M-51Parkaに関する2,3の事柄

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いろいろなライナーコートその5 その他古着屋さんで見かけるライナー図鑑

 さて、いろいろなライナーシリーズ最終回は、その他、古着屋さんなどでよく見かける(かもしれない)ライナーについて、ざっくりご紹介したいと思います。(別稿の使い回し写真もあるけど許して)

 ファー付きフードとプルオーバー型デザインで、「ベアーパーカ」などとして人気のあるライナー(左)裏地のつかないもこもこのウールパイルです。
 先日も吉祥寺の古着屋さんでおしゃれ女子が試着していました。お買い上げになられたのでしょうか?
 それに対応するシェルは、右のコットンO.D.パーカ、通称M-43プルオーバーパーカです。
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 今年は、この型のライナーも古着屋さんの店頭で多く見かけます。アメリカ空軍のフィールドコートライナー
 こちらも、もこもこのウールパイル地になります。袖がニットカフになっています。
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 上記ライナーを本体に取付けた写真
 USAFフィールドコート
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 おなじみM-51パーカのウールパイルライナー
 フィールドジャケットと比較して丈が長い。ボタンホールの数に留意
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 なかなかお目にかかれないM-48パーカのウールパイルライナー(右)とEX-48-1パーカのグラスウールライナー(左)
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by poemaquince | 2016-12-17 08:11 | 入門編 | Comments(0)

いろいろなライナーその4 オーバーコートパーカタイプM-45とM-47を比べてみる

 さて、いろいろなライナーシリーズ(笑)その4は、1940年代の後半に採用され主に朝鮮戦争で活躍した、オーバーコートパーカタイプ、いわゆるM-47パーカコートのライナーをくらべてみましょう。
 一般にM-47という通称で有名ではあるのですが、その前身モデル(パターンデータが1945年のもの)があることはあまり知られていませんでした。
 11月12日付の「ライナーコートが流行って・・」http://parkashell.exblog.jp/23358081の記事にて言及した「大戦型オーバーコートパーカタイプ」がこれに該当します。当稿では、大戦型のオーバーコートパーカタイプを「M-45」、戦後型を「M-47」と便宜的に仮称しますが、品名は両者ともあくまで「オーバーコート・パーカタイプ」で特に区別されていないことにご留意ください。(っていうか「入門編」の割にだんだん細かい話になってしまってすみません)


 オーバーコート・パーカタイプ用ライナーの全景
左 M-47
右 M-45
 M-47のライナー生地はクリーム色(あるいはグレー色)のもこもこウールパイル生地に、袖は鳶色のフェルト生地の切り返し、カフはウールニットで構成される。また、M-45のライナーと異なりフードが縫い付けとなっている。
 M-45のライナーは、茶のチント植毛パイル生地で腕もどうようの生地、カフはM-47と同じ仕様でウールのニット
 両者ともスナップファスナ(ドットボタン)にて本体に取付ける。袖にボタン取付用タブがついていることに留意
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 ライナーを本体に取付けたところ
左 M-47
右 M-45
 M-45のチントファーは、ライナーではなく本体側についている。
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 オーバーコート・パーカタイプの全景
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 フード部分の拡大
 両者のフードの造りの違いにご留意ください。
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by poemaquince | 2016-12-16 08:06 | 入門編 | Comments(0)

いろいろなライナーその3 M-50とM-51を比べてみる

 さて、いろいろなライナーシリーズ(笑)その3は、50年代を代表するフィールドジャケットのM-50とM-51ライナーをくらべてみました。
 古着屋さんの店頭で見分けるときに参考にしてください。(と書いてから思ったけど、もっとディテール写真と観察項目を挙げないとちょっと判りにくかったかも。)

フィールドジャケット用ライナーの全景
左 M-51
右 M-50
一見似ていますが、M-50ジャケットの開襟に対応する形で、M-50ライナーは襟周りのパイル生地をグリーンの生地で覆っています。
また、袖のボタン留め用タブがM-51は2つであるのに対し、M-50がひとつである事がわかります。
(なお、当M−50ライナーの個体は右襟についているボタンがひとつ欠落しています。)
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左 M-51
右 M-50
写真にはあまり写ってませんが(撮り忘れました)、M-51の脇下および腕関節部分にはパイル生地が抜けており、そのかわりグリーン生地で覆われています。
M-50の脇下は、スリットのままです。また、腕関節に切れ込みはありません。
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M-50のコントラクトラベル
1951年4月のコントラクトである事がわかります。
コントラクターは、SKYLINE CLOTHING CORP.
パターンデータは1950年12月27日
MIL-L-10800(QMC)?
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M-51のコントラクトラベル
(この個体はラベル縫付けですが、スタンプ印字のタイプも非常に多く観察されます。)
フィラデルフィア主計補給厰(Phila.QM Depot)直営の製品と思われます。
直営品はコントラクトデータが無いため、生産年度が特定できません。
ただし、品名が「ジャケット」の表示のため比較的初期(遅くとも1953年)のものと推測されます。
パターンデータは、1951年9月13日
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同じくM-51のインストラクションラベル
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追記
以前立川の公園で撮ったM-50ライナーの写真が出て来たので掲示します。
デフォルトで右襟に尿素ボタンがついている事に留意
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by poemaquince | 2016-12-15 08:13 | 入門編 | Comments(0)

いろいろなライナー M-51/M-65フィールドジャケットの場合(入門編)その2

 さて、前回のM-43、M-50フィールドジャケットライナーに引き続き、今回はM-51、M-65ジャケットのライナーについて見ていきましょう。
 50年代から60年代初頭にかけて防寒用のライニングとしてパーカやフィールドジャケット、あるいはMA-1などのフライトジャケットに多用されたウールパイル生地ですが「重くてかさ張る」ということは着用を経験された皆さんもご存知の通りと思います。そんな声が当時の米軍衣料調達機関にも寄せられていたのでしょう。そんな事情で次世代の防寒ジャケットにはナイロンわたの軽量なライナーが採用されたのだと思われます。

フィールドジャケット用ライナーの全景
左 M-65
右 M-51
M-65は、ナイロンわたの軽量なキルティング生地、M-51はウールパイル地にシルクやナイロン生地などで内張している。
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ジャケットに装着した写真
左 M-65
右 M-51
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身頃を開いたところ
左 M-65
右 M-51
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M-65フィールドジャケット用ライナーのバリエーション
左 70年代のもの
右 60年代のもの
キルティングの密度に留意
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by poemaquince | 2016-12-13 22:44 | 入門編 | Comments(0)

いろいろなライナー M-43/M-50フィールドジャケットの場合(入門編)その1

 さて、先月の記事で、おしゃれ古着業界での静かな「ライナーブーム」の事を書いてみたわけですが、そうなると、じゃあそのライナーって本体はどんななのよ?と知りたくなるのが人情です。そんなわけで「入門編」としていくつかのライナーを比べてみようと思います。第一弾は、フィールドジャケットに於けるレイヤードシステムの草分け(?)となるM-43ジャケットから見ていきたいと思います。
 はじまり、はじまりー

フィールドジャケットライナーの全景
左 M-50
右 M-43
左のM-50は、ウールパイルが剥き出しなのに比べM-43ライナーは薄いコットン生地で覆われている事に注意
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同じく身頃をひらいたところ
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M-43「ライナー」のインストラクションラベル
「ジャケット, フィールド, パイル, O.D」という表記に「ライナー」の文字が無い事に留意
インストラクション表記では、M-43ジャケット以外にも、ODのプルオーバーパーカやホワイトパーカの下に着る事を意図している。また、アウターとしては想定していないが、屋内では単独着用を可としている事がわかる。(実際、当時の写真ではアウターとしての着用の写真がたまに見られる。)
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ジャケットに重ねた写真
ご承知のとおり、M-43とM-50の外観は全く同じである。
左 M-50
右 M-43
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身頃を開いたところ
M-43ジャケットにライナー用のボタンを取付けたものが、M-50(あるいはM-43MQ-1)と呼ばれる。実際の生産では、M-50やMQ-1として作成されたものと、既存のM-43をM-50にモディファイしたものの両者が観察される、
左 M-50
右 M-43(何らかの形でジャケットに固定されているわけではなく、あくまで重ね着(笑))
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「いろいろなライナー」その2につづく
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by poemaquince | 2016-12-12 23:36 | 入門編 | Comments(0)

レプリカのM-51パーカ ライナー C.A.B CLOTHINGの場合

 前回、CABのレプリカのM-51パーカと、実物M-51パーカと比較した訳ですが、今回はそれに付属するライナーを紹介いたします。じつは、この製品ですがライナーにくらべ、シェルの腕が少し短いため、普通に着用するとライナー地が袖さきから少しはみ出してしまいます。(この個体のたまたまの相性なのか、製品の企画のミスなのかは判りません。)ですので、記述者川村は、シェルとライナーはそれぞれ別々に着用しています。特にライナーの起毛はアクリル製で、実物に比べて非常に軽いので、実物シェルに取付けて実用として使用するのに大助かりしています。
 
 コントラクトスタンプにCABの表記は無い。
 セーラムプロダクツコーポレーション 1951年12月29日コントラクトのモデル化
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 実物(右)との比較、裁断に至るまでよく再現されている。 
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 腕関節の当て布など、正確な形状を再現
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 パイルは、もこもこタイプをアクリルで再現 右は実物ウールパイル
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 コントラクトラベルの比較 左がキャブ製 右がセーラムプロダクツ
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 実物のシェルに取付けてみました。
 ボタンホールの間隔が若干短いため、シェル側に波うちます。
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 こんな感じです。
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by poemaquince | 2015-11-23 00:10 | parka | Comments(0)

EX-48-1(experimental)PARKAの比較その2「ライナー篇」

 昨年、EX-48-1やったときに写真を一緒に撮ってあったのですが、すっかり忘れていました。M-48ライナーとの比較です。てなわけで新春?第三弾にしてやっと当ブログ「本編」(笑)関係です。
 まずは写真にて早速見てみましょう。

ライナー全景
左:EX-48-1 右:M1948
ライナーフードに付いているボタンに留意
シェル側にボタンホールのタブが付いており留めるようになっている。
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左身ごろを開いたところ
左:EX-48-1 右:M1948
左:難燃性を意図した?グラスファイバーわたのキルティングと、右:ウールのパイル地の違い
ライナーに付いている内ポケットにも留意
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ポケットの比較
蓋は開いた状態です。 
左:EX-48-1 右:M1948
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EX-48-1ポケットラベルのクローズアップ
インストラクションの内容がパーカシェル全体について解説していることに留意
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M1948 ポケットラベルのクローズアップ
インストラクションはあくまでライナーについての記述です。
緩い天候の場合はコットンシェルだけで着なさい
ライナーをアウターとして着てはいけません
などと書いてあります。
21世紀の日本では、ライナーをアウターに着たりもしてますけど(笑)。
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by poemaquince | 2015-01-19 23:00 | parka | Comments(2)

EX-48(experimental)の謎 あるいはEX-48とは何か???

 前回のEX-48-1パーカのところでも書いたのですが、「EX-48」は、M-48「パーカ」の前身モデルのみを指すものとばかり思っていました。ところがフランスのUSMCに関するサイトで、EX-48イクスペリメンタル(実験的)モデルを紹介するページ「LES TENUES ET EQUIPEMENTS EX-48」(フランス語なので中身は良くわからないのですが)を見てみるとEX-48と名付けられているアイテムが多数あることが解ります。
そんなアイテムのひとつとしてMask, Cheek Protector, Arctic, EX-48が紹介されています。
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Port du protégé nez / joues. On note le détail de fermeture à glissière qui assemblé la capuche amovible et la veste.
(頬/鼻の保護マスク また、着脱式フード、ジャケットのファスナのディテールに留意/グーグル先生を使っての大意訳)

そんな訳で、似たアイテムが手元にあるのですが、これは、「EX-48」なのかそれともその後の量産?モデルなのか、スタンプでは判断付きません。
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1952年2月3日付のコントラクト?
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by poemaquince | 2014-11-24 00:12 | parka | Comments(3)

PARKA FIELD COTTON O.D. あるいはプルオーバー型パーカについて

ホントは、憲法記念日にちなんで「JM党憲法改正草案がヤバすぎる件」というような記事も書いてみたりはしたのですが、番外編ばかり続いてしまうのもナンかなーということで、またの機会にしてしまいました。(実はこの件に関しては、記述者川村はかなり深刻な危機感を持ってはいるのですが・・・)
そんな訳で、今回は、いわゆるプルオーバー型のフィールドパーカについての紹介です。
このプルオーバー型パーカは、一時期、M-51パーカの「原型」としてネット上の解説によくコピペされておりました。そのうち元の「プルオーバー型パーカからM-48パーカを経て」という文脈が誤読され、通販解説などで「プルオーバー型のM-48」などという誤情報が拡散したりもしてしまいました(笑)。もちろんM-48はプルオーバー(前閉じのかぶるタイプのもの)ではありません。

一般にM-43とも呼ばれるparka field cotton O.D.なのですが、一説によると大戦中は使用されてなかったのではないかという記載があったような気がします。(たしか並木書房のWW2 GI uniforms だった気がします。手元に無いのではっきりしません。すみません)・・ということで、写真を見ていきたいと思います。


パイルライナーと組み合わせて着用されます。この辺のレイヤーシステムの考え方などは確かにフィッシュテール系パーカの原型と言えそうです。
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フード廻りのディテール
写真では分かりにくいのですが、パイルライナーと本体のフードは小ボタンにて留められます。
独特の木の玉によるコード絞りに留意
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同じくフードの前あわせを開いたところ。
ライナー側はファスナーで閉じたうえにボタン留めにより前を閉めます。その外側をパーカ本体の4つの大型ボタンにて閉じることとなります。
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袖のディテール
M-51パーカなどと異なり、袖のストラップは縫い付けになります。したがって、ゴムのストラップなどで伸びることはありません。
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裾の絞り
ドローコードの取り出し口は皮革にて補強されています。
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腹部の大型ポケット
フラップは上端のみ縫い付けられていることに留意
左右ポケットはなかでつながっています。
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ウエストにもドローコードがあり、絞り玉がついていることに留意
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フードには、大型のスナップファスナがついており、縦横に畳むことができるようです。
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パーカ本体とパイルライナーを並べたところ。
O.D.(オリーブドラブ)と呼称される割に、オリーブグリーンの色味が勝る生地を使っていることが分かります。
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パイルライナーのインストラクションラベル
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当該個体についてスタンプ類、ラベル等は残念ながら判読できませんでした。
かろうじてフード裏にその痕跡が確認できます。
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by poemaquince | 2013-05-06 03:13 | parka | Comments(2)

M-1947あるいはOVERCOAT PARKA TYPE その3

ひきつづき47年型OVERCOAT PARKA TYPEについてです。

ウールパイルライナーの全景
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カフニット部 袖の留めボタンはひとつ
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フード部の比較
左47年型、右45年型
フードのボタン数や、ドローコードの位置など配置がかなり異なることに留意
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フードボタンを開いたところ
左47年型、右45年型
両者とも真鍮のコンマーファスナであるが、47年型は大型化していることに留意
なお、45年型はフードに直接パイル生地を貼付けている。
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フード部背面の比較
左47年型、右45年型
47年型の肩にプリーツがある!ことに注意(すこし見づらいけど)
45年型の肩のスナップファスナはライナー留め用
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47年型ライナーのスナップボタン(スタッド背面)のクローズアップ
この個体はユナイテッドカー製を使用
パイルはウールのいわゆる「もこもこタイプ」
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45年型ライナーのスナップボタン(スタッド背面)のクローズアップ
この個体はスコービル製を使用
パイルはアルパカではなくチント(人造ファー)と思われる。
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(ぜんぜん関係ないけど、N-1にもこのファーが使われていたとしたら、YMCLKYのN-1ジャケットはやはり秀逸ということですよね! 1万円そこそこで、M-51やN-1の雰囲気をよく捉え、あそこまで再現するシービーズさんに最敬礼! いや5万6万出せばオリジナルだって買えますから)
◆YMCLKYオリジナル 米軍タイプ N-1 デッキジャケット 新品


 朝鮮戦争当時の写真をみると、冬期衣料についてはこのパーカタイプオーバーコートが多く観察されます。
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細密な写真はこちらから
http://www.flickr.com/photos/imcomkorea/2919491051/in/faves-1391606@N08/lightbox/
Missouri infantrymen with the 19th Inf. Regt. along the Kumsong front wish Happy New Year to the stateside folks. December 14, 1951. Cpl. Mervyn Lew. (Army)

NARA FILE #: 111-SC-387519
WAR & CONFLICT BOOK #: 1399
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by poemaquince | 2013-01-28 00:05 | parka | Comments(3)