M-51Parkaに関する2,3の事柄

M-51 PARKA SHELL 薄手コットンポプリン/平織りの生地?

2010年4月の本稿で言及した薄手コットン平織りの生地?を使用したM-51 PARKA SHELLについてご紹介します。
ただし、残念ながらスタンプ類についてほとんど判読できず、(また判読できたとしても他の例と同様に素材の表示はたぶん為されていないと思われますが・・)確定的な証拠はないのですが、その素材感/質感から、概ねコットン100%の平織り生地だろうと推定しています。


対象個体の全景(M-1951 parka shell / cotton poplin material ?)
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フード裏のコントラクトスタンプは、かろうじてUSMC depot of suppliesと読み取れる。
(いちばん下から2行目、心眼~(笑))
通常の陸軍仕様と異なっても不思議ではない?
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フロントファスナは、コンマーの真鍮(!)
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マクロ接写による生地の比較1
まず、コットンサテン厚手生地のM-51parkaと比べてみました。
左が当該薄手M-51、右がコットンサテン(綾織り)厚手生地のM-51
綾織りの独特な凸凹感に注意
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マクロ接写による生地の比較2
コットンポプリン(平織り)といえばジャングルファティーグ!ということで、ファティーグの2ndモデルと比較してみました。
左が当該M-51、右はコットンポプリン(右下に写っているのはファティーグのウエストタブとボタンの一部)のジャングルファティーグ
3つの比較の中では、これがいちばん近いと感じられます。
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マクロ接写による生地の比較3
60年代型M-51(MIL-P-11013D)は、M-51のシェルとしては、ラベルにはっきりと素材が明記されている数少ない例になります。その個体と比較してみました。
左がコットンポプリン?M-51、右はコットン/ナイロン混織のオックスフォード生地(平織り)の最後期型M-51
さすがオックスフォード地は、織の密度が高く、整然とした感じ!
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比較対象2、3より、当該M-51parkaは明らかに織り方は平織りと判断して良いと考えています。
素材の質感については、残念ながら写真ではお伝えしきれてはいません。

追記:比較に使用した M-51サテン織、ジャングルファティーグ、M-51オックスフォード織の全体の姿をうっかり撮り忘れて掲示できませんでした。折を見て写真を撮りたいと思います。とりあえず、ご覧頂けるものとして、M-51のサテン織の個体は、先日(11月)の当ブログ「フィッシュテールの系譜」のM-51パーカで、M-51オックスフォード織りは、2010年5月記事の「60年代型のM-51]の一番最後の写真のものです。ご興味あるかたはご参照ください。

追記の追記(写真を撮影しました。)
生地・マクロ接写比較に使用した3点と対象のコットン平織?のパーカです。向かって左から、コットンサテン厚生地のM-51、真ん中下がジャングルファティーグ2nd、右が60年代型M-51です。
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by poemaquince | 2010-11-14 00:15 | parka | Comments(16)
Commented by MAKOTO at 2010-11-20 11:59 x
本当にKYさん、いい雰囲気かもし出してます。
Commented by poemaquince at 2010-12-07 22:39
いやほんと、レプリカ買うならYMCLKYだと思います。ただし、生産年によって、細部仕様が違ったりするのでしょうか?
Commented by key at 2011-10-10 07:20 x
毎月楽しみにして読んでおります。早速質問があります。有名なミリタリーショップ で買ったM 51パーカーのフードのところに、ファーをつけるボタン穴が3つ有るはずですが、2つしかありません。これってエラー品なんでしょうか?もしわかれば教えて下さい。自分で穴作るしかないですよね…因みに通販で、その様な表記はされていませんでした。気がつかなかったのかな?宜しくお願い致します。これからも毎月楽しみにしています。


Commented by poemaquince at 2011-10-10 09:05
いつもご閲覧ありがとうございます。 さて、ご質問の件ですが、現物を見ていないのでどのような状態かわかりかねますが、推測しますと、下記の様な可能性が考えられます。 1 M-65(ECWパーカ)にフードを後付け改造したレプリカ製品の場合で、穴あけが省略された場合 2 メーカー製レプリカ製品で、もともと穴を省略しているデザインの場合 3 実物のエラー品!(これはこれでレアなので大事になさってください。)  1か2の場合、いずれもエラーというよりは、そういうものとして売っているということでしょうか。現物を見ていないのであくまで推測なのですが・・・ ところでフードのボタン穴は4つ(右ほほ下に大型2つ、頭頂に19mm1つ、左耳そばに19mm1つ)あります。 はっきりしないお答えですみません。追加でご質問ウェルカムですのでお知らせください。(ただし、レプリカ事情は疎いのでよくわからないかも・・)
Commented by key at 2011-10-10 22:56 x
早速回答ありがとうございます。嬉しいです。追加情報として、skyway clothing 社1953年June,25.conmar 社、アルミzip,右ポケットにカッタータグがついてました。デッド品らしく、強いシワがついてました。レプリカなら残念です。本当に詳しいですね。これからも楽しみにしています。
Commented by poemaquince at 2011-10-11 22:25
どひゃー、実物ですね!実物のエラー品!いやー珍しいので、もうそのままにするしかないですね!(いや、勝手に決めてすみません。フードつけるならどうぞ手を入れてください)
ちなみにボタンホールがないのはどことどこだったのでしょうか?差し支えなければお知らせください。
ps:Skylineは確認しましたが、Skywayは始めてです。ほかに何か特徴はありますか?
Commented by key at 2011-10-11 23:16 x
右側大型2つがありませんでした。このブログでフードの付け方を見て、確認したところ、無いことに気付き正直へこんでました。ちょっとレア物であればこのまま使います。北海道なので冬はN- 3B ですが、N- 3B も、MIL スペックの無いもので何でなのかな?って思っています。テストサンプルのパッチはありません。メーカーはサウザンアスレチックです。軍に納品してないのかな?不思議です。多分初期の頃か、忘れてたのかな?分かりますか?知ってたらどうか教えて下さい。宜しくお願い致します。
Commented by poemaquince at 2011-10-13 00:24
(じつはフライトジャケット系は詳しいことはよく分かりません。もっと詳しい方が沢山いらっしゃるとは思いますので中途半端なコメントですみません。)
サザンアスレチックといえば60年代によく見られるメーカーですし、コンマー、クラウン、タロンとかのジッパーで、ウールパイルのライニング(重い)であれば実物と思うのですが・・・製品はDSA時代のものでしょうか?
(70年代?にはライニングがポリ綿に切り替わったと思うのですがウラはとっていません。もっと前かな?)
・・・MIL表記のない理由は分かりません、が、多分深い理由はないような気がします。(笑)
Commented by key at 2011-10-13 15:26 x
ありがとうございます。どちらも大切に着て行きます。調べて下さりありがとうございました。しかし本当に詳しいですね。はっきり言って、本出せますよ。凄いです。出版したら必ず買います。これからも楽しみにしています。
Commented by poemaquince at 2011-10-13 21:41
とんでもないです。今後ともよろしくお願いいたします。
Commented by misaru at 2013-12-21 02:15 x
始めまして。購入したものを調べていてたどりつきました。
実はこちらと同じと思われる個体を入手しました。
デッドストックでタグ付きです。

PARKA-SHELL, M-1951
L.W.FOSTER SPORTSWEAR CO., INC.
NOm 59368, 16 MARCH 1951
SPEC. NO. MIL-P-11013(QMC)
U.S.MARINE CORPS DEPOT OF SUPPLIES

とあります。
素材は書いてないので本題のコットンポプリンかはわかりませんが、別の薄型品とは素材が違い光沢がないのと織り目の細かさにも違いがありますのでコットン100%の平織と思われます。M-51ジャケットにもバリエーションがあるようです。

WEBで調べた限りではこの海兵隊仕様はごく初期のみの生産(16 MARCH 1951のタグ、プリントしかない)のようで非常にレアな品として扱われていました。
パーカ、ライナー、ジャケット、パンツが存在しているようです。
またすべてL.W.FOSTER SPORTSWEAR社製であり1社発注だったようです。
袖のボタンは薄型でコンマーの真鍮製ジッパーです。

面白いことに袖のゴムフラップがほかのものと逆向きになっています。海兵隊仕様なんでしょうか?
また新たな考察のご参考にしていただければ幸いです。
Commented by poemaquince at 2013-12-23 01:04
misaruさま

コメントありがとうございます。
この個体は先日のオークションの案件でしょうか?
ラベルも全て鮮明に残っている非常に興味深い個体ですね!
ご落札おめでとうございました。
U.S.MARINE CORPS DEPOT OF SUPPLIESの発注品が51年の3月16日コントラクト分しか確認されないというのは寡聞にて知りませんでした。USMCデポも次年度にはASTAPAへ統合されてしまったからということなのかな?

袖のアジャスティングタブの件ですが、特定の仕様ということではなく、縫製工程でのエラー(パーツを左右逆に付けた?)ではないかと思われます。
検品不合格品は当時普通にサープラス品として出回りましたので、それが後世に「デッドストック」として伝わったものと思われます。レアなものとして大事になさってください。
Commented by misaru at 2013-12-23 01:26 x
お返事ありがとうございます。
まさにその通りです。
本当は厚手コットンのものと思っていて薄手のものが来たので調べた次第なんです。
袖は左右逆のエラー品なんですかね?
こちらの写真の個体も同じ向きだったのでそういう仕様なのかと思ってました(笑)。
大切に着用しようと思います。かなり古い記事へのコメントなのにお返事いただき大変光栄です。
非常に深い内容のブログなので大変勉強になっております。
(フードの針金交換、ドローコードの補修なども大変参考になりました)
Commented by poemaquince at 2013-12-23 10:30
misaruさま

ええっ?ほんとうだ!!
いま現物そのものは確認しておりませんが、袖のタブ、確かに写真で層確認できますね!!気がつきませんでした!!
いやはや、「仕様」ということなんでしょうか!!!
いや重大なご指摘、ありがとうございました!!
エラー品説は謹んで撤回いたします。
それにしてもタブの付け方に仕様変更とは?L.W.フォスターの特徴なのでしょうか?
Commented by misaru at 2014-01-10 16:09 x
新年明けましておめでとうございます。
年明け早々からちょっと訂正です。

USMCがタグに記載された個体はL.W.FOSTERのみと書きましたが違いました。
調べたところ、フィールドパンツおよびフードに異なる発注先の個体がありました。お詫びいたします。

お詫び?に調べた範囲でのおもしろい?発見ですが、
M-51ジャケットでもUSMC仕様は薄型コットン生地を使用しているんです。
ただコントラクトNo.61463 51年10月のものはナイロン混紡生地に見えました。
しかし一つだけ見つけたのがこちら

http://searchlightdepot.blog35.fc2.com/blog-entry-818.html

コントラクトNom 59368つまり本掲のM-51パーカと同じ契約のジャケットです!
これは見た限りコットン100%の平織り生地ではないかと。

当時日本は綿織物の三大供給国となっていました。朝鮮戦争特需で紡績業が非常に活況だったそうです。
さらに米国デュポン社と東レがナイロン技術提携契約をしたのは1951年6月なんです。
もしかしたら51年当初にナイロン生地が調達できなかった理由がこの辺にあるかもしれませんね。

結論を出すよりも推測の範囲で楽しむのが一番です。私はX-Fileが大好きでしたから(笑)
Commented by poemaquince at 2014-01-12 00:00
misaruさま

あけましておめでとうございます。
詳細なご報告ありがとうございます。
薄生地のFJはUSMCものだったという訳ですね。
デュポンと東レがすでに51年にナイロンの技術提携とは!
ナイロン生地についての考察、参考になります。
朝鮮戦争は、日本の産業史にとっても我々の想像を超えたディープインパクトを与えているのかも知れませんね。