べトナム戦争 USジャングルファティーグの変遷(入門編)
「ジャングルファティーグ」と呼ばれるコンバットトロピカルコート( coat, man's, combat, tropical )は60年代前半にべトナム戦域における熱帯被服として導入されました。
60年代前半から約10年間、べトナム戦争に於けるアメリカ地上軍の標準的被服として採用され、生産時期によるいくつかの外観的特徴によってコレクターの間では概ね4つのモデルに分類されています。 (あくまで、大まかな目安です。ショルダーストラップが無くてもウエストタブが残っているなどの個体もあり、厳密な区分ではないと考えます。細部バリエーションの違いや規格等についてはすみません、どなたか別稿をお願いいたします)
追記:D.M.Zさんのこの↓ページが有りました。お勧めです。
http://armyshade.exblog.jp/i16
てなわけで、個別に見ていきましょう。
まずは、いわゆる1stモデルから。1963年頃
エポレット(ショルダーストラップ)とポケットフラップの露出したボタン、ウエストタブに留意
2ndモデル、64年頃から
ポケットフラップが隠しボタンとなった。
3rdモデル
デザインの簡略化が進み、ショルダーストラップ、ウエストタブ、フロントのフラップ(ガスフラップ)が廃止、縫製が一部ダブルステッチからインターロックシームへ
4thモデル
生地にリップストップコットンポプリンを採用、縫製が基本的にインターロックシーム(シングルステッチ)、襟のコートハンガーの省略等
背面の比較
1stモデル
背面は1枚仕立て、ウエストのタブに留意
2ndモデル 基本的に1stと変化は無い。
3rdモデル ウエストタブの省略、上背面が二枚仕立て(バックヨーク)になっていることに留意
4thモデル 上背面の二枚仕立て、全面的にインターロックシーム(シングルステッチ)
胸部ポケットの比較
1st 写真では分かりにくいけど両胸にペンさしがついている。
ポケットの底にドレンホール
2nd フラップが隠しボタン 化
ほかは1stを踏襲
3rd ドレンホールが省略される。(DSA-100-4464) 66年頃
3rd ステッチがハの字から一の字へ変更しているモデル(DSA 100-67-C-3153)
4th 右胸(向かって左)のペンさしが省略
ドレンホールが復活(写っていないけど)
この項、つづく
(ていうか、最近全然モッズパーカについて書いてないんだけど。申し訳有りません。)