M-51Parkaに関する2,3の事柄

タグ:M-1951 ( 23 ) タグの人気記事

いろいろなライナーその3 M-50とM-51を比べてみる

 さて、いろいろなライナーシリーズ(笑)その3は、50年代を代表するフィールドジャケットのM-50とM-51ライナーをくらべてみました。
 古着屋さんの店頭で見分けるときに参考にしてください。(と書いてから思ったけど、もっとディテール写真と観察項目を挙げないとちょっと判りにくかったかも。)

フィールドジャケット用ライナーの全景
左 M-51
右 M-50
一見似ていますが、M-50ジャケットの開襟に対応する形で、M-50ライナーは襟周りのパイル生地をグリーンの生地で覆っています。
また、袖のボタン留め用タブがM-51は2つであるのに対し、M-50がひとつである事がわかります。
(なお、当M−50ライナーの個体は右襟についているボタンがひとつ欠落しています。)
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左 M-51
右 M-50
写真にはあまり写ってませんが(撮り忘れました)、M-51の脇下および腕関節部分にはパイル生地が抜けており、そのかわりグリーン生地で覆われています。
M-50の脇下は、スリットのままです。また、腕関節に切れ込みはありません。
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M-50のコントラクトラベル
1951年4月のコントラクトである事がわかります。
コントラクターは、SKYLINE CLOTHING CORP.
パターンデータは1950年12月27日
MIL-L-10800(QMC)?
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M-51のコントラクトラベル
(この個体はラベル縫付けですが、スタンプ印字のタイプも非常に多く観察されます。)
フィラデルフィア主計補給厰(Phila.QM Depot)直営の製品と思われます。
直営品はコントラクトデータが無いため、生産年度が特定できません。
ただし、品名が「ジャケット」の表示のため比較的初期(遅くとも1953年)のものと推測されます。
パターンデータは、1951年9月13日
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同じくM-51のインストラクションラベル
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追記
以前立川の公園で撮ったM-50ライナーの写真が出て来たので掲示します。
デフォルトで右襟に尿素ボタンがついている事に留意
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by poemaquince | 2016-12-15 08:13 | 入門編 | Comments(0)

PARKA SHELL M-1951 / TYPE 1956 Experimental?

もう、ほんと久々にM-51Parkaの記事になります(祝)。
今回は、M-51パーカ1956年バージョンとされる背面が上下2分割のパーツ割のタイプのものについての記事です。
M-51に関してネットウォッチされている人々の中には、「あの2、3の事柄ブログ、なんであれを取り上げないんだ?」と不審に思われていた方もいらっしゃるかもしれません(笑)。
川村も、書こう書こうとは思っていたのですが、もうすこし何か判ってからと、ずるずる引き延ばしていたわけでした。今回この記事を書くにあたって、結局、なにか確かなことがわかったわけではないのですが、現時点で不明な点の多い謎のモデルとしての記事ということになります。(いっぽう先日、大阪チャーリーの野本さまが、「USMCモデル」ということで当モデルをネットオークションに出品されておりました。新たに何らかの情報を確認されているのかもしれません。)
というわけで、この特異な56年タイプの詳細を見ていきたいと思います。

ぱっと見は、どこにでもあるM-51パーカです。
以下、順次観察していきますが、全体としてパーツの少点数化、工程の簡略化を意図したエクスペリメンタルなデザインなのではないかという気がします。
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背面の全景 
見づらいが、背中のシームが縦の左右分割でなく、上下分割であることに留意
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フロントを開いてみたところ
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腰のドローコードトンネルの比較
通常モデル(上段)は、別パーツにてトンネルを貼付けているが、56タイプ(以下T56)は背面下部パーツ端を折り返し、トンネルを作成している。トンネル両端にボタンホール状の孔をもうけてコードを取り出していることに留意
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腰のドローコードアイレット(はとめ)取り出し口(裏面)の比較
左/通常型、右/T56
補強ウェビングテープの織り、アイレットの留め方(左/菊割り、右/ワッシャー留)、ライナーボタン裏の芯生地(バックラム)の色(左/白色、右/オリーブグリーン)に留意
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裾のドローコードトンネルの比較
左/通常型、右/T56
裾のトンネルについても、通常型は別パーツにて貼り合わせているが、T56は、70年代以降のM-65のように端を折り返してトンネルにしていることがわかる。
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同じく裾のドローコード取り出し口比較
左上段/通常型 右下段/T56
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フィッシュテールの比較
上段/通常型 下段/T56
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袖の比較
左/T56 右/通常型
袖ボタンの形状違い、袖口のパーツ割りの差異に留意
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T56の袖のクローズアップ
通常型と異なり、袖のエラスティックテープ用トンネルも折り返しの袋状であり、また、袖スリングの取り出し口がボタンホール状の切り込みであることがわかる。
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フード部(背面)の比較
上段/通常型 下段/T56
フード背面は、通常型は4分割であるのに対し、T56は3分割パーツであることに留意(見づらいけど)
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T-56フード内側サイズスタンプ部のクローズアップ
「1956」という表示が見て取れる。
パーカ本体へのフードの取付け方法や、ハンガーループなど通常型との違いに留意
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T-56フロントファスナーのクローズアップ
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この個体を入手した当初、1956年というスタンプから、初期に多く観察されることの多いTALON(アルミ)ファスナーは、後付けではないかと推測していました(縫付けも雑だったし)。しかしながら、いままで確認できたこのタイプの全例(5例)が、このタロンアルミファスナーを使用していたため、ほぼ、オリジナルの仕様であるということと判断しました。また、同一のファスナであることによって、このモデルが同一の生産ロットであったということが推測されます。今回の記事において、このタイプのパーカについては、スタンプが不鮮明(53か58かわからない)な個体であっても56年プロダクトの蓋然性が高いと考え、TYPE56と呼称することとしてみました(P56でもいいけど)。

今回比較した「通常型」との全景比較
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by poemaquince | 2016-10-23 10:36 | parka | Comments(0)

Mー51パーカ(モッズパーカ)初期とか後期とかのこと

 このブログのひとつのテーマとして、M-51初期型の「謎」をずっと考察していたわけですが、まあ、謎はなぞのまま残されている訳です。
 整理してみると
1)MIL規格MIL-P-11013(QMC)の初版からコットンナイロンオックスフォード(5オンス)を指定しているにもかかわらず、51年5月コントラクトではコットンの厚生地が観察されること
2)MIL規格初版から、厚い「大型袖ボタン」を指定しているにもかかわらず、薄い袖ボタンが観察されること
3)MIL規格初版の添付図や寸法表などで指定する裾のドローコードの取り出し(左側)が通常のよく観察される製品と異なり短い仕様であること(参照http://parkashell.exblog.jp/10921248/
 などが挙げられます。
 また、同年度の7月コントラクトでは、すでにコットンナイロンの薄生地仕様の製品も確認できるため、厚生地であることをもってのみ「初期型」とするのは誤解が生じてしまうと考えます。厚生地の全例が(現時点では)51年5月コントラクトのため、暫定的に当記事においては”5月モデル”というような呼び方にしてはどうかと考えています。
 また、MIL-P-11013(QMC)で図示される、裾のドローコードの取出し位置が短いタイプについては(現物は一例しか確認できていませんが)”極初期タイプ”と呼称したいと考えます。
 60年代に入り、明らかな特徴を持った一連の製品が観察されます。生産時期から概ねコントラクトが、DSA(ディフェンスサプライエージェンシー)経由となっているため、これらを最後期型として”DSAモデル”と呼びたいと考えています。

 今回、片付けの最中にたまたま出て来た、いわゆる「厚生地タイプ」(51年5月モデル)と、最後期型の60年代型(DSAモデル)を比較して写真を撮ってみました。(以前にも似たようなことしている気もします(笑))。
 60年代型M-51パーカ http://parkashell.exblog.jp/10555798/


 両者の全景
 右:51年5月モデル
 左:60年代型DSAモデル
 細部を除き、大幅な変更は観られない。
 ただし、サイズ(肩幅、身幅)が見直され、DSAモデルはひと回り細くなっている点に留意。
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 袖の大型ボタンの比較
 右:51年5月モデル(薄型汎用)
 左:60年代型DSAモデル(成形色がグリーン)
 下(真ん中):標準の厚型ボタン
  薄型の大型ボタンは比較的「初期」生産の個体によく観察されます。
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 同じく標準の厚型ボタンを裏返したところ
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 同じく標準の厚型ボタンを横から見たところ
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 エポレットやライナー取付に使う19mmボタン
 右:51年5月モデル(DSAモデルを除く全ての型で使用)
 左:60年代型DSAモデル(いわゆるファティーグボタンでつやつや)
   このボタンを使用している個体はほぼ60年代「DSAモデル」であると考える。
 ボタンだけでなく、コットンサテン(右)、コットンナイロンオックスフォード(左)の織りにも留意
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 この今回のDSAモデルの個体にはサブデュードのU.S.ARMYディスティングイッシングインシグニアが付いていました。60年代後半に使用されていたということでしょうか。
 上段:60年代中盤から観察されるサブデュードのARMYインシグニア
 下段:50年代〜60年代を通じて観察されるARMYインシグニア
 旧タイプの識別インシグニアは、調べてみたら53年7月〜70年のサブデュードに置き換わるまで着用が認められていたようです(結構、期間が長いので一寸びっくりです)。
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 フロントファスナーの比較
 初期から後期まで観察される、一番ポピュラーな「コンマー」アルミの写真がありませんが(笑)
 右:5月モデルについている「タロン」のアルミ
 中:初期に生産されたと思われる薄生地個体の「コンマー」ブラス
 左:60年代型DSAモデルに付いている「クラウン」ジンク
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 「タロン」(アルミ)、「コンマー」(ブラス)などは、比較的「初期」のタイプによく観察されます。ただし、「クラウン」も少なくとも52年コントラクトには使用が確認されています。また、EX-48-1パーカなどにも観察されるようなので「クラウン」だからといって時代が下るようでもなさそうです。
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 後期モデルは肩のプリーツが省略されている。
右:60年代型
左:51年5月モデル
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by poemaquince | 2015-12-07 23:46 | parka | Comments(0)

レプリカのM-51パーカ ライナー C.A.B CLOTHINGの場合

 前回、CABのレプリカのM-51パーカと、実物M-51パーカと比較した訳ですが、今回はそれに付属するライナーを紹介いたします。じつは、この製品ですがライナーにくらべ、シェルの腕が少し短いため、普通に着用するとライナー地が袖さきから少しはみ出してしまいます。(この個体のたまたまの相性なのか、製品の企画のミスなのかは判りません。)ですので、記述者川村は、シェルとライナーはそれぞれ別々に着用しています。特にライナーの起毛はアクリル製で、実物に比べて非常に軽いので、実物シェルに取付けて実用として使用するのに大助かりしています。
 
 コントラクトスタンプにCABの表記は無い。
 セーラムプロダクツコーポレーション 1951年12月29日コントラクトのモデル化
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 実物(右)との比較、裁断に至るまでよく再現されている。 
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 腕関節の当て布など、正確な形状を再現
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 パイルは、もこもこタイプをアクリルで再現 右は実物ウールパイル
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 コントラクトラベルの比較 左がキャブ製 右がセーラムプロダクツ
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 実物のシェルに取付けてみました。
 ボタンホールの間隔が若干短いため、シェル側に波うちます。
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 こんな感じです。
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by poemaquince | 2015-11-23 00:10 | parka | Comments(0)

レプリカのM-51パーカ キャブクロージングの場合

 当欄で、レプリカのM-51パーカを紹介するのはM-65パーカを改造した『レプリカのM-1951(ECWparka "M-65"改の場合)』http://parkashell.exblog.jp/10576762/ 以来ですので、かれこれ5年ぶりです。
 ほんとは、シービーズYMCLKYブランドのM-51も紹介したかったのですがなかなか入手のご縁に恵まれません。という訳で、今回はC.A.B CLOTHING の PARKA SHELL M-1951 をご紹介いたします。
 といっても、キャブさんからはいろいろなバージョンのモッズパーカが出ております。中には全く似てなかったりするものもありますのでネットなどで入手される場合は充分ご注意ください。
 今回ご紹介するタイプは詳細不明なのですがたぶん2000年代初頭にリリースされた製品ではないかと推測しています(違っていたらごめんなさい)。それでは観ていきましょう。

 まずは製品の全景
 街で見かけても、よく観察しないと見分けがつきません。ドローコードは若干太いのですが。
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 実物(右)との比較 いやよくできています。袖の丈が少し短い。
 フロントファスナーの差し込みが反対なのが判ります。
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 背面の全景 左がキャブ製 右が実物
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 フロントファスナー スライダーのアップ
 右 コンマー  左 YKKアルミ
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 腰のポケットの比較 実物に比べ、数センチ浅い
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 ライナーを留めるボタンやボタンタブなどもリアルに再現されています。
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 革のコード止め 二枚重ね?で厚さを出しています。アイレット廻りもきちんとステッチが入っています!
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 スナップボタンの比較 スコービル製 右は実物
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 スナップボタン(スタッド) キャブ(左)には、よく見ると"PERMEX" のロゴ入り
 生地の織りに留意 ほぼ同一のコットンナイロンオックスフォード織りと思われる。
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 袖の大型ボタン 上が実物 下がキャブ製
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 側面から見たところ 裏面の独特の形もしっかり再現しています。
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 フード裏のコントラクトスタンプ 薄れてしまってすこし見づらい。
 コントラクターはCAB CLOTHING
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 製品タグ(繊維製品の輸入に際し義務づけられている?)
 生地は米国製であることが解る。  右はライナーのもの
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 キャブのシェルに実物のファーフードをつけてみました。ボタンホールの位置も正確なのでぴったり装着できます。
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 こんな感じです。
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 次回、ライナー篇に続く
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by poemaquince | 2015-11-22 19:33 | parka | Comments(0)

MIL規格P-11013(QMC)における初期コントラクト年月日と生地の関係について

前回、「MIL規格P-11013における初期胸囲サイズ表記の変遷について」http://parkashell.exblog.jp/19596733/にてM-51パーカのコントラクト日付があまり残っていない件について記述したところですが、当該コメント欄にてくまがやさんとsketchさんからそれぞれ非常に重要な情報の提供がありました。(詳細は当該記事のコメント欄参照)

くまがやさんからは、いわゆる厚手生地のスタンプ実例の提供、sketchさんからは同一メーカーによる厚手生地と薄手生地のスタンプ実例の情報です。
実例を集めてみると、(数例ではあるのですが)生地の分類とコントラクト月日がすべて一致、対応していることが分かります。
特にsketchさんからの情報で、同一メーカーであっても、コントラクト月日によって生地が異なることが実証されました。
つまり厚生地、薄生地の違いはコントラクターの違いというよりも時間差(1951年5月21日契約と7月31日契約)によるものであることを強く示唆しています。

契約月日でまとめてみると

1951年5月21日契約
SPORTCASTER COMPANY コットンサテン厚生地 Q.M.18188-OI-2063-- MEDIUM 37"UP TO40.9"
QUALITY CLOTHING CO..INC. コットンサテン厚生地 QM 18(6?)196-OI-20638 LARGE 40"UP TO43.9"
FOX-KNAPP MFG.CO コットンサテン(ツイル?)厚生地(コントラクトNo.記載なし)MEDIUM 36"UP TO39.9"
追記:実用で使っていてすでに「失われた表示」だったのですが、その昔メモっておいた紙(笑)が見つかりました!(このブログのアイコンで使ってる個体です)
FOX-KNAPP MFG.CO コットンサテン厚生地 OM(QM?)16190 SMALL 32"TO35.9"

追記:下のコメント欄よりNAOさんより情報の提供がありあした。
厚生地のコントラクトは1951年5月21日付のみと考えていましたが、ドンチェスターの製品では5月24日付のものがあるようです。
DONCHESTER.MFG.CO.
Q.M.15184-O.I.-20626
MAY 24.1951


1951年7月31日契約
SPORTCASTER COMPANY オックスフォード薄生地 Q.M.18942-OI-821-- MEDIUM 36"UP TO39.9"
SIGMUND EISNER CO. オックスフォード薄生地 Q.M.18941-OI ? LARGE 41" TO45"

ただし、上記について、サイズ表記(胸囲のインチ数表記)のばらつきに留意

くまがやさんから提供された
QUALITY CLOTHING CO..INC. コットンサテン厚生地 QM 18(6?)196-OI-20638 LARGE 40"UP TO43.9" 
 の例
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フロントファスナはタロンの大型アルミファスナ
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by poemaquince | 2014-04-20 00:47 | parka | Comments(17)

MIL規格P-11013における初期胸囲サイズ表記の変遷について

 M-51パーカの調達仕様、規格MIL-P-11013においては、1951年3月の当初から1952年の12月にかけて、胸囲のインチサイズの表記が2回変更されています。したがってその点に着目すれば、たとえコントラクト年月日が消えてしまっていて分からなくても、概ねのコントラクトの時期を特定する手がかりになるのではと考えていたのでした。ところが前稿、前前稿にてご紹介したとおり仕様書に規定されるサイズ表示とコントラクトの時期は必ずしも一致しない事例が多発(ていうか、そもそもコントラクト日付が残っているものが少ないので母数自体がほとんどないのですが(笑))しているのでした。

まずは仕様書の確認です。
MIL-P-11013(QMC) /初版QMC(1951年3月14日〜)
MIL-P-11013(QMC) AMENDMENT-1 /修正1(1951年6月11日〜)前仕様から約3ヶ月で修正
MIL-P-11013 A /改版A(1952年12月24日〜)前の修正から約18ヶ月で全改版 その後、60年代まで基本的に変更はない模様

初版MIL-P-11013(QMC) (1951年3月14日)
この版のインチ表示を採用している個体は寡聞にして見たことがありません。
現認された方がいらっしゃいましたら是非情報のご提供をよろしくお願いいたします。
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MIL-P-11013(QMC)AMENDMENT-1(1951年6月11日)
 約3ヶ月後の6月11日付で修正-1が入ります。初版の4ページ目の3.3.13.1の項目を差し替えるように要求しています。初版に比べそれぞれ1インチずつインチ数を落としています。
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MIL-P-11013A (1952年12月24日)
 修正1が入ってから、約18ヶ月後に全面改訂になります。インチ数は初版に戻りますが、36.9"→37inchesというように端数を丸めて、インチの単位表記を変更しています。
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FOX-KNAPP MFG.CO 1951年5月21日コントラクトの個体
コットン厚生地 (以下は以前の写真の使い回しで、全景写真は省略になっちゃいました。すみません。)
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同じく、同個体のサイズ表示クローズアップ
アメンドメント1の表示を適用していることに留意
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フィラデルフィア需品厰が直営にて生産したと思われる個体
薄手コットンナイロンオックスフォード地
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同じく、同個体のサイズ表示等(ポケット裏)
直営なのでコントラクト日付がないものと推定される。
インチ表示の値が52年12月版のものを先取りしていることに留意
ただしインチが、@@inches でなく@@"であることに留意
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この件に関しては別稿2010年7月の記事「コットンサテンの厚生地は本当に「初期型」か?」も併せてご参照いただけるとすこし分かりやすいかもしれません。
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by poemaquince | 2014-03-23 09:29 | parka | Comments(12)

ALBATROSS-FRANZ MAYERER CORP. 1952年1月15日 あるいは初期型に関する考察(謎その4つづき)

 前回に引き続き初期の薄型コットンナイロン生地についての考察です。
 少なくとも51年7月には、SIGMUND EISNER Co.のコントラクトがあったことが現認されたわけですが、ただし「サイズ表示のインチ表記」についてはMILスペックの改版A(1952年12月24)のものを先取りしていたものでした。
 一方、今回のALBATROSS-FRANZ MAYERER CORP.(アルバトロス・フランツマイヤー?)の個体は コントラクトが52年1月であるもののサイズインチ表示が、MILスペックのアメンドメント1(修正1)の表示のままになっています。このことはM-51パーカの発注元が、フィラデルフィア需品厰によるものかニューヨーク需品調達庁によるものかによる違いなのではないかと勝手に推測したりしています(この点については改めて別稿で考察できればと思っています)。

仕様策定から10ヶ月後の契約成果品
1952年1月契約の ALBATROSS-FRANZ MAYERER CORP. のM-51
生地はコットンナイロンの薄生地、フロントファスナーはクラウン、袖の大型ボタンは薄型
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フード内側のサイズ/コントラクトスタンプの全景
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コントラクトスタンプのクローズアップ
4行目に1952年1月15日のコントラクト日付が確認できる。
7行目N.Y.Q.M.P.A.のスタンプに留意
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サイズスタンプのクローズアップ
サイズ表示「36”UP TO 39.9"」は仕様MIL-P-11013"アメンドメント1"(1951年6月11日付)を反映している。
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by poemaquince | 2014-03-22 17:17 | parka | Comments(0)

SIGMUND EISNER Co. 1951年7月31日 あるいはM-51パーカ初期型の謎その4

 いやホント久々に、M-51パーカの話題です!!
 M-51パーカの「初期型」の謎については、このブログ開始当初から、断続的に考察してきたところです。前回「その3」として言及してから、なんだかんだで一年半が経過してしまいました。
 M-51パーカは半世紀以上昔の製品で、生地に直接プリントされている表示が残っている個体が少ないため、細かい時期を特定することがなかなか困難だなーといつも感じています。そんな訳でこのブログのテーマのひとつであるM-51パーカの厚地コットン生地の謎もなかなか明らかにならないのですが、今回、不鮮明ながら1951年7月コントラクトのコットンナイロン(オックスフォード)の個体を確認することができました。すくなくとも仕様策定から4ヶ月後の契約成果品には薄生地コットンナイロンのものがあったことがわかります。

1951年7月契約のSIGMUND EISNER Co.(ジクムンド・アイスナー?)のM-51
生地はコットンナイロンの薄生地、フロントファスナーは大型TALONのアルミ、袖の大型ボタンは厚型
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フード内側のサイズ/コントラクトスタンプの全景
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コントラクトスタンプのクローズアップ
少し見づらいけれど、4行目に1951年7月31日の日付が確認できる。
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サイズスタンプのクローズアップ
なんとサイズ表示「41” TO 45"」は仕様MIL-P-11013"A"(1952年12月24日付改訂)を先取りしている。
(仕様に先行するスタンプ表示の事例はいくつかみられる。この個体のコントラクトナンバーは「Q.M.18941????」フィラデルフィア需品厰発注のものと関係あるのだろうか?)
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by poemaquince | 2014-03-22 01:30 | parka | Comments(12)

M-51 FISHTAIL PARKA 写真ちがいます・・・

 FOUND-NYCのHP(Original Design 03: M1951 Parka)で有名になったこの写真ですが、
 実は良く見るとM-1947であることが分かります。

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出典 ES148-11-46 (SC394142)
Engineer operates telephone communication along tramway, which tansprorts supplies. 2 Mar 1952

 こちらのHPにも引用されてます。http://blog.lyleandscott.com/?p=3762
 ネット情報は、誤ったまま引用されると収拾が困難です。人のことはあまり言えませんが、いつも肝に銘じておきたいと思います。
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by poemaquince | 2013-04-07 01:37 | parka | Comments(0)