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M-51Parkaに関する2,3の事柄

M-51parka(モッズコート)のサイズ感について

M51パーカの「サイズ」については、おなじサイズ表示であっても個体や時期によって大きく異なります。
とはいっても、ネットフリマなどで、サイズ表記が欠落したM51の肩幅が60センチもあるのに「SMALL」で間違いないと解説されていたりします(うーん、さすがにそれM65改造あるいはM51リサイズ版?じゃないかなあ)。
確か以前にも当ブログ稿で言及したのですが、MIL-P-11013の米軍MIL仕様書では、仕上がり検査の項目で、胸(身幅)、バックレングス(丈)、スリーブレングス(袖丈)しかテーブルに規定されていない(しかもそれぞれのトレランス(許容範囲)が結構大きい)ため、肩幅をはじめ各実寸にばらつきが出る原因なのかもしれません。
また、60年代のDSAコントラクトになると、M-51のサイズが全面的に見直され、肩幅・身幅ともひと廻りほど小さくなったりします。
ちなみにMIL仕様上の初版とDSA時代のD版の身幅(SMALL)の仕上がり実寸を比較してみます。
SIZE  SMALL
MIL-P-11013(QMC)Mar.1951 の場合
CHEST 30インチ   Tolelance ±3/4インチ  
MIL-P-11013D Aug.1962 の場合
CHEST 24 1/2インチ  Tolelance ±3/4インチ  
と、平置きで5.5インチ(おおむね14センチ!)も違います。
ただし、M-65になると、実寸がもとに戻って?、また大きくなります。例えば70会計年度のM-65パーカ(SMALL)の実測肩幅は60cm、身幅64cmだったりします。
というわけで、手近にあった数個体を実際に計測してみました。ひとつずつみてみましょう。

1)1951年5月コントラクト
ヘビーウェイト(厚手生地)コットンサテンのいわゆる「初期型」と呼ばれるもの。コントラクトが51年5月以外に確認されないため、当稿では「5月モデル」と呼んでいる。
サイズ:SMALL(推定)
肩幅:54cm
身幅:66cm
サイズラベル(スタンプ)は失われているが、推定SMALL
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2)1951年7月コントラクト
コットン/ナイロンオクスフォード(5オンス)
サイズ:LARGE
肩幅:61cm
身幅:75cm
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初期は厚手コットンサテンとよく言われてきたが、初年度の1951年から5オンスのコットンナイロンオックスフォード生地でも生産されていたことがわかる。
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3)1953年6月コントラクト
コットン/ナイロンオクスフォード(5オンス)
サイズ:SMALL
肩幅:54cm
身幅:65cm
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4)1956年11月コントラクト
コットン/ナイロンオクスフォード(5オンス)
サイズ:SMALL
肩幅:58cm
身幅:67cm
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5)60年代DSAコントラクト
コットン/ナイロンオクスフォード(5オンス)
サイズ:SMALL(推定)
肩幅:51cm
身幅:60cm
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この個体のサイズラベルは失われている。
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肩幅の測定の事例
腕の付根から腕の付根の直線
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身幅の測定 フロントを閉じて、アームホール下端の間の直線
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今回の5例のシェルを並べたもの
仕様上は、OGシェード107であるが、色調はそれぞれであることに留意
(写真でみるとカメラのせいか、かなり似た印象ではあるけど)
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by poemaquince | 2019-11-06 21:19 | parka | Comments(0)