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M-51Parkaに関する2,3の事柄

祝創立95周年 アエロフロートにはやられたよの巻

 これ、アエロフロートのエンブレムをよくみるとソビエト連邦時代の「鎌トンカチ」がまだ残ってる!!(まあ、鎌は農民、トンカチは工場労働者の象徴なわけなんだけど。)
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 というわけでプロレタリアート(無産者のことね)のひとりであるパーカ・オタの川村も、年末にアエロフロートを利用する機会に恵まれました。なんと言っても片道5万円で欧州までの格安航空券です。ツポレフじゃないよ、エアバスだよ。ああ、ありがたや、無産者の味方、アエロフロートありがたや、と無邪気に信じていたのでした。
 あとから振り返ってみれば、空港行きの成田エクスプレスから暗雲の予兆が垂れ込めていたのですが、そのときは気づきません。列車の車内モニタに映し出される搭乗案内は、出発ターミナルや便名の搭乗案内等が表示さえるのですが、SUの13:10発モスクワ行きのアナウンスが見当たりません。そのとき一瞬「あれ?」とは思ったのですが別に気にも留めませんでした。
 さて、搭乗時刻の2時間前には空港に着くことが推奨されているということで11時には出発フロアに着きました。そのままアエロフロートのカウンターで搭乗受付です。ところが、もらったボーディングパスの出発時間は14時40分になってます。機材整備の遅れとのことで、1時間30分の遅れです。しかし大丈夫、その時はまだ、モスクワでの乗り継ぎ時間は二時間以上あるので心配はしてませんでした。 14時には搭乗ゲートに来るようにとの指示だったので、機内で済ますはずだったおひるご飯的なものをサブウェイで軽く食べ、14時には搭乗ゲートに集合したのでした。ところが、一向に搭乗手続きが始まりません。どころか出発時間になっても、まだ地上クルーの人たちが航空機のおなかの下で、ノート端末的なものでなにやらチェックしています。「うわー、アエロフロート、うわさに聞いてたけどやっぱり遅延するんだあ。」と思ったりしてますがまだ余裕です。同じ航空会社便への乗り継ぎだからすこしくらい遅れても待っててくれると思い込んでいたのでした。川村はすでにモスクワ発バルセロナ行きの乗り継ぎ便のチェックインもしているし、ボーディングパスも手元にあるんだし。
 結局、15時過ぎて搭乗が始まり、成田空港を離陸したのは16時でした。飛行時間は約10時間、予定時刻どおりの出発ならきっとシベリア上空の窓の外は夕方の日差しがずっと続いていたのかもしれません。しかしながらほぼ3時間近く遅れての出発なので窓の光はすぐに暮れてしまい、ずっと夜です。そして約10時間のフライトでモスクワ、シェレメーチェボ国際空港に着陸したのでした。上空は零下60度くらいの寒気のなかを飛んできたわけですが、機内は寒くありませんでした。着陸後はボーディングブリッジと思ったらいきなり屋外でタラップを降ります。地上は零下10度位との案内がありましたが体が温まってたせいか、寒さはあまり感じません。連結式の低床(ディーゼル?)バスで空港Dターミナルビルに運ばれます。
 さあ、いよいよ乗り継ぎだ!とおもって人の流れに乗りながら「トランジット」の矢印を探しますが途切れて続きがありません。「??」、そのフロアには円形の案内カウンターがあり、今しがた飛行機を降りてきたお客さんでごった返しています。たまたま目の前にあったビジネスクラスの案内カウンターにいたアエロフロートのスタッフのお姉さんに乗り継ぎのボーディングパスをみせます。なにやら早口で説明してくれますがよくわかりません。そしてお姉さんは受け取った乗り継ぎのボーデイングパス・バルセロナ行きをビリビリ破り始めました。ここで初めて乗り継ぎ飛行機に置いていかれたことを悟ったのでした。そして、翌朝出発便のボーデイングパスと一人あたり2000ルーブル(約3200円)の食事バウチャーを発券してくれました。「下の階へ降りて食事を楽しんで、23時になったら下の階の受付カウンターへ寄るように」と案内してくれたのでした。2000ルーブルは為替では約3千2百円になるのですが実勢としては2000円くらいの使い勝手です。ビール飲んでつまみ一皿といったところでしょう(この時は空港価格と考え、まだ円の弱さを実感していなかった)。
 さて、到着前に機内食食べたばかりでおなかもあまり減ってなかったのでビールと軽いものつまんで23時集合のカウンター前に行ってみました。そこには約200人くらいの人が乗り継ぎできずに溜まってました。「まあ、予定外のモスクワ一泊もいい経験になるよね」と当然宿も面倒見てくれると楽観して思っていたのです。ところが!ほかの人たちはどんどん捌けて、ホテルに向かうらしいのに、カウンターのスタッフにボーデイングパスを見せたところリストと照合して「ホテルはない」と宣告されたのでした。日本から来たほかの人たちの話を総合するとどうやら朝早い出発組はこのまま空港に留め置かれて自力で朝まで過ごさなければならない様子です。やられました。さすが「航空艦隊」
 アエロフロートを甘く見ていた自らの不明を恥じるクリスマスの夜だったのでした。
 
 そういえば、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

雪のシェレメーチェボ空港の夜
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追記
ほぼ1年前に、似たような目に遭ってる方もおりました。
ご参考ください。

なお、川村の場合、体力消耗を防ごうと空港Fターミナルにあった「カプセルホテル」に何とか宿泊できました(もちろん自腹で)。Dターミナルとはつながっていて移動は建物の中を数分歩くだけでした。ビルの中は暖かく問題ありません。

by poemaquince | 2019-01-13 00:21 | 番外編 | Comments(0)