M-51Parkaに関する2,3の事柄

タグ:M-51 parka shell ( 29 ) タグの人気記事

えーっ!! Parka Shell Arctic EX-50 ???

 えーっ!! Parka Shell Arctic EX-50 ???
 その日、たまたまエイ出版社の雑誌を店頭でぱらぱら手にとったところ、とんでもない写真を見てしまいました!!! えーっっ??何コレ?? EX-50??
 そこには、見たことも無い聞いた事も無いEX-50というエクスペリメンタルモデルが紹介されていたのでした!!おまけに中目黒の『LOCO』さんで取り扱っているとの記載が!へなへなとその場にしゃがみ込んで雑誌に書いてある「問い合わせ先」に電話してをしてみまたが、呼び出し音ばかりでなかなかつながりません。調べてみたら開店は午後二時からとのこと。まだ1時前です。本の奥付を確認すると12月10日発行、少なくとも11月には店頭に出ていたか?もう遅いかもと、不安を抱きながらもとりあえず直接中目黒に向かうことにしました。
 中目黒の古着屋さんは、『Cider』以外はほとんど行った事がありません。グーグルマップで目的のお店に向かいます。さすが「中目黒」、ガード下は、おされな飲み屋がいっぱいです。東急線のガード沿いから商店街に抜けます。ありました「LOCO」さん。入り口にはM-51parkaが。程度もよく、ライナーもついて15000JPN台は安いのでは?しかし今日はそれどころではありません。店内に入りぐるり見廻してもそれらしいアレはありません。(あーっ、やっぱり遅かったか?)念のためお店のひとに訊ねてみました。お店のおねえさんは、雑誌をたしかめながら電話でも商品の有無を確認してくださり、やはり雑誌が出て直ぐ売れてしまったとのことでした。あーっ、またしても「パーカ趣味者」失格!、ショックでしばらく呆然としてしまいました。まあ、残っているとは思ってなかったけど、それでも「もしかしたら!」と淡い期待で中目黒まで急いで来たわけでした。落胆です。まるで好きな異性に振られてしまったかのような気分です。きっと、「キモいトラ柄のアレ」や、「ポットの刻印」のことばかり考えていたため、パーカの神様のバチが当ったのでしょう。ぐっすん(涙目)。 
 ここまで来たのだからと、下北沢で途中下車です。険しい顔(たぶん)でひととおりお店を廻って、やっぱり「EX-50」ないなー(当たり前)、と、もうすっかり合理的判断力を失っています。そんな折り、「フラミンゴ」店内で、あれ?ほどよくヤレたJWD?を着たおしゃれな店員さんとすれ違いました。(オリジナル??)思わずじっと観察してしまい、我慢できずに「見ていいですか」と(おそらく恐い顔で)訊いてしまいました。親切な店員さんは親切に「どうぞ」といってくださいました。(うーん黒ボタン?中田?だとしたらこんなヤレ方する?)ただ、店員さんが私物で「着ている」ものなので手にとって観察するわけにもいかず「オリジナルですか?」と(たぶん尋問口調で?)訊いてしまったのでした(もう、ほとんどストーカーです)。店員さんは、「いいえ」といってシャツの裾をまくり、グリーンのラベルをみせてくださいました。その対応があまりに自然でつい「あはは」と心が和んでしまいました。
 そして、気がつきました。そうです。べつにわたくし川村が、EX-50をもつ必要はないのです。ただ、EX-50がどういうものなのか知りたかったのです。無事入手された方には、是非どこかでEX-50に関する情報を公開いていただけたらと思います。あるいは消費せずにどうか大切に保管して後世に伝えてほしいと切に願うのでした。

Parka Shell Arctic EX-50-6 
(出典)エイムック
「MILITARY JACKET:ヴィンテージミリタリーデザインの集大成」(2016/12)
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(出典)エイムック
「MILITARY JACKET:ヴィンテージミリタリーデザインの集大成」(2016/12)
https://books.google.co.jp/books?id=AvWuDQAAQBAJ&lpg=PA176&dq=EX-50%20parka&hl=ja&pg=PA176#v=twopage&q=EX-50%20parka&f=false


いやはや、この本このほかにもM-65パーカの試作モデル「T-60」の紹介など、パーカー史を塗り替えるスクープが満載です。
じつは、以前に書店でこの本を見かけたときは「どうせレプリカのカタログ本でしょ」とスルーしてしまっていました。何事も先入観で判断してはいけなかったのです。すばらしい編集を虚心に観察して手にとっていればEX-50に巡り会えたかもしれませんでした。驕った心にバチが当たってしまいました。エイ出版さんごめんなさい、えーん(泣)。
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by poemaquince | 2016-12-22 00:37 | parka | Comments(5)

PARKA SHELL M-1951 / TYPE 1956 Experimental?

もう、ほんと久々にM-51Parkaの記事になります(祝)。
今回は、M-51パーカ1956年バージョンとされる背面が上下2分割のパーツ割のタイプのものについての記事です。
M-51に関してネットウォッチされている人々の中には、「あの2、3の事柄ブログ、なんであれを取り上げないんだ?」と不審に思われていた方もいらっしゃるかもしれません(笑)。
川村も、書こう書こうとは思っていたのですが、もうすこし何か判ってからと、ずるずる引き延ばしていたわけでした。今回この記事を書くにあたって、結局、なにか確かなことがわかったわけではないのですが、現時点で不明な点の多い謎のモデルとしての記事ということになります。(いっぽう先日、大阪チャーリーの野本さまが、「USMCモデル」ということで当モデルをネットオークションに出品されておりました。新たに何らかの情報を確認されているのかもしれません。)
というわけで、この特異な56年タイプの詳細を見ていきたいと思います。

ぱっと見は、どこにでもあるM-51パーカです。
以下、順次観察していきますが、全体としてパーツの少点数化、工程の簡略化を意図したエクスペリメンタルなデザインなのではないかという気がします。
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背面の全景 
見づらいが、背中のシームが縦の左右分割でなく、上下分割であることに留意
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フロントを開いてみたところ
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腰のドローコードトンネルの比較
通常モデル(上段)は、別パーツにてトンネルを貼付けているが、56タイプ(以下T56)は背面下部パーツ端を折り返し、トンネルを作成している。トンネル両端にボタンホール状の孔をもうけてコードを取り出していることに留意
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腰のドローコードアイレット(はとめ)取り出し口(裏面)の比較
左/通常型、右/T56
補強ウェビングテープの織り、アイレットの留め方(左/菊割り、右/ワッシャー留)、ライナーボタン裏の芯生地(バックラム)の色(左/白色、右/オリーブグリーン)に留意
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裾のドローコードトンネルの比較
左/通常型、右/T56
裾のトンネルについても、通常型は別パーツにて貼り合わせているが、T56は、70年代以降のM-65のように端を折り返してトンネルにしていることがわかる。
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同じく裾のドローコード取り出し口比較
左上段/通常型 右下段/T56
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フィッシュテールの比較
上段/通常型 下段/T56
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袖の比較
左/T56 右/通常型
袖ボタンの形状違い、袖口のパーツ割りの差異に留意
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T56の袖のクローズアップ
通常型と異なり、袖のエラスティックテープ用トンネルも折り返しの袋状であり、また、袖スリングの取り出し口がボタンホール状の切り込みであることがわかる。
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フード部(背面)の比較
上段/通常型 下段/T56
フード背面は、通常型は4分割であるのに対し、T56は3分割パーツであることに留意(見づらいけど)
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T-56フード内側サイズスタンプ部のクローズアップ
「1956」という表示が見て取れる。
パーカ本体へのフードの取付け方法や、ハンガーループなど通常型との違いに留意
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T-56フロントファスナーのクローズアップ
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この個体を入手した当初、1956年というスタンプから、初期に多く観察されることの多いTALON(アルミ)ファスナーは、後付けではないかと推測していました(縫付けも雑だったし)。しかしながら、いままで確認できたこのタイプの全例(5例)が、このタロンアルミファスナーを使用していたため、ほぼ、オリジナルの仕様であるということと判断しました。また、同一のファスナであることによって、このモデルが同一の生産ロットであったということが推測されます。今回の記事において、このタイプのパーカについては、スタンプが不鮮明(53か58かわからない)な個体であっても56年プロダクトの蓋然性が高いと考え、TYPE56と呼称することとしてみました(P56でもいいけど)。

今回比較した「通常型」との全景比較
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by poemaquince | 2016-10-23 10:36 | parka | Comments(0)

Mー51パーカ(モッズパーカ)初期とか後期とかのこと

 このブログのひとつのテーマとして、M-51初期型の「謎」をずっと考察していたわけですが、まあ、謎はなぞのまま残されている訳です。
 整理してみると
1)MIL規格MIL-P-11013(QMC)の初版からコットンナイロンオックスフォード(5オンス)を指定しているにもかかわらず、51年5月コントラクトではコットンの厚生地が観察されること
2)MIL規格初版から、厚い「大型袖ボタン」を指定しているにもかかわらず、薄い袖ボタンが観察されること
3)MIL規格初版の添付図や寸法表などで指定する裾のドローコードの取り出し(左側)が通常のよく観察される製品と異なり短い仕様であること(参照http://parkashell.exblog.jp/10921248/
 などが挙げられます。
 また、同年度の7月コントラクトでは、すでにコットンナイロンの薄生地仕様の製品も確認できるため、厚生地であることをもってのみ「初期型」とするのは誤解が生じてしまうと考えます。厚生地の全例が(現時点では)51年5月コントラクトのため、暫定的に当記事においては”5月モデル”というような呼び方にしてはどうかと考えています。
 また、MIL-P-11013(QMC)で図示される、裾のドローコードの取出し位置が短いタイプについては(現物は一例しか確認できていませんが)”極初期タイプ”と呼称したいと考えます。
 60年代に入り、明らかな特徴を持った一連の製品が観察されます。生産時期から概ねコントラクトが、DSA(ディフェンスサプライエージェンシー)経由となっているため、これらを最後期型として”DSAモデル”と呼びたいと考えています。

 今回、片付けの最中にたまたま出て来た、いわゆる「厚生地タイプ」(51年5月モデル)と、最後期型の60年代型(DSAモデル)を比較して写真を撮ってみました。(以前にも似たようなことしている気もします(笑))。
 60年代型M-51パーカ http://parkashell.exblog.jp/10555798/


 両者の全景
 右:51年5月モデル
 左:60年代型DSAモデル
 細部を除き、大幅な変更は観られない。
 ただし、サイズ(肩幅、身幅)が見直され、DSAモデルはひと回り細くなっている点に留意。
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 袖の大型ボタンの比較
 右:51年5月モデル(薄型汎用)
 左:60年代型DSAモデル(成形色がグリーン)
 下(真ん中):標準の厚型ボタン
  薄型の大型ボタンは比較的「初期」生産の個体によく観察されます。
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 同じく標準の厚型ボタンを裏返したところ
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 同じく標準の厚型ボタンを横から見たところ
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 エポレットやライナー取付に使う19mmボタン
 右:51年5月モデル(DSAモデルを除く全ての型で使用)
 左:60年代型DSAモデル(いわゆるファティーグボタンでつやつや)
   このボタンを使用している個体はほぼ60年代「DSAモデル」であると考える。
 ボタンだけでなく、コットンサテン(右)、コットンナイロンオックスフォード(左)の織りにも留意
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 この今回のDSAモデルの個体にはサブデュードのU.S.ARMYディスティングイッシングインシグニアが付いていました。60年代後半に使用されていたということでしょうか。
 上段:60年代中盤から観察されるサブデュードのARMYインシグニア
 下段:50年代〜60年代を通じて観察されるARMYインシグニア
 旧タイプの識別インシグニアは、調べてみたら53年7月〜70年のサブデュードに置き換わるまで着用が認められていたようです(結構、期間が長いので一寸びっくりです)。
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 フロントファスナーの比較
 初期から後期まで観察される、一番ポピュラーな「コンマー」アルミの写真がありませんが(笑)
 右:5月モデルについている「タロン」のアルミ
 中:初期に生産されたと思われる薄生地個体の「コンマー」ブラス
 左:60年代型DSAモデルに付いている「クラウン」ジンク
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 「タロン」(アルミ)、「コンマー」(ブラス)などは、比較的「初期」のタイプによく観察されます。ただし、「クラウン」も少なくとも52年コントラクトには使用が確認されています。また、EX-48-1パーカなどにも観察されるようなので「クラウン」だからといって時代が下るようでもなさそうです。
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 後期モデルは肩のプリーツが省略されている。
右:60年代型
左:51年5月モデル
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by poemaquince | 2015-12-07 23:46 | parka | Comments(0)

M-51parka USMCモデルについての考察

 2014年4月20日付「MIL規格P-11013(QMC)における初期コントラクト年月日と生地の関係について」http://parkashell.exblog.jp/19697897 の記事コメント欄にて、パーカー狂さんから、USMCモデルについての考察をいただいております。
 また、2010年11月14日付「M-51 PARKA SHELL 薄手コットンポプリン/平織りの生地?」http://parkashell.exblog.jp/11563062 のコメント欄にて、misaruさんからUSMCモデルの袖の特徴についてご指摘をいただいておりました。

 さて今回のパーカー狂さんからのご指摘は、袖や裾パーツの生地の違いは「意図された仕様」なのではないか?というものです。パーカー狂さんが所持されている複数の個体のほか、e-bayにも出品されているなど、一定数のUSMCモデルが該当するようです。
 記述者川村はそれまで、そでの色調の違いは、それぞれ作成された「パーツ」を寄せ集めて縫製する時の、パーツ生地ロットの違いくらいにしか認識しておりませんでした(ERDLファティーグなどにも色違いパターンなどがよく観察されます)。
 ただし、袖口のストラップの仕様(通常版とは反対方向に付いている)の件でも明らかになったように、USMCモデル仕様には独自のこだわり?があるようにも思えます。したがって、今回の件も慎重な考察が必要と思われます。皆さんはどう考えますでしょうか? 

 e-bay(US)出品中のUSMCモデル
 袖口、裾パーツの色調が異なる。
(考察のため、e-Bay出品中の写真を引用させていただきました)
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 袖口のストラップの取出し方向にも留意
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 標準的なM-51
MIL-P-11013A
MILLVILLE SPORTSWEAR.INC.
1953年6月16日 A.S.T.A.P.A.
袖の色違いは、いくつかの個体に観察される。
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by poemaquince | 2015-05-04 12:45 | parka | Comments(0)

EX-48-1PARKAの比較その3 M-51「生地篇」

 昨年の11月の記事にも書きましたがEX-48-1PARKAはM-48パーカーと比較して、ずいぶん生地が薄くできています。むしろ生地の厚さはM-51コットンナイロン5オンスに近い感じです。
 あまりうまく撮れてないけど、11月にM-51と生地を比較するため接写した写真を参考に掲載してみます。

本体全景
左:EX-48-1 右:M1951PARKASHELL(1952年1月コントラクト)
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生地のマクロ
左:EX-48-1 コットンツイル?
右:M1951  コットンナイロンオックスフォード5oz
生地の薄さはほぼ一緒な感じ。写真のように織りが異なります。
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背面の比較 
左:EX-48-1 右:M1951
EX-48のアームホールの太さに注意(M-48もだけど)
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by poemaquince | 2015-01-27 22:53 | parka | Comments(3)

EX-48-1(experimental)PARKAとの比較 百聞不如一見の巻

 いやはや、ここんところずっと「番外編」の記事が続いてたりしましたが、久々の「本編」(笑)関係です。
 という訳で、いきなりマイナーな(ていうか、その筋ではつとに有名な)「EX-48-1」パーカと、「M1948」パーカを比べてみようという企画です。記述者川村も現物を見るまで「ライナーはグラスウールだけど、シェルはM-48とおんなじだよね」と思ってたりしたのでした。ところが、いやはや、百聞不如一見(ひゃくぶんはいっけんにしかず)、実際に比較してみるとさまざまな発見があったりします。
 特にびっくりしたのが、生地のマテリアルです。てっきりM-48と同様の厚手コットンサテンと思っていたのですが、実際に手にしてみると、ライトオンス(薄手)のコットンナイロン(?)様の生地でした。ただし、M-51とは異なる織りではありました。
 では早速、見ていきましょう。

全景
左:EX-48-1 右:M1948
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フロントファスナーを開いたところ
左:EX-48-1 右:M1948
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EX-48-1シェル側に付く唯一の表示
サイズラベル
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EX-48-1ライナー側、裡ポケットの表示
記載内容によりシェルとライナー一体での運用であることが解る。
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ライナーボタンを外したところ
左:EX-48-1 右:M1948
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背面の比較
左:EX-48-1 右:M1948
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EX-48-1 フード廻りのアップ
ファーフードトリムは、ヌートリアと思っていましたが、最近ではウルヴァリン(wolverine)という解説をよく見かけます。
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同じくM1948のもの
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比翼裏面
左:EX-48-1 右:M1948
EX-48-1 比翼裏面の補強ステッチに留意
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EX-48-1 腰のドローコード部のアップ
ドローコード取り出し口に水平に走るステッチに留意
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腰部の比較
左:EX-48-1 右:M1948
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右ポケットの比較
左:EX-48-1 右:M1948
EX-48-1のシェル本体にはサイズ表示以外のラベルは見当たらない。
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右ポケット裏面とドローコード
左:EX-48-1 右:M1948
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左裾 :EX-48-1
独特のドローコードの取り出し口に留意
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左裾 :M1948
極初期をのぞく通常のM-51と同様のタイプ
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フィッシュテールの比較
上:EX-48-1 下:M1948
EX-48-1のスナップボタン(スタッド)の補強テープに留意
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 ところでこの「EX-48」、M-48パーカの前身(実験)モデルのみを指すものとばかり思っていました。ところがググってみるとグラスウールファイバーでライニングされた一連の極寒用装備(被服のみならずテントとかも!!)のシリーズであることが解ります。

フランスのUSMCに関するサイト
http://usmc-collectors.pagesperso-orange.fr/fichiers%20listes%20et%20divers/korea%20catalog%2012.htm

おなじみU.S.militaria forum
http://www.usmilitariaforum.com/forums/index.php?/topic/99670-information-needed-on-uniform-type-ex-48/
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by poemaquince | 2014-11-16 22:20 | parka | Comments(11)

MIL規格P-11013(QMC)における初期コントラクト年月日と生地の関係について

前回、「MIL規格P-11013における初期胸囲サイズ表記の変遷について」http://parkashell.exblog.jp/19596733/にてM-51パーカのコントラクト日付があまり残っていない件について記述したところですが、当該コメント欄にてくまがやさんとsketchさんからそれぞれ非常に重要な情報の提供がありました。(詳細は当該記事のコメント欄参照)

くまがやさんからは、いわゆる厚手生地のスタンプ実例の提供、sketchさんからは同一メーカーによる厚手生地と薄手生地のスタンプ実例の情報です。
実例を集めてみると、(数例ではあるのですが)生地の分類とコントラクト月日がすべて一致、対応していることが分かります。
特にsketchさんからの情報で、同一メーカーであっても、コントラクト月日によって生地が異なることが実証されました。
つまり厚生地、薄生地の違いはコントラクターの違いというよりも時間差(1951年5月21日契約と7月31日契約)によるものであることを強く示唆しています。

契約月日でまとめてみると

1951年5月21日契約
SPORTCASTER COMPANY コットンサテン厚生地 Q.M.18188-OI-2063-- MEDIUM 37"UP TO40.9"
QUALITY CLOTHING CO..INC. コットンサテン厚生地 QM 18(6?)196-OI-20638 LARGE 40"UP TO43.9"
FOX-KNAPP MFG.CO コットンサテン(ツイル?)厚生地(コントラクトNo.記載なし)MEDIUM 36"UP TO39.9"
追記:実用で使っていてすでに「失われた表示」だったのですが、その昔メモっておいた紙(笑)が見つかりました!(このブログのアイコンで使ってる個体です)
FOX-KNAPP MFG.CO コットンサテン厚生地 OM(QM?)16190 SMALL 32"TO35.9"

追記:下のコメント欄よりNAOさんより情報の提供がありあした。
厚生地のコントラクトは1951年5月21日付のみと考えていましたが、ドンチェスターの製品では5月24日付のものがあるようです。
DONCHESTER.MFG.CO.
Q.M.15184-O.I.-20626
MAY 24.1951


1951年7月31日契約
SPORTCASTER COMPANY オックスフォード薄生地 Q.M.18942-OI-821-- MEDIUM 36"UP TO39.9"
SIGMUND EISNER CO. オックスフォード薄生地 Q.M.18941-OI ? LARGE 41" TO45"

ただし、上記について、サイズ表記(胸囲のインチ数表記)のばらつきに留意

くまがやさんから提供された
QUALITY CLOTHING CO..INC. コットンサテン厚生地 QM 18(6?)196-OI-20638 LARGE 40"UP TO43.9" 
 の例
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フロントファスナはタロンの大型アルミファスナ
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by poemaquince | 2014-04-20 00:47 | parka | Comments(17)

MIL規格P-11013における初期胸囲サイズ表記の変遷について

 M-51パーカの調達仕様、規格MIL-P-11013においては、1951年3月の当初から1952年の12月にかけて、胸囲のインチサイズの表記が2回変更されています。したがってその点に着目すれば、たとえコントラクト年月日が消えてしまっていて分からなくても、概ねのコントラクトの時期を特定する手がかりになるのではと考えていたのでした。ところが前稿、前前稿にてご紹介したとおり仕様書に規定されるサイズ表示とコントラクトの時期は必ずしも一致しない事例が多発(ていうか、そもそもコントラクト日付が残っているものが少ないので母数自体がほとんどないのですが(笑))しているのでした。

まずは仕様書の確認です。
MIL-P-11013(QMC) /初版QMC(1951年3月14日〜)
MIL-P-11013(QMC) AMENDMENT-1 /修正1(1951年6月11日〜)前仕様から約3ヶ月で修正
MIL-P-11013 A /改版A(1952年12月24日〜)前の修正から約18ヶ月で全改版 その後、60年代まで基本的に変更はない模様

初版MIL-P-11013(QMC) (1951年3月14日)
この版のインチ表示を採用している個体は寡聞にして見たことがありません。
現認された方がいらっしゃいましたら是非情報のご提供をよろしくお願いいたします。
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MIL-P-11013(QMC)AMENDMENT-1(1951年6月11日)
 約3ヶ月後の6月11日付で修正-1が入ります。初版の4ページ目の3.3.13.1の項目を差し替えるように要求しています。初版に比べそれぞれ1インチずつインチ数を落としています。
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MIL-P-11013A (1952年12月24日)
 修正1が入ってから、約18ヶ月後に全面改訂になります。インチ数は初版に戻りますが、36.9"→37inchesというように端数を丸めて、インチの単位表記を変更しています。
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FOX-KNAPP MFG.CO 1951年5月21日コントラクトの個体
コットン厚生地 (以下は以前の写真の使い回しで、全景写真は省略になっちゃいました。すみません。)
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同じく、同個体のサイズ表示クローズアップ
アメンドメント1の表示を適用していることに留意
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フィラデルフィア需品厰が直営にて生産したと思われる個体
薄手コットンナイロンオックスフォード地
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同じく、同個体のサイズ表示等(ポケット裏)
直営なのでコントラクト日付がないものと推定される。
インチ表示の値が52年12月版のものを先取りしていることに留意
ただしインチが、@@inches でなく@@"であることに留意
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この件に関しては別稿2010年7月の記事「コットンサテンの厚生地は本当に「初期型」か?」も併せてご参照いただけるとすこし分かりやすいかもしれません。
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by poemaquince | 2014-03-23 09:29 | parka | Comments(12)

ALBATROSS-FRANZ MAYERER CORP. 1952年1月15日 あるいは初期型に関する考察(謎その4つづき)

 前回に引き続き初期の薄型コットンナイロン生地についての考察です。
 少なくとも51年7月には、SIGMUND EISNER Co.のコントラクトがあったことが現認されたわけですが、ただし「サイズ表示のインチ表記」についてはMILスペックの改版A(1952年12月24)のものを先取りしていたものでした。
 一方、今回のALBATROSS-FRANZ MAYERER CORP.(アルバトロス・フランツマイヤー?)の個体は コントラクトが52年1月であるもののサイズインチ表示が、MILスペックのアメンドメント1(修正1)の表示のままになっています。このことはM-51パーカの発注元が、フィラデルフィア需品厰によるものかニューヨーク需品調達庁によるものかによる違いなのではないかと勝手に推測したりしています(この点については改めて別稿で考察できればと思っています)。

仕様策定から10ヶ月後の契約成果品
1952年1月契約の ALBATROSS-FRANZ MAYERER CORP. のM-51
生地はコットンナイロンの薄生地、フロントファスナーはクラウン、袖の大型ボタンは薄型
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フード内側のサイズ/コントラクトスタンプの全景
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コントラクトスタンプのクローズアップ
4行目に1952年1月15日のコントラクト日付が確認できる。
7行目N.Y.Q.M.P.A.のスタンプに留意
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サイズスタンプのクローズアップ
サイズ表示「36”UP TO 39.9"」は仕様MIL-P-11013"アメンドメント1"(1951年6月11日付)を反映している。
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by poemaquince | 2014-03-22 17:17 | parka | Comments(0)

SIGMUND EISNER Co. 1951年7月31日 あるいはM-51パーカ初期型の謎その4

 いやホント久々に、M-51パーカの話題です!!
 M-51パーカの「初期型」の謎については、このブログ開始当初から、断続的に考察してきたところです。前回「その3」として言及してから、なんだかんだで一年半が経過してしまいました。
 M-51パーカは半世紀以上昔の製品で、生地に直接プリントされている表示が残っている個体が少ないため、細かい時期を特定することがなかなか困難だなーといつも感じています。そんな訳でこのブログのテーマのひとつであるM-51パーカの厚地コットン生地の謎もなかなか明らかにならないのですが、今回、不鮮明ながら1951年7月コントラクトのコットンナイロン(オックスフォード)の個体を確認することができました。すくなくとも仕様策定から4ヶ月後の契約成果品には薄生地コットンナイロンのものがあったことがわかります。

1951年7月契約のSIGMUND EISNER Co.(ジクムンド・アイスナー?)のM-51
生地はコットンナイロンの薄生地、フロントファスナーは大型TALONのアルミ、袖の大型ボタンは厚型
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フード内側のサイズ/コントラクトスタンプの全景
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コントラクトスタンプのクローズアップ
少し見づらいけれど、4行目に1951年7月31日の日付が確認できる。
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サイズスタンプのクローズアップ
なんとサイズ表示「41” TO 45"」は仕様MIL-P-11013"A"(1952年12月24日付改訂)を先取りしている。
(仕様に先行するスタンプ表示の事例はいくつかみられる。この個体のコントラクトナンバーは「Q.M.18941????」フィラデルフィア需品厰発注のものと関係あるのだろうか?)
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by poemaquince | 2014-03-22 01:30 | parka | Comments(12)