MIL-P-11013 (初版) 14 March 1951
(ご本人の了解をとりその全文を記載すると)
初版のスペック、買ってみました。1951年3月14日付のものです。 生地に関してですが、MIL-C-10924のコットンナイロンオクスフォードが指定されてます。 この初版の内容では、コットン厚地のパーカの存在の説明ができないですね。後の修正版で生地が変更されたのか、あるいは、調達の際に生地に関して一時的な修正条項があったのかもしれませんが、当時の調達記録に関しては、米国の公文書館にでも行かない限り、調べるのは困難です。(後略・・)
つまり、M-51の採用当初から、コットンナイロンの平織生地が正規の仕様であった!ということが明らかになってしまったのでした。さらに恐ろしい事に、初版の仕様書には、いままで一般的に「初期」と呼ばれていた「コットンの厚手生地」についての言及がありません。また、袖の大型ボタンについても薄型(旧タイプ)についての言及はなく、いきなり厚型(前回記事の28番型と同型)ボタンを指定しているではありませんか(それも詳細図面付で!)。
念のため、初版、初版修正1、改版A、改版A修正1(この入手についても紆余曲折がありました。別項で言及したいと思いますが・・・)まで確認しましたが、コットン厚生地についての記載は見られませんでした。(もっとも英文を見落としてる可能性は否定しませんが)
本稿で何度か言及してきた、薄型生地が当初から採用されていたのではないかという推測は証明されたわけですが、新たに謎は深まるばかりです。
1951年3月14日付初版仕様書の表紙

初版仕様書の2ページ目
3.3.1ベーシックマテリアル(基本素材)の項に問題の記載が!

(初版検討に於ける私的総括)
○51年3月14日初版で規定される本体生地はcotton-nylon,oxford,5 ounce, olive green No.107であった。
○コットンサテン生地については、言及されていない。
○袖の大型ボタンは厚型(メラミンまたはフェノール樹脂製)のみ指定
○51年3月の情勢により、パーカ生地、ボタン等について調達上の特例仕様の容認があったのでは?(本稿7月「コットンサテンの厚生地は本当に「初期型」か?」参照)
○形式図の裾は、本稿7月の「極初期?モッズパーカー」と同一タイプ

深いですね。
ラベルについても色々と知りたいです。自分で調べてもまだまだです。
ちなみに初期の物でスタンプ無しの物ってあるんですか?
その場合はどのようにして年代を知るのですか?
TARONの真鍮ジッパーです。
ラベルのSMALLの下には番号があります。
makotoさん、PARKA入手されたのですか?
じつは、わたしのなかでも「初期」の定義が混乱していて、以前に書いてはみたものの、11013A以前のものを「初期」としてしまうと、現存しているPARKAの半分くらいはみんな初期になってしまうのかななどと考えたりしています。
表示については、スタンプが一般的ですが、ラベルタイプもありますし、表示されてないものもありますので一概には言えないと思います。その場合、正確な年代は分かりません(笑)。
ファスナは「TA”R”ON」ですか?TALONの真鍮であれば比較的古いモデルとみて差し支えないと思いますが、その他の状況が分からないので断言は控えたいと思います。

ちなみにpoemaquinceさんのブログと照らし合わせながらポイントを確認しつつ自分なりにPARKA入手しました。
特徴や、コントラクトなど、ぜひ、紹介してください。
また、前回の書き込みにコメントいただいたことに感謝いたします。
実は元いたWikiは画像を貼ると重たかったので別のwikiに引っ越しました。
実は、90年代のモッズパーカ・モッズコートの呼称の件なのですが、
手持ちの資料の方をwikiの2ページに分けてアップロードしてみました。
上の方のページは画像がそのまま閲覧できますが、下の方のページはリンクにしているのでクリックして画像が開くようになっています。
モッズパーカ・モッズコート変遷1
http://www43.atwiki.jp/newrose/pages/41.html
M-51パーカのモッズパーカ連呼が多いようです。
日本のモッズリバイバル資料
http://www43.atwiki.jp/newrose/pages/42.html
こちらの方は上に掲載したものを含め特集が組まれていた記事を掲載しました。
出典は'92~'93年のHOT DOG PRESS、CHECK MATE、BOON、宝島、FINE BOY、POPEYE辺りだと思います。
記事に書いていればわかるのですが、切り抜きなのでどれがどの雑誌なのかはもはや不明です。
poemaquince様の研究資料になれば幸いです。