無いEX-50というエクスペリメンタルモデルが紹介されていたのでした!!おまけに中目黒の『LOCO』さんで取り扱っているとの記載が!へなへなとその場にしゃがみ込んで雑誌に書いてある「問い合わせ先」に電話してをしてみまたが、呼び出し音ばかりでなかなかつながりません。調べてみたら開店は午後二時からとのこと。まだ1時前です。本の奥付を確認すると12月10日発行、少なくとも11月には店頭に出ていたか?もう遅いかもと、不安を抱きながらもとりあえず直接中目黒に向かうことにしました。
 中目黒の古着屋さんは、『Cider』以外はほとんど行った事がありません。グーグルマップで目的のお店に向かいます。さすが「中目黒」、ガード下は、おされな飲み屋がいっぱいです。東急線のガード沿いから商店街に抜けます。ありました「LOCO」さん。入り口にはM-51parkaが。程度もよく、ライナーもついて15000JPN台は安いのでは?しかし今日はそれどころではありません。店内に入りぐるり見廻してもそれらしいアレはありません。(あーっ、やっぱり遅かったか?)念のためお店のひとに訊ねてみました。お店のおねえさんは、雑誌をたしかめながら電話でも商品の有無を確認してくださり、やはり雑誌が出て直ぐ売れてしまったとのことでした。あーっ、またしても「パーカ趣味者」失格!、ショックでしばらく呆然としてしまいました。まあ、残っているとは思ってなかったけど、それでも「もしかしたら!」と淡い期待で中目黒まで急いで来たわけでした。落胆です。まるで好きな異性に振られてしまったかのような気分です。きっと、「キモいトラ柄のアレ」や、「ポットの刻印」のことばかり考えていたため、パーカの神様のバチが当ったのでしょう。ぐっすん(涙目)。 
 ここまで来たのだからと、下北沢で途中下車です。険しい顔(たぶん)でひととおりお店を廻って、やっぱり「EX-50」ないなー(当たり前)、と、もうすっかり合理的判断力を失っています。そんな折り、「フラミンゴ」店内で、あれ?ほどよくヤレたJWD?を着たおしゃれな店員さんとすれ違いました。(オリジナル??)思わずじっと観察してしまい、我慢できずに「見ていいですか」と(おそらく恐い顔で)訊いてしまいました。親切な店員さんは親切に「どうぞ」といってくださいました。(うーん黒ボタン?中田?だとしたらこんなヤレ方する?)ただ、店員さんが私物で「着ている」ものなので手にとって観察するわけにもいかず「オリジナルですか?」と(たぶん尋問口調で?)訊いてしまったのでした(もう、ほとんどストーカーです)。店員さんは、「いいえ」といってシャツの裾をまくり、グリーンのラベルをみせてくださいました。その対応があまりに自然でつい「あはは」と心が和んでしまいました。
 そして、気がつきました。そうです。べつにわたくし川村が、EX-50をもつ必要はないのです。ただ、EX-50がどういうものなのか知りたかったのです。無事入手された方には、是非どこかでEX-50に関する情報を公開いていただけたらと思います。あるいは消費せずにどうか大切に保管して後世に伝えてほしいと切に願うのでした。

Parka Shell Arctic EX-50-6 
(出典)エイムック
「MILITARY JACKET:ヴィンテージミリタリーデザインの集大成」(2016/12)
えーっ!! Parka Shell Arctic EX-50 ???_a0164296_0305634.jpg

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えーっ!! Parka Shell Arctic EX-50 ???_a0164296_031364.jpg

(出典)エイムック
「MILITARY JACKET:ヴィンテージミリタリーデザインの集大成」(2016/12)
https://books.google.co.jp/books?id=AvWuDQAAQBAJ&lpg=PA176&dq=EX-50%20parka&hl=ja&pg=PA176#v=twopage&q=EX-50%20parka&f=false


いやはや、この本このほかにもM-65パーカの試作モデル「T-60」の紹介など、パーカー史を塗り替えるスクープが満載です。
じつは、以前に書店でこの本を見かけたときは「どうせレプリカのカタログ本でしょ」とスルーしてしまっていました。何事も先入観で判断してはいけなかったのです。すばらしい編集を虚心に観察して手にとっていればEX-50に巡り会えたかもしれませんでした。驕った心にバチが当たってしまいました。エイ出版さんごめんなさい、えーん(泣)。
by poemaquince | 2016-12-22 00:37 | parka | Comments(5)

PARKA SHELL M-1951 / TYPE 1956 Experimental?

もう、ほんと久々にM-51Parkaの記事になります(祝)。
今回は、M-51パーカ1956年バージョンとされる背面が上下2分割のパーツ割のタイプのものについての記事です。
M-51に関してネットウォッチされている人々の中には、「あの2、3の事柄ブログ、なんであれを取り上げないんだ?」と不審に思われていた方もいらっしゃるかもしれません(笑)。
川村も、書こう書こうとは思っていたのですが、もうすこし何か判ってからと、ずるずる引き延ばしていたわけでした。今回この記事を書くにあたって、結局、なにか確かなことがわかったわけではないのですが、現時点で不明な点の多い謎のモデルとしての記事ということになります。(いっぽう先日、大阪チャーリーの野本さまが、「USMCモデル」ということで当モデルをネットオークションに出品されておりました。新たに何らかの情報を確認されているのかもしれません。)
というわけで、この特異な56年タイプの詳細を見ていきたいと思います。

ぱっと見は、どこにでもあるM-51パーカです。
以下、順次観察していきますが、全体としてパーツの少点数化、工程の簡略化を意図したエクスペリメンタルなデザインなのではないかという気がします。
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背面の全景 
見づらいが、背中のシームが縦の左右分割でなく、上下分割であることに留意
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フロントを開いてみたところ
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腰のドローコードトンネルの比較
通常モデル(上段)は、別パーツにてトンネルを貼付けているが、56タイプ(以下T56)は背面下部パーツ端を折り返し、トンネルを作成している。トンネル両端にボタンホール状の孔をもうけてコードを取り出していることに留意
PARKA SHELL M-1951 / TYPE 1956 Experimental?_a0164296_10283014.jpg


腰のドローコードアイレット(はとめ)取り出し口(裏面)の比較
左/通常型、右/T56
補強ウェビングテープの織り、アイレットの留め方(左/菊割り、右/ワッシャー留)、ライナーボタン裏の芯生地(バックラム)の色(左/白色、右/オリーブグリーン)に留意
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裾のドローコードトンネルの比較
左/通常型、右/T56
裾のトンネルについても、通常型は別パーツにて貼り合わせているが、T56は、70年代以降のM-65のように端を折り返してトンネルにしていることがわかる。
PARKA SHELL M-1951 / TYPE 1956 Experimental?_a0164296_10281155.jpg


同じく裾のドローコード取り出し口比較
左上段/通常型 右下段/T56
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フィッシュテールの比較
上段/通常型 下段/T56
PARKA SHELL M-1951 / TYPE 1956 Experimental?_a0164296_10274880.jpg


袖の比較
左/T56 右/通常型
袖ボタンの形状違い、袖口のパーツ割りの差異に留意
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T56の袖のクローズアップ
通常型と異なり、袖のエラスティックテープ用トンネルも折り返しの袋状であり、また、袖スリングの取り出し口がボタンホール状の切り込みであることがわかる。
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フード部(背面)の比較
上段/通常型 下段/T56
フード背面は、通常型は4分割であるのに対し、T56は3分割パーツであることに留意(見づらいけど)
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T-56フード内側サイズスタンプ部のクローズアップ
「1956」という表示が見て取れる。
パーカ本体へのフードの取付け方法や、ハンガーループなど通常型との違いに留意
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T-56フロントファスナーのクローズアップ
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この個体を入手した当初、1956年というスタンプから、初期に多く観察されることの多いTALON(アルミ)ファスナーは、後付けではないかと推測していました(縫付けも雑だったし)。しかしながら、いままで確認できたこのタイプの全例(5例)が、このタロンアルミファスナーを使用していたため、ほぼ、オリジナルの仕様であるということと判断しました。また、同一のファスナであることによって、このモデルが同一の生産ロットであったということが推測されます。今回の記事において、このタイプのパーカについては、スタンプが不鮮明(53か58かわからない)な個体であっても56年プロダクトの蓋然性が高いと考え、TYPE56と呼称することとしてみました(P56でもいいけど)。

今回比較した「通常型」との全景比較
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by poemaquince | 2016-10-23 10:36 | parka | Comments(0)

Mー51パーカ(モッズパーカ)初期とか後期とかのこと

 このブログのひとつのテーマとして、M-51初期型の「謎」をずっと考察していたわけですが、まあ、謎はなぞのまま残されている訳です。
 整理してみると
1)MIL規格MIL-P-11013(QMC)の初版からコットンナイロンオックスフォード(5オンス)を指定しているにもかかわらず、51年5月コントラクトではコットンの厚生地が観察されること
2)MIL規格初版から、厚い「大型袖ボタン」を指定しているにもかかわらず、薄い袖ボタンが観察されること
3)MIL規格初版の添付図や寸法表などで指定する裾のドローコードの取り出し(左側)が通常のよく観察される製品と異なり短い仕様であること(参照http://parkashell.exblog.jp/10921248/
 などが挙げられます。
 また、同年度の7月コントラクトでは、すでにコットンナイロンの薄生地仕様の製品も確認できるため、厚生地であることをもってのみ「初期型」とするのは誤解が生じてしまうと考えます。厚生地の全例が(現時点では)51年5月コントラクトのため、暫定的に当記事においては”5月モデル”というような呼び方にしてはどうかと考えています。
 また、MIL-P-11013(QMC)で図示される、裾のドローコードの取出し位置が短いタイプについては(現物は一例しか確認できていませんが)”極初期タイプ”と呼称したいと考えます。
 60年代に入り、明らかな特徴を持った一連の製品が観察されます。生産時期から概ねコントラクトが、DSA(ディフェンスサプライエージェンシー)経由となっているため、これらを最後期型として”DSAモデル”と呼びたいと考えています。

 今回、片付けの最中にたまたま出て来た、いわゆる「厚生地タイプ」(51年5月モデル)と、最後期型の60年代型(DSAモデル)を比較して写真を撮ってみました。(以前にも似たようなことしている気もします(笑))。
 60年代型M-51パーカ http://parkashell.exblog.jp/10555798/


 両者の全景
 右:51年5月モデル
 左:60年代型DSAモデル
 細部を除き、大幅な変更は観られない。
 ただし、サイズ(肩幅、身幅)が見直され、DSAモデルはひと回り細くなっている点に留意。
Mー51パーカ(モッズパーカ)初期とか後期とかのこと_a0164296_23294590.jpg


 袖の大型ボタンの比較
 右:51年5月モデル(薄型汎用)
 左:60年代型DSAモデル(成形色がグリーン)
 下(真ん中):標準の厚型ボタン
  薄型の大型ボタンは比較的「初期」生産の個体によく観察されます。
Mー51パーカ(モッズパーカ)初期とか後期とかのこと_a0164296_2329357.jpg


 同じく標準の厚型ボタンを裏返したところ
Mー51パーカ(モッズパーカ)初期とか後期とかのこと_a0164296_23292831.jpg


 同じく標準の厚型ボタンを横から見たところ
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 エポレットやライナー取付に使う19mmボタン
 右:51年5月モデル(DSAモデルを除く全ての型で使用)
 左:60年代型DSAモデル(いわゆるファティーグボタンでつやつや)
   このボタンを使用している個体はほぼ60年代「DSAモデル」であると考える。
 ボタンだけでなく、コットンサテン(右)、コットンナイロンオックスフォード(左)の織りにも留意
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 この今回のDSAモデルの個体にはサブデュードのU.S.ARMYディスティングイッシングインシグニアが付いていました。60年代後半に使用されていたということでしょうか。
 上段:60年代中盤から観察されるサブデュードのARMYインシグニア
 下段:50年代〜60年代を通じて観察されるARMYインシグニア
 旧タイプの識別インシグニアは、調べてみたら53年7月〜70年のサブデュードに置き換わるまで着用が認められていたようです(結構、期間が長いので一寸びっくりです)。
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 フロントファスナーの比較
 初期から後期まで観察される、一番ポピュラーな「コンマー」アルミの写真がありませんが(笑)
 右:5月モデルについている「タロン」のアルミ
 中:初期に生産されたと思われる薄生地個体の「コンマー」ブラス
 左:60年代型DSAモデルに付いている「クラウン」ジンク
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 「タロン」(アルミ)、「コンマー」(ブラス)などは、比較的「初期」のタイプによく観察されます。ただし、「クラウン」も少なくとも52年コントラクトには使用が確認されています。また、EX-48-1パーカなどにも観察されるようなので「クラウン」だからといって時代が下るようでもなさそうです。
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 後期モデルは肩のプリーツが省略されている。
右:60年代型
左:51年5月モデル
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by poemaquince | 2015-12-07 23:46 | parka | Comments(5)

レプリカのM-51パーカ ライナー C.A.B CLOTHINGの場合

 前回、CABのレプリカのM-51パーカと、実物M-51パーカと比較した訳ですが、今回はそれに付属するライナーを紹介いたします。じつは、この製品ですがライナーにくらべ、シェルの腕が少し短いため、普通に着用するとライナー地が袖さきから少しはみ出してしまいます。(この個体のたまたまの相性なのか、製品の企画のミスなのかは判りません。)ですので、記述者川村は、シェルとライナーはそれぞれ別々に着用しています。特にライナーの起毛はアクリル製で、実物に比べて非常に軽いので、実物シェルに取付けて実用として使用するのに大助かりしています。
 
 コントラクトスタンプにCABの表記は無い。
 セーラムプロダクツコーポレーション 1951年12月29日コントラクトのモデル化
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 実物(右)との比較、裁断に至るまでよく再現されている。 
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 腕関節の当て布など、正確な形状を再現
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 パイルは、もこもこタイプをアクリルで再現 右は実物ウールパイル
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 コントラクトラベルの比較 左がキャブ製 右がセーラムプロダクツ
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 実物のシェルに取付けてみました。
 ボタンホールの間隔が若干短いため、シェル側に波うちます。
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 こんな感じです。
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by poemaquince | 2015-11-23 00:10 | parka | Comments(0)

レプリカのM-51パーカ キャブクロージングの場合

 当欄で、レプリカのM-51パーカを紹介するのはM-65パーカを改造した『レプリカのM-1951(ECWparka "M-65"改の場合)』http://parkashell.exblog.jp/10576762/ 以来ですので、かれこれ5年ぶりです。
 ほんとは、シービーズYMCLKYブランドのM-51も紹介したかったのですがなかなか入手のご縁に恵まれません。という訳で、今回はC.A.B CLOTHING の PARKA SHELL M-1951 をご紹介いたします。
 といっても、キャブさんからはいろいろなバージョンのモッズパーカが出ております。中には全く似てなかったりするものもありますのでネットなどで入手される場合は充分ご注意ください。
 今回ご紹介するタイプは詳細不明なのですがたぶん2000年代初頭にリリースされた製品ではないかと推測しています(違っていたらごめんなさい)。それでは観ていきましょう。

 まずは製品の全景
 街で見かけても、よく観察しないと見分けがつきません。ドローコードは若干太いのですが。
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 実物(右)との比較 いやよくできています。袖の丈が少し短い。
 フロントファスナーの差し込みが反対なのが判ります。
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 背面の全景 左がキャブ製 右が実物
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 フロントファスナー スライダーのアップ
 右 コンマー  左 YKKアルミ
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 腰のポケットの比較 実物に比べ、数センチ浅い
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 ライナーを留めるボタンやボタンタブなどもリアルに再現されています。
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 革のコード止め 二枚重ね?で厚さを出しています。アイレット廻りもきちんとステッチが入っています!
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 スナップボタンの比較 スコービル製 右は実物
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 スナップボタン(スタッド) キャブ(左)には、よく見ると"PERMEX" のロゴ入り
 生地の織りに留意 ほぼ同一のコットンナイロンオックスフォード織りと思われる。
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 袖の大型ボタン 上が実物 下がキャブ製
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 側面から見たところ 裏面の独特の形もしっかり再現しています。
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 フード裏のコントラクトスタンプ 薄れてしまってすこし見づらい。
 コントラクターはCAB CLOTHING
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 製品タグ(繊維製品の輸入に際し義務づけられている?)
 生地は米国製であることが解る。  右はライナーのもの
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 キャブのシェルに実物のファーフードをつけてみました。ボタンホールの位置も正確なのでぴったり装着できます。
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 こんな感じです。
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 次回、ライナー篇に続く
by poemaquince | 2015-11-22 19:33 | parka | Comments(2)