M-51Parkaに関する2,3の事柄

タグ:番外編 ( 108 ) タグの人気記事

トランプは案外「スマートクッキー」かも知れない(プリティじゃないけど)。

 最初に「おやっ?」と感じたのは、アサド政権が化学兵器を使用したことに端を発した巡航ミサイルによるシリア政府軍空軍施設への爆撃でした。「軍事的に何の意味も無い」という批判もありましたが政治的メッセージとしては非常にインパクトのある軍事行動でした。なにより民間人に対する「化学兵器使用」のレッドラインが「今度こそ」設定され今日にいたっています。(トランプは政権の軍事担当者の進言に耳を傾けているということでしょうか?ブッシュ(Jr)もパウエルのいう事を良く聞いていればあんな事(イラク戦争とそれに続く大混乱)にならなかったのではないかな)

 今回の「北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)危機」に関しても、かなり周到に中国と「ナシを通してから」ゲームを開始しています。北に対する直接的な軍事的恫喝に加え、中国を通じてのプレッシャーを加え続け、かつ先日は「適切な条件が整えば金正恩と会ってもいい」という発信をしています。
 わたくし川村は、4月にゲームが始まった段階では、軍事的圧力をレイズしていく「チキンゲーム」は、「北の非核化」を求めるにはちょっとリスキーな選択ではないかなあとも感じていたわけですが、一方で軍事的プレッシャーで「人民軍のクーデタ」や「金正恩の亡命」が誘発され北の民衆が「解放」されたらいいなあ、などとナイーブな夢想をしていたわけでした。しかしながらゲームのゴールは「北のレジームチェンジはしない」ことが前提だったわけで、であるならば、トランプの「(金正恩は)pretty smart cookie」(けっこう賢い奴)という発言も、シグナルとして一貫性があると言えそうです。
 こんな事を書くと「ナイーブ」と笑われてしまうかもしれませんが、トランプ大統領の「ビッグ・ディール」によって、北に対する「体制の保障」と「朝鮮半島の非核化」がバーターで成立するのならそれはそれで「トランプ、スゲー」と思うのです。(いや、個人的には「北の人民の抑圧体制からの解放」が断固必要とは思いますが、中国の手前、ディールの材料にはならないでしょう。ぐっすん(泣))

 で、我が国(くに)防衛当局のスタンスですが、日米同盟の御旗のもと米艦に形だけ「お付き合い」してお茶を濁して、実はシンガポールの観艦式に向かう護衛艦という、これはこれでなかなか味わい深い行動ではありました。危機感をもっと煽りたいアレ首相に抗して、防衛当局も(アレ首相のカオも立てつつ)抑制的に上手くやったという気がします。
 ですが、私としては「全ての当事国が抑制的に振るまう事を希望する。我が国はあらゆる軍事力の行使に反対する。」といったような声明で、それぞれのプレイヤーから距離を置いて振る舞っておくのが本当の日本らしさと思うのでした。そして当事者同士が煮詰まった段階で日本が調停にハードネゴシエートして、落としどころを導く。アレ政権の歴史認識もアレすぎて今の時代にそんな外交は夢物語なのですが、いつかそういった「道義国家」として立国していけたらなあと夢想するのでした(ふり返ってみると70年代の日本の中東外交にはその「萌芽」はあったよね)。えっ?なに眠たいコト言ってるのかって?すみません。

追記:「トランプ プリティスマートクッキー」で検索すると、トランプ大統領が金正恩委員長(だっけ?)に対して、「皮肉」とか「茶化した言い方」とか解説するブログが結構あるんだけどぜんぜんマトハズレな説明だよね。もともとトランプはそういったボキャブラリーのしゃべり方をするという事は結構有名な話だし、発言の前後の文脈からも「茶化した言い方」とはいえないのは明らかなのに!
ほんと「訳知り顔でのぬるい情報発信」は止めてもらいたいっすよ。えっ?ヒトの事いえない?すみません。すみません。(2017/5/9)
 

シリア シャイラート空軍基地
爆撃後 2017年4月
a0164296_20414471.jpg


爆撃前 2016年10月
a0164296_20414141.jpg


「ついでに武器等(笑)防護命令」の画を描いた防衛官僚(?)えらいっ!
シンガポール国際観艦式に向かう護衛艦
a0164296_20413411.jpg

出典:http://flyteam.jp/news/article/78643
[PR]
by poemaquince | 2017-05-07 21:00 | 番外編 | Comments(0)

2017年の憲法記念日に思ったこと、あるいは条理を気にしない政権と「カルト会議」のヤバさ

 今日(5月3日)の報道を見てびっくり。アレ首相が具体的スケジュールを提示して憲法を「改正」したいなどとカルト集会のビデオメッセージで宣(のたま)っています。改正のテーマは「自衛隊」と「高等教育の無償化」ってそこかよ!
 ていうか「高等教育無償化」って、ソレの善し悪しはいったん措くとしても憲法をいじらなくてもやる気(と財源)があればいくらでも実現可能だよね。それにJM党は、野党時代に高校教育無償化に反対してたはずなんだけど。「自衛隊」に関しても歴代保守政権が現行憲法の下での専守防衛のための必要最小限の実力組織という位置づけで(昨年の安保法改正までは)整合をとってきてたわけだし。
 この政権は「法制」とか「整合」とか「条理」とか「ことば」とか、政治に必要な論理(ろんり)を本当に軽んじている。もしかしたらアレ首相の「脳内」では整合しているのかもしれない。でなければ「恥ずかしくて」とても人前でドヤ顔で語ったりできないですよ。ソレって一体?ただの無知?それとも無恥人格??
 その辺の「夢見がちなただのオサーン」なら実害はないけども、この国の統治機構の責任者がアレなのでは笑いごとでは済まされない。
 アレなオサーンたちの自称「自由と民主を標榜する政党(笑)」は、今の「日本国憲法」を憎んで5年前に独自の憲法「改正」草案を提出してきたわけなんだけど、その内容たるやカルト「日本会議」イデオロギーをこっそり(あるいは公然と)忍び込ませていたりするろくでもないシロモノだったりしている。彼らのイデオロギーは、「個人の自由」や「多様な価値観」「普遍的な人権」を敵視して、「国民」は国家意志の「手段」でしかないとする、いまの「中国」や「北朝鮮」統治者の価値観とそっくりなんだよね。それが素朴な「ニッポンスゲー」礼賛と結びついたりしていて「気味の悪いポスター」ex(https://togetter.com/li/1105673)まで公然化する雰囲気をアレ政権が社会に現出させたりしています。(例えばきもち悪い「教育勅語」(1948年の決議で失効させている)を否定せずにヨイショ答弁したり、「日本国憲法」を尊重しようとする現天皇を粗略にしたり)

 生まれたときから「今の憲法」で生活してきたから、この憲法が実現してくれた「自由」について当たり前のようにしか感じていなかった。けど、ずっと昔からあるものと漠然と思っていた日本国憲法が、今年は施行70年ときいて、思ったより短いんだなあと改めて気がつきました。裏を返せば、たった70年まえまでは、ドイツナチ政権、イタリアファッショ政権と同盟した枢軸国で、大陸で15年間も戦争しつづけていて、女性には参政権もなかったり、国家の主権者は「現人神(あらひとがみ)」だったり、思想警察があって、政府を批判したら普通に逮捕されて拷問されるそんな時代だったわけです。そして「日本会議」を中心とする宗教右派とその取り巻き(JM党現主流派)はそう言った時代の「日本」を「取り戻す」と嘯(うそぶ)いていたりします。きもっ。(っていうか、こわっ)

1945年12月 鈴木安蔵ほか 憲法研究会「憲法草案要綱」
アレな人たちは総司令部の「押しつけ」とかすぐゆうけど、実際のところはそれほど単純なもんでもないでしょう。
a0164296_1244896.jpg

(国立国会図書館のアーカイブページが面白いよ!)
http://www.ndl.go.jp/constitution/index.html
[PR]
by poemaquince | 2017-05-04 12:16 | 番外編 | Comments(0)

「私人(閣議決定。笑)」が、国有財産をディスカウントさせるとよあしはらのみずほの國

 とよあしはらのみずほの「國」は、すごい國、天子さまのおわします神の國、一旦神の國に危機あらば、天子さまをお助けするためこの命をお捧げするつもりデス。
 と、このようにこどもたちを立派に教え導くために、立派な小学校をつくろうとしたのです。だからこの國の大臣(おおおみ)の奥様も役人の秘書を引き連れて大蔵頭領(ずりょう)にお話しなされたのではないのですか。だからお國の政府も地代を9億円も負けてくれたのではないのですか。あふさかの国造(くにのみやつこ)もお認めになつたのではないのでせうか。
 なにを今更になつて、申請が虚偽だつたとか、そんな奴(やつこ)とは会つた事が無いなどとまうされるのでせうか。いいでせう、こちらも蜥蜴の尻尾ですが此の際、蜥蜴の身ならずあたままで切り取つてしんぜませう。
 いづれは大臣(おおおみ)のおともだちにまつわる土地36億円(加計学園)の闇についてもお天道さまの光を浴びることになりませう。(←ここまでコトダマね。カゴイケ証人の)

 行政権力の最高責任者が、若いときからの「おともだち」へ、何十億の国家財産を差配したり、公費の秘書を伴った「私人」が官僚機構にサジェストしたりって、お隣の国の「退陣大統領」とおんなじ構図だよね!
 籠池のオサーンの愛国サギ商売には全く賛同できないけど、ノーメンクラトゥーラのヘイトコネクションから切り捨てられ、政治家や役所の黒い責任を全て負わされてオサーンひとりが糾弾されるのはまちがっている。その意味では、あのオサーンネズミには猫を噛んでもらいたい。


a0164296_045352.jpg

写真引用(朝日新聞デジタル)
http://www.asahi.com/articles/ASK3R4RPFK3RUTFK00S.html
[PR]
by poemaquince | 2017-03-24 00:46 | 番外編 | Comments(1)

RAFの航空整備服??と思ったらJNR被服だった!

古着屋さんの店頭で、見慣れないジャケットを見かけました。
珍しいので手にとって観察します。
ブルーグレーの短ジャケットで、左胸に片ポケットでフラップは斜めです。腰にスラッシュポケット、ウエストタブつき、おまけに楕円のウォッチポケットまで!!なんじゃこれ?ウオッチポケットまで付いてるなんて航空機関係?この色なら英軍?ちょっとブルーが強い?イタリアあたりかな?などとユーロサープラス系を思い浮かべてました。
ところが、襟裏のステッチや袖の形状、プラボタンもラウンドバックで60年代のタイガーストライプみたいなディテールです。ボタンの裏には謎の刻印も!

謎ジャケット全景
a0164296_0305620.jpg


背面全景、ウエストにはアジャストタブが!
a0164296_03020100.jpg


胸の斜めフラップポケット
腰のスラッシュポケットは、ボタン留め
a0164296_030113.jpg


右ポケットにはウォッチポケットまで!
a0164296_030117.jpg


ハンガーループつき、襟の裏には補強ステッチ
a0164296_0294278.jpg


ラウンドバックのプラボタンには「T.E.C」の刻印!
a0164296_0292114.jpg


ジャケットを開くと、コントラクトラベルが!!
謎が解けました(笑)。
a0164296_028535.jpg


1966会計年度の日本国有鉄道の技術服(?)らしいです。
でも、短ジャケット型は、ネットで検索してもでてきません。
このタイプ、たまかずがすくないのかな?
a0164296_0283910.jpg

[PR]
by poemaquince | 2017-03-20 00:38 | 番外編 | Comments(0)

UNDER THE SUN ドキュメンタリー映画「太陽の下で」観てきました。(泣き)

 ロシア人監督のドキュメンタリー映画「太陽の下で ー真実の北朝鮮ー」を、シネマート新宿でみてきました。この映画をみると、かの国に生きる人々が切なくて泣けてきます。
 ロシア人の監督が、ピョンヤンの市民生活のドキュメンタリーを撮るという名目で北朝鮮当局の許可のもとカメラを廻し、そのドキュメンタリー撮影の「シーン」の背景も含めて撮影するという手法で「北朝鮮当局」のドキュメンタリー演出を描く「メタ・ドキュメンタリー」になっています。
 カメラに写る街並みは整然としています。たぶん、「革命首都」のピョンヤンであるからなのでしょう。また、思いのほか皆さん華やかな装いをしています(国内産の衣料が、あまり入手できず中国から輸入されたものがカラフルだからという説もあるようです)。みたところ街中ではトロリーバスも結構稼働していますし、日本製の自動車も沢山走っています。その一方で、小学生のこどもには「倭奴(ウエノム/帝国主義の日本人)や地主を金日成将軍が追い払ってくださった」みたいな授業をしています。ちらとですが三菱鉛筆ぽいものを使ってるこどもも写ります。彼らの中で「倭奴」や「米帝、南朝鮮と同盟する日本」と、街で見かけるクルマや日用製品をつくる「日本」がどのようにつながっているのかを聞いてみたい気がします(案外、日本製とは気づいていないかもしれませんが)。
 まあ、今回の映画で描がかなくとも、かの国の「ドキュメンタリー」フィルムには、「演出感」がありありと「にじみ出て」いるので、それを真(ま)に受けるひとは少ないと思うのだけれど、それでもこのような形であらためて克明にその「メタ」な状況がかいま見られるのは、興味深くはあります。
 ネタバレになるので詳細は省きますが、川村もラストのシーンでは涙が止まりませんでした。そして、「我々は彼らを笑えない。笑ってはならない。」と自らを省みて強く感じ、戒(いまし)めとしました。
 かの国のかれらは命を賭けて否応無く「ウソの世界」を生きています。振り返って我々はどうでしょう。テレビの「バラエティー」や自称「報道機関」のアレをマに受けるとか、耳触りのいい「ネットDE真実」でホントのことを分かったつもりになっていたりとか、自ら検証するという努力も無く、安逸に「情報」を求め、都合のいい解釈を「真実」として信じていたりします。かの国の彼らは選択の余地なく情報を強制されているわけですが、ひるがえって我が国に暮らす人々はまさに自分で選択できる立場にあるわけです。そして、自由な社会に生きるけっして少なくない人々が「アレな情報」をマに受け信じちゃってる状況がたち現れています。市民的自由が確保されているにもかかわらずそのような「ポスト・トゥルース」や「オルタナティブ・ファクト(笑)」が一定の力を持つ時代がほんとうに到来してしまいました。まったく醜悪かつ危機的です。
 ヴィタリー・マンスキー監督も、「朝鮮民主主義人民共和国」という「全体主義体制」を描きつつ、じつはロシア人に向けては「あんたらしっかりしろや。チェチェンやシリア、あるいはウクライナについてもっと良く考えたら」といいたかったのも知れません。

https://youtu.be/zzkoIExzfts
https://youtu.be/yAPf_77qBGc
[PR]
by poemaquince | 2017-01-30 23:39 | 映画 | Comments(2)

わたしの「東京オリンピックお・こ・と・わ・り」宣言 あるいは2兆数千億円のスペクタクル

a0164296_1402011.jpg

 みなさんは、国際オリンピック委員会(IOC)の「オリンピック憲章」を読んだことがありますか?わたくし川村はいまさらながらそれを読んででみて、びっくりしたわけでした。いやはやここまで露骨で上から目線なアレとは思いませんでした。
 ざっくりまとめてみると「オリンピックに関してIOCは絶対であり、放映料、ライセンスなどすべての売り上げの権利と決定権はIOC(規則24、50、58ほか)にあるが、その費用は都市(規則33〜)と組織委員会が責任をもってしっかりヤレ(規則36)」というものです。また、IOCの定款としてメンバー選出(16〜)や組織についてもいろいろ書いてありますが、いやこれもう21世紀にもなってこんな世界でやってるんだあ!という感じの利権集団ですよ。
 ついでに笑止なのはオリンピックやその他のエリアでデモするな(規則50)てなことまで書いてあります。おいおい。
 規則6では「オリンピック競技大会は、個人種目または団体種目での選手間の競争であり、国家間の競争ではない。」ともしっかり書いてはあるのですが、実情はご承知の通りです。規則6の理念を尊重するならJOCなり組織委員会なりが「にっぽんちゃちゃちゃ」とかいう「コール」に注意喚起するくらいはしても良いと思うのですが、そもそも問題の所在さえ認識されてはいないのでしょう。
 オリンピック憲章の詳細は日本組織委員会のサイトで、アレな具合を是非その目でご確認ください。↓
http://www.joc.or.jp/olympism/charter/pdf/olympiccharter2015.pdf
 てゆうか、クーベルタンも次のように吐露しています。曰く「スポーツはもっとも気高い情熱のみならず、もっとも卑しい熱情をも目覚めさせる。‥平和を促進するためにも、戦争を引き起こすためにも使いうるのである‥」(「IOC会報二号」/孫引きだけど)
 いわゆる近代オリンピックの理念は、スポーツに内在するその性格から、たえず「国威の発揚」との葛藤に引きずられています。それに加えてロサンジェルス大会以降はその露骨な商業主義による利権ビジネスの悪名が追加されます。
 オリンピックがいかに「平和の祭典」などと糊塗しようとも、現実には「国策プロパガンダ」や「ブラックビジネス」の舞台として機能してきた歴史は覆い隠せるものではありません。
 東京という都市が今回そこに2兆3千億円(概算)をつっこむ意義はどう考えても見いだせないのです。東京都にそれだけの政策リソース(お金と知恵)があるのであれば他に優先してやるべき事はたくさんあるはずです。起こりうる震災に対する医療拠点の追加とか、少子対策としての若者世代や子育て世代への生活支援、こどもの貧困への手厚い保護とか、高校生・大学生への就学支援とか。
 オリンピック憲章を読む限り、既にIOCの歴史的使命は終わったと感じます。誤解なきよう付言しますが、なにも「スポーツの祭典」そのものを否定しているのではありません。ただ、もう「国家的スペクタクル」としては、それを開催する必要はないでしょうし、業界の内輪団体を税金で儲けさせる必要もありません。アートに関するビエンナーレ、トリエンナーレとか、映画に関しての国際映画祭、あるいはスポーツのなんとか国際リーグ大会みたいにそれぞれ思い思いに楽しめばそれでよいではないですか。
 なので、わたくし川村も、「東京オリンピックおことわリンク」に連帯してつぎのとおり宣言します。
 孤立を恐れず、多くの未だ見ぬ「おことわり宣言者」との出会いを求めて、私は本日自らの「おことわり」を高らかに宣言する!
 「東京オリンピックなんていらない」と。

[PR]
by poemaquince | 2017-01-23 01:44 | 番外編 | Comments(0)

ボクちゃん総理のコドモ外交、あるいは「帝国の慰安婦」とポスト・トゥルース(事実・後)の時代

 2017年あけましておめでとうございます。
 お正月は朴裕河(パク ユハ)先生の「帝国の慰安婦」を「読書初め」してみました。
 この本が日本で出版され話題になったのは、かれこれ二年くらい前なのですが、お隣の韓国では、パクユハ先生がこの著書に関して検察に「名誉毀損の罪」で起訴されたりしています。この「慰安婦」をめぐる問題に関しては、お隣の国もかなり「硬直化」しちゃっているねとつらつら感じたりしていたところです。
 そんな中、また我らが「ボクちゃん総理」がやらかしてくれました。釜山領事館前の少女像に対する「大人げない」対応です。
 日帝時代の状況を一面的な観点から糾弾する急進的な若者グループが「歴史を反省しない(もと悪の枢軸の)反動日本」に対して行った「パフォーマンス」に対して、ボクちゃん総理がマジで反応しちゃって「ムキーッ、大使を召還させるざんすっ」と激怒したとか。日本の外交セクターは、「おいおいまたコドモ総理が出口戦略なしにパフォーマンスかよ。落としどころは<召還>じゃなく<帰国>で官邸と調整して!」とうんざりしていることでしょう。
 まともな「保守政権」であろうとするなら、相手方急進派のパフォーマンスに対して、黙って泰然と困り顔でいれば良かったのです。そもそも相手の政権はレイムダックで身動きがとれません。こんなときこそ大人の対応で相手に貸しをつくるのが保守政治家というものです(笑)。(てゆーか、もし、人権に対するコミットメントを大事にする別な人物が首相であったなら、そもそも日韓関係はこんなにこじれてなかったでしょうけど。)
 僕ちゃん総理のコドモ外交は、アレな支持者には受けが良いのかもしれませんが、日本の国益に関してはずいぶんな事になっています。ボクちゃん総理のナイーブな国家観や自慰史観のおかげで国際社会に対する我が国の「ソフトパワー」のポテンシャル喪失がじわじわ進行しています。
 ボクちゃん総理は対ロシアの領土交渉でも、「ウラジミール」とかファーストネームではしゃいでいましたが、女性ジャーナリスト(アンナ・ポリトコフスカヤ)暗殺やそのほかの政敵暗殺の噂の絶えないKGB出身の大統領と、いったいどんな「価値観を共有」したというのでしょうか。結局コロリとむしられたりしただけでした。そんな事にも気づいてか気づかないでか、ボクちゃん総理は「新しい時代を切り開いた」とかドヤ顔で語ってたりします。いったいこのアレな「三代目」大将は我が国をどこへ連れて行くつもりなのでしょう。きちんとした外交の判るブレーンとか軍師とかアドバイザーとかこのボクちゃん総理の廻りにはいないのでしょうか???
 そしてもうひとつの深刻な問題は、そんなボクちゃんの「自慰パフォーマンス」をありがたがって太鼓を叩く「アレメディア」や「アレ主権者」たちが思いのほか沢山いる(下司な排外ブログがPV上位になってるさ)ということでしょう。たしかに相手を白黒二分して「仲間」と「ワルモノ」に分けてしまえばアレ有権者の皆さんの胸にもストンと落ちるでしょう。また、「見たいものだけが見える」ネット社会の特性なのでしょうが、こういったアレな支持者の皆さんには、まともな「評論」や「批判」は無い事になっていて届きません。したがってコドモ外交の「自慰パフォーマンス」が「真の愛国的行為」という「トゥルース(真実)」に塗り替わっていってしまいます。まさに「ポスト・トゥルース」です。
 もちろん、それは我が国だけの傾向ではありません。
 たとえば隣国の「従軍慰安婦」問題についても言えそうです。元来、従軍「慰安婦」であった方々もひとりひとりそれぞれに固有の時代経験があったはずです。その体験を丁寧に掬って歴史の教訓とするべきだと書籍「帝国の慰安婦」にてパクユハ先生は語っておられます。それを一律な「挺対協史観」(※)に押し込めて日帝を糾弾しているだけでは本当の意味での「植民地時代の克服」にはならないといったようなことを訴える内容の本でした。なるほどここにもまた別なかたちでの「ポスト・トゥルース」があるといえるのかもと感じるのでした。
 人種としても民族的にも一番近いといえる日本と韓国が、(もちろん一刻も早い民主化・解放を願うの北の人々も含めてだけど)また友誼と信頼の関係が深まるよう願うばかりです。

注(※)挺対協(挺身隊対策協議会)は90年代に設立された韓国の慰安婦問題に関する支援運動団体。歴史的に多様であるはずの従軍慰安婦の姿について、挺対協が一面的に単純化して捉えているステレオタイプな従軍慰安婦像は、逆に問題の理解の妨げとなっているのではないかという問題の提起がなされている。
(追記:2017/1/11)
充分ご承知とは思うのですが「ムキーッ、大使を召還させるざんすっ」という発言は当ブログによる「創作」ですので念のため。
[PR]
by poemaquince | 2017-01-10 01:48 | 番外編 | Comments(2)

えーっ!! Parka Shell Arctic EX-50 ???

 えーっ!! Parka Shell Arctic EX-50 ???
 その日、たまたまエイ出版社の雑誌を店頭でぱらぱら手にとったところ、とんでもない写真を見てしまいました!!! えーっっ??何コレ?? EX-50??
 そこには、見たことも無い聞いた事も無いEX-50というエクスペリメンタルモデルが紹介されていたのでした!!おまけに中目黒の『LOCO』さんで取り扱っているとの記載が!へなへなとその場にしゃがみ込んで雑誌に書いてある「問い合わせ先」に電話してをしてみまたが、呼び出し音ばかりでなかなかつながりません。調べてみたら開店は午後二時からとのこと。まだ1時前です。本の奥付を確認すると12月10日発行、少なくとも11月には店頭に出ていたか?もう遅いかもと、不安を抱きながらもとりあえず直接中目黒に向かうことにしました。
 中目黒の古着屋さんは、『Cider』以外はほとんど行った事がありません。グーグルマップで目的のお店に向かいます。さすが「中目黒」、ガード下は、おされな飲み屋がいっぱいです。東急線のガード沿いから商店街に抜けます。ありました「LOCO」さん。入り口にはM-51parkaが。程度もよく、ライナーもついて15000JPN台は安いのでは?しかし今日はそれどころではありません。店内に入りぐるり見廻してもそれらしいアレはありません。(あーっ、やっぱり遅かったか?)念のためお店のひとに訊ねてみました。お店のおねえさんは、雑誌をたしかめながら電話でも商品の有無を確認してくださり、やはり雑誌が出て直ぐ売れてしまったとのことでした。あーっ、またしても「パーカ趣味者」失格!、ショックでしばらく呆然としてしまいました。まあ、残っているとは思ってなかったけど、それでも「もしかしたら!」と淡い期待で中目黒まで急いで来たわけでした。落胆です。まるで好きな異性に振られてしまったかのような気分です。きっと、「キモいトラ柄のアレ」や、「ポットの刻印」のことばかり考えていたため、パーカの神様のバチが当ったのでしょう。ぐっすん(涙目)。 
 ここまで来たのだからと、下北沢で途中下車です。険しい顔(たぶん)でひととおりお店を廻って、やっぱり「EX-50」ないなー(当たり前)、と、もうすっかり合理的判断力を失っています。そんな折り、「フラミンゴ」店内で、あれ?ほどよくヤレたJWD?を着たおしゃれな店員さんとすれ違いました。(オリジナル??)思わずじっと観察してしまい、我慢できずに「見ていいですか」と(おそらく恐い顔で)訊いてしまいました。親切な店員さんは親切に「どうぞ」といってくださいました。(うーん黒ボタン?中田?だとしたらこんなヤレ方する?)ただ、店員さんが私物で「着ている」ものなので手にとって観察するわけにもいかず「オリジナルですか?」と(たぶん尋問口調で?)訊いてしまったのでした(もう、ほとんどストーカーです)。店員さんは、「いいえ」といってシャツの裾をまくり、グリーンのラベルをみせてくださいました。その対応があまりに自然でつい「あはは」と心が和んでしまいました。
 そして、気がつきました。そうです。べつにわたくし川村が、EX-50をもつ必要はないのです。ただ、EX-50がどういうものなのか知りたかったのです。無事入手された方には、是非どこかでEX-50に関する情報を公開いていただけたらと思います。あるいは消費せずにどうか大切に保管して後世に伝えてほしいと切に願うのでした。

Parka Shell Arctic EX-50-6 
(出典)エイムック
「MILITARY JACKET:ヴィンテージミリタリーデザインの集大成」(2016/12)
a0164296_0305634.jpg

a0164296_031064.jpg

a0164296_031364.jpg

(出典)エイムック
「MILITARY JACKET:ヴィンテージミリタリーデザインの集大成」(2016/12)
https://books.google.co.jp/books?id=AvWuDQAAQBAJ&lpg=PA176&dq=EX-50%20parka&hl=ja&pg=PA176#v=twopage&q=EX-50%20parka&f=false


いやはや、この本このほかにもM-65パーカの試作モデル「T-60」の紹介など、パーカー史を塗り替えるスクープが満載です。
じつは、以前に書店でこの本を見かけたときは「どうせレプリカのカタログ本でしょ」とスルーしてしまっていました。何事も先入観で判断してはいけなかったのです。すばらしい編集を虚心に観察して手にとっていればEX-50に巡り会えたかもしれませんでした。驕った心にバチが当たってしまいました。エイ出版さんごめんなさい、えーん(泣)。
[PR]
by poemaquince | 2016-12-22 00:37 | parka | Comments(5)

二次大戦期のM-1ヘルメット(シェル編)その2

 前回、マッコードラジエーターカンパニーのシェルについて概観したところですが、ブログ写真の枚数制限のため、マッコードのフィクスドベイルについては、「その2」まわしになってしまいました。シュルターのものと一緒に考察していきたいと思います。

 前回も述べましたが、大戦中のマッコード製シェルの外観については、リムの合わせ目の位置(フロント/リア)の違い、チンストラップループの形状(固定/可動)の違いにて大まかな生産時期が推定できます。
 その期間と、ネット上に公表されているロットナンバーと生産時期の対比チャートを対照させてみようという試みです。

the McCord Radiator and Manufacturing Company
781A
フロントシーム フィクスドベイル
リペイント
a0164296_23572761.jpg

a0164296_2357228.jpg

チャートによる生産時期は、1943/12頃?
1943年10月頃には、ストラップのベイルはスイベルベイルに切り替わっているようなので、ヒートスタンプ700番台の後半にフィックスベイルは時期的に苦しいかも。リペイントもされているのでフィックスベイルは後付けの可能性もあり。ただしチャートの精度や当時の運用にもよるため、2ヶ月くらいの差をもって「後付け」との断定もできないと考えます。
a0164296_23571554.jpg

a0164296_2357748.jpg


マッコードのヒートスタンプナンバーとその生産時期?の対応表をSchutze600さんからご教示いただき、引用させていただいています。正確な出典は不明ですが、War Relics Forum  http://www.warrelics.eu/forum/us-m1-steel-helmet-forum/fixed-bale-front-seam-what-have-i-got-512634/ を参照いたしました。
a0164296_23565399.jpg


The Schlueter Manufacturing Company(1942年6月〜)
シュルター社製のシェル
リアシーム スイベルベイル
オリジナルペイント
a0164296_23564518.jpg

548
S
a0164296_23563967.jpg

生産数は、マッコードの10分の1くらい(それでも200万個)のはずなんだけど、バイザーの裏側に独特の「S」の刻印があるので判りやすいです。
a0164296_23563299.jpg


マッコード(右)とシュルター(左)のシェルを並べてみました。
シュルターのほうが、バイザー部分のRが緩やかなようです。
a0164296_23562237.jpg

[PR]
by poemaquince | 2016-12-20 07:54 | M-1 | Comments(0)

二次大戦期のM-1ヘルメット(シェル編)その1

 記事「デッドコピーのM-1ヘルメット?」http://parkashell.exblog.jp/21029100/ のコメント欄にて、Schutze600さんから投稿があり、シェルの刻印にいついていろいろとご教示をいただきました。そのことを手がかりに、いままでほとんど見当のつかなかったシェルの刻印について、確認をしてみたわけでした。まずべトナム戦期のシェルについて二回にわたり観てきたわけですが、今回は、二次大戦期のM-1ヘルメッットシェルについてみてみましょう。ロットナンバーの刻印(ヒートスタンプ)の場所を付箋にて示しています。

the McCord Radiator and Manufacturing Company (1941年6月〜1945年8月?)
以下、マッコード製のシェルについての考察です。
大戦中のマッコード製シェルの外観については、リムの合わせ目の位置(フロント/リア)の違い、チンストラップループの形状(固定/可動)の違いにて大まかな生産時期が推定できます。

正確な出典は不明ですが、マッコードのヒートスタンプナンバーとその生産時期?の対応表をSchutze600さんからご教示いただきました。今回はそのチャートをもとに大まかな生産年を推定しています。(画像枚数の上限のため、表は次回に)

_19A
フロントシーム スイベルベイル
リペイント
a0164296_21243755.jpg

a0164296_21242623.jpg

最初のケタの刻印がはっきりしないので、二ケタ数字か?とも考えましたが、フロントシームであってかつ、スイベルベイルなので、1943/10〜1944/11の間の生産と思われます。
従ってヒートスタンプのロットナンバーは600〜1000の間になるはずなんだけど、どうなのだろうか??
a0164296_21241967.jpg



837E
フロントシーム スゥイベルベイル
オリジナルペイント
a0164296_21234949.jpg

1944/03頃
レイノーザ(M.A.Reynosa: The M-1 Helmet a history of the U.S.M-1 helmet in W.W2/Schiffer1996)によれば、フロントシームは1944年11月頃まで生産されていたようなので、チャートの時期とも矛盾しません。
a0164296_21233879.jpg

a0164296_21232579.jpg


10_6G
フロントシーム スゥイベルベイル
オリジナルペイント
a0164296_2123777.jpg

a0164296_21225668.jpg

a0164296_21224467.jpg

チャートから生産時期を推定するとロットナンバーは106ではなく2ケタ目が抜けている(10*6)と推測されます。

1195D
リアシーム スゥイベルベイル
オリジナルペイント
a0164296_21222457.jpg

a0164296_21221779.jpg

a0164296_2122951.jpg

1945/03頃
ロットナンバーとシーム、ベイルに矛盾はありません。

1262D
リアシーム スゥイベルベイル
オリジナルペイント
a0164296_21215741.jpg

a0164296_21214587.jpg

a0164296_21213534.jpg

1945/06頃
ロットナンバーとシーム、ベイルに矛盾はありません。


以上は、マッコードラジエーター社製シェルについてでした。
つづく
[PR]
by poemaquince | 2016-12-18 21:33 | M-1 | Comments(0)