べトナム戦争期のM-1ヘルメット(シェル編)
では、具体的に見ていきましょう。刻印(ヒートスタンプ)の場所を付箋にて示しています。
McCord(マッコード)製
1965年4月のコントラクトと思われるもの。
刻印は「M 333 B」
明るいオリーブグリーン色に留意
同じく刻印部のクローズアップ
Ingersoll製(推定)
刻印は、「 I - 9071」
マッコードが”M”のプレフィックスをもっているのならば、" I "はIngersollと推定される。
Ingersollのコントラクト、65年4月、6月、12月、66年3月、7月、67年4月のいずれかと思われる。
同じく刻印部のクローズアップ
Parish(1968-69)もしくはR.J.Stampings(70-76)
刻印は「8924」
プレフィックスの無い4桁の刻印、字体や大きさも異なる。
刻印の場所にも留意
刻印部のクローズアップ
同じく、「8924」の刻印であるが、こちらは2カ所に刻印
刻印部
うちひとつは「上下反転」していることに留意。
シェルの外観
60年代より、シェルの色が「明るいオリーブグリーン」に変更された。
手前左より「マッコード」「インガーソル」
後ろは、それぞれ「8924」「8924」(「パリッシュ」または「R.J.スタンピングス」と思われる)
大戦型のシェルとの色調の比較
手前左よりべトナム戦「マッコード」「インガーソル」「8924」
うしろ奥左から「マッコード」「マッコード」「シュルター」
大戦型シェルの刻印についても近々ご紹介したいと思ってます。
コメントありがとうございます。
「つぶつぶ吹き付けのない明るいオリーブグリーンのシェル」を実際にお持ちなんでしょうか??そうすると、Schutze600さんのご指摘の通り、当方の「良く判らないM-1」ヘルメットもマッコードラジエーターであってもおかしくはないということになります。ひゃー。もしかして、MDAPもの?
まずはお詫びせねばなりません。
当方の前回コメントの内容について大きな誤りであることが判明しました。備忘録的につけているデータと記憶をもとに書き込みをさせて頂きましたが、改めて倉庫の奥からヘルメットを引っ張り出して確認したところ、『I-907』『M 329 A』については砂粒状の吹き付けがあり、色も明るいグリーンというよりはINGERSOLLの色に近いようです。他にリペイントされたナム戦時の中古ヘルメットも所有しているのですが、シェル内側リペイントされずに残った部分が明るいグリーンに近く、また、『I-907』『M 329 A』の肌合いがそのヘルメットよりもはるかにザラつきが少なかった(砂粒がシェル全体を覆っておらず、点在して吹き付けられている感じ)ことが印象に残り「ツブツブの吹き付けがない」と思い込んでいたようです。
誤解を与えてしまい、誠に申し訳ありませんでした。