M-51Parkaに関する2,3の事柄

タグ:フィッシュテール ( 11 ) タグの人気記事

えーっ!! Parka Shell Arctic EX-50 ???

 えーっ!! Parka Shell Arctic EX-50 ???
 その日、たまたまエイ出版社の雑誌を店頭でぱらぱら手にとったところ、とんでもない写真を見てしまいました!!! えーっっ??何コレ?? EX-50??
 そこには、見たことも無い聞いた事も無いEX-50というエクスペリメンタルモデルが紹介されていたのでした!!おまけに中目黒の『LOCO』さんで取り扱っているとの記載が!へなへなとその場にしゃがみ込んで雑誌に書いてある「問い合わせ先」に電話してをしてみまたが、呼び出し音ばかりでなかなかつながりません。調べてみたら開店は午後二時からとのこと。まだ1時前です。本の奥付を確認すると12月10日発行、少なくとも11月には店頭に出ていたか?もう遅いかもと、不安を抱きながらもとりあえず直接中目黒に向かうことにしました。
 中目黒の古着屋さんは、『Cider』以外はほとんど行った事がありません。グーグルマップで目的のお店に向かいます。さすが「中目黒」、ガード下は、おされな飲み屋がいっぱいです。東急線のガード沿いから商店街に抜けます。ありました「LOCO」さん。入り口にはM-51parkaが。程度もよく、ライナーもついて15000JPN台は安いのでは?しかし今日はそれどころではありません。店内に入りぐるり見廻してもそれらしいアレはありません。(あーっ、やっぱり遅かったか?)念のためお店のひとに訊ねてみました。お店のおねえさんは、雑誌をたしかめながら電話でも商品の有無を確認してくださり、やはり雑誌が出て直ぐ売れてしまったとのことでした。あーっ、またしても「パーカ趣味者」失格!、ショックでしばらく呆然としてしまいました。まあ、残っているとは思ってなかったけど、それでも「もしかしたら!」と淡い期待で中目黒まで急いで来たわけでした。落胆です。まるで好きな異性に振られてしまったかのような気分です。きっと、「キモいトラ柄のアレ」や、「ポットの刻印」のことばかり考えていたため、パーカの神様のバチが当ったのでしょう。ぐっすん(涙目)。 
 ここまで来たのだからと、下北沢で途中下車です。険しい顔(たぶん)でひととおりお店を廻って、やっぱり「EX-50」ないなー(当たり前)、と、もうすっかり合理的判断力を失っています。そんな折り、「フラミンゴ」店内で、あれ?ほどよくヤレたJWD?を着たおしゃれな店員さんとすれ違いました。(オリジナル??)思わずじっと観察してしまい、我慢できずに「見ていいですか」と(おそらく恐い顔で)訊いてしまいました。親切な店員さんは親切に「どうぞ」といってくださいました。(うーん黒ボタン?中田?だとしたらこんなヤレ方する?)ただ、店員さんが私物で「着ている」ものなので手にとって観察するわけにもいかず「オリジナルですか?」と(たぶん尋問口調で?)訊いてしまったのでした(もう、ほとんどストーカーです)。店員さんは、「いいえ」といってシャツの裾をまくり、グリーンのラベルをみせてくださいました。その対応があまりに自然でつい「あはは」と心が和んでしまいました。
 そして、気がつきました。そうです。べつにわたくし川村が、EX-50をもつ必要はないのです。ただ、EX-50がどういうものなのか知りたかったのです。無事入手された方には、是非どこかでEX-50に関する情報を公開いていただけたらと思います。あるいは消費せずにどうか大切に保管して後世に伝えてほしいと切に願うのでした。

Parka Shell Arctic EX-50-6 
(出典)エイムック
「MILITARY JACKET:ヴィンテージミリタリーデザインの集大成」(2016/12)
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(出典)エイムック
「MILITARY JACKET:ヴィンテージミリタリーデザインの集大成」(2016/12)
https://books.google.co.jp/books?id=AvWuDQAAQBAJ&lpg=PA176&dq=EX-50%20parka&hl=ja&pg=PA176#v=twopage&q=EX-50%20parka&f=false


いやはや、この本このほかにもM-65パーカの試作モデル「T-60」の紹介など、パーカー史を塗り替えるスクープが満載です。
じつは、以前に書店でこの本を見かけたときは「どうせレプリカのカタログ本でしょ」とスルーしてしまっていました。何事も先入観で判断してはいけなかったのです。すばらしい編集を虚心に観察して手にとっていればEX-50に巡り会えたかもしれませんでした。驕った心にバチが当たってしまいました。エイ出版さんごめんなさい、えーん(泣)。
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by poemaquince | 2016-12-22 00:37 | parka | Comments(5)

EX-48-1PARKAの比較その3 M-51「生地篇」

 昨年の11月の記事にも書きましたがEX-48-1PARKAはM-48パーカーと比較して、ずいぶん生地が薄くできています。むしろ生地の厚さはM-51コットンナイロン5オンスに近い感じです。
 あまりうまく撮れてないけど、11月にM-51と生地を比較するため接写した写真を参考に掲載してみます。

本体全景
左:EX-48-1 右:M1951PARKASHELL(1952年1月コントラクト)
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生地のマクロ
左:EX-48-1 コットンツイル?
右:M1951  コットンナイロンオックスフォード5oz
生地の薄さはほぼ一緒な感じ。写真のように織りが異なります。
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背面の比較 
左:EX-48-1 右:M1951
EX-48のアームホールの太さに注意(M-48もだけど)
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by poemaquince | 2015-01-27 22:53 | parka | Comments(3)

EX-48-1(experimental)PARKAとの比較 百聞不如一見の巻

 いやはや、ここんところずっと「番外編」の記事が続いてたりしましたが、久々の「本編」(笑)関係です。
 という訳で、いきなりマイナーな(ていうか、その筋ではつとに有名な)「EX-48-1」パーカと、「M1948」パーカを比べてみようという企画です。記述者川村も現物を見るまで「ライナーはグラスウールだけど、シェルはM-48とおんなじだよね」と思ってたりしたのでした。ところが、いやはや、百聞不如一見(ひゃくぶんはいっけんにしかず)、実際に比較してみるとさまざまな発見があったりします。
 特にびっくりしたのが、生地のマテリアルです。てっきりM-48と同様の厚手コットンサテンと思っていたのですが、実際に手にしてみると、ライトオンス(薄手)のコットンナイロン(?)様の生地でした。ただし、M-51とは異なる織りではありました。
 では早速、見ていきましょう。

全景
左:EX-48-1 右:M1948
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フロントファスナーを開いたところ
左:EX-48-1 右:M1948
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EX-48-1シェル側に付く唯一の表示
サイズラベル
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EX-48-1ライナー側、裡ポケットの表示
記載内容によりシェルとライナー一体での運用であることが解る。
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ライナーボタンを外したところ
左:EX-48-1 右:M1948
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背面の比較
左:EX-48-1 右:M1948
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EX-48-1 フード廻りのアップ
ファーフードトリムは、ヌートリアと思っていましたが、最近ではウルヴァリン(wolverine)という解説をよく見かけます。
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同じくM1948のもの
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比翼裏面
左:EX-48-1 右:M1948
EX-48-1 比翼裏面の補強ステッチに留意
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EX-48-1 腰のドローコード部のアップ
ドローコード取り出し口に水平に走るステッチに留意
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腰部の比較
左:EX-48-1 右:M1948
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右ポケットの比較
左:EX-48-1 右:M1948
EX-48-1のシェル本体にはサイズ表示以外のラベルは見当たらない。
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右ポケット裏面とドローコード
左:EX-48-1 右:M1948
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左裾 :EX-48-1
独特のドローコードの取り出し口に留意
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左裾 :M1948
極初期をのぞく通常のM-51と同様のタイプ
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フィッシュテールの比較
上:EX-48-1 下:M1948
EX-48-1のスナップボタン(スタッド)の補強テープに留意
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 ところでこの「EX-48」、M-48パーカの前身(実験)モデルのみを指すものとばかり思っていました。ところがググってみるとグラスウールファイバーでライニングされた一連の極寒用装備(被服のみならずテントとかも!!)のシリーズであることが解ります。

フランスのUSMCに関するサイト
http://usmc-collectors.pagesperso-orange.fr/fichiers%20listes%20et%20divers/korea%20catalog%2012.htm

おなじみU.S.militaria forum
http://www.usmilitariaforum.com/forums/index.php?/topic/99670-information-needed-on-uniform-type-ex-48/
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by poemaquince | 2014-11-16 22:20 | parka | Comments(11)

M-51 FISHTAIL PARKA 写真ちがいます・・・

 FOUND-NYCのHP(Original Design 03: M1951 Parka)で有名になったこの写真ですが、
 実は良く見るとM-1947であることが分かります。

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出典 ES148-11-46 (SC394142)
Engineer operates telephone communication along tramway, which tansprorts supplies. 2 Mar 1952

 こちらのHPにも引用されてます。http://blog.lyleandscott.com/?p=3762
 ネット情報は、誤ったまま引用されると収拾が困難です。人のことはあまり言えませんが、いつも肝に銘じておきたいと思います。
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by poemaquince | 2013-04-07 01:37 | parka | Comments(0)

M-51PARKAサイズの謎 その3 Finished Measurementsの巻

 以前にも何度か言及し、気にはなっていたテーマなのですが、「サイズの謎その2」の記載から1年も経ってしまいました。http://parkashell.exblog.jp/13525651/
 M-51パーカの「サイズ表示」と「実際のサイズ」は、個体によりだいぶ異なる感じがあるのです。
 そこで、仕様書(mil-spec)上の表示はどのようになっているのか比較してみました。
 前回にも言及したのですが、仕様書にはサイズごとの出来上がりの寸法(身幅、着丈、そで丈だけですが)が表になっていて、完成品はそのサイズに適合することを求めています。
 以下、年代ごとにその変遷を追ってみたいと思います。

まずは、1951年3月の初版MIL-P-11013(QMC)
かなり大きいことが確認できます。
例えばXSの身幅が56インチ!平置きで半分として28インチ(約71.1cm)
着丈が42インチ(106.7cm)、袖丈が24インチ(61cm)
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さすがに大きすぎると思ったのか3ヶ月後の1951年6月には修正(amendment1)が入ります。
同じくXSで身幅51インチ平置き1/2で換算して(64.8cm)着丈41-1/2インチ(105.4cm)、袖丈23-5/8インチ(60cm)
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改版MIL-P-11013A(1952年12月)
51年6月のアメンドメント1を踏襲しています。
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60年代型MIL-P-11013D(1962年8月)
(すみません。費用の関係でB版C版ありません。しまった!円が強いときに調達しとけばよかった!)
XSで22-1/2インチ(57.2cm)、着丈41-1/2インチ(105.4cm)、袖丈24-1/2インチ(62.2cm)と身幅がだいぶ細身になりました。
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‥‥で、XS表示のある、手元に唯一ある個体を実測してみました。
身幅約62cm、着丈約100cm で、一応D以前の身幅には近いけど、うーん、着丈は許容範囲1インチなので少し短い?(その方がいいけど‥‥)洗濯で縮んだのかな。
 一見、「件のファティーグボタン」を使用したDSA60年代型なのですが・・・
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 よく見ると、肩のプリーツが残っている!D以前の移行型?のタイプ
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 サイズラベルのディテール
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 インストラクションラベルのディテール
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by poemaquince | 2012-11-23 21:58 | parka | Comments(0)

PARKA-SHELL, COTTON, O.D. M-1948

以前にやろうとした、M-48PARKAのシェル本体についてご紹介します(かれこれ半年近くまえ、梅雨になる前にと、一度トライしたのですが、「リコーキャプリオGX」の不調で、撮影した写真はおシャカになっていたのでした・・・)。というわけで、ほんと、久々のパーカについての記事になりました。

今回見ていくM-48パーカの全景
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フードを開いたところ。ファスナがだいぶうえまで上がることに注意
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フードを閉じたところ。トリムファーフードを絞るドローコードに留意 
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フード周り 右ほほ側の大型ボタン(平型)に留意
スライドファスナ(ジッパー)が、フード側まで伸びていることに注意
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フード周り(右側) ジッパー避けのウェブテープに注意
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同じくライナーを外したところ。
ライナー留めは、通常ボタンとスナップファスナ(ドットボタン)を併用している。
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パーカ背面 フード背面のドローコードに注意
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肩にエポレットはない。肩のプリーツに注意
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左上腕に付く「シガレットポケット」
M-48の特徴として、このアームポケットが挙げられるが、腕にポケットが付かないモデルもある(入手しそびれたけど)。
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腕ポケットのファスナ、真鍮製のTALON
引手の穴が半月形でなく楕円であることに注意!(40年代から楕円もあることがわかります)
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身頃を開いたところ。
M-48の特徴として(ライナーの)左胸に内ポケットが付く。
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左身頃のライナーを外したところ。
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ハンドポケットを内側からみたところ。
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M-48の特徴としてハンドポケットの裏には、ウールパイルが貼ってあります。
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この個体のインストラクションラベルとコントラクトラベル
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首にもサイズタグが付いています。(じつは、首のサイズタグはPQMDの特徴ではないかと疑っていたのですがこの個体のとおりNYQMPAの発注品にも見られました。)
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おまけ
腕の「シガレットポケット」をほぼ同時代のフライトジャケットと比べてみました(笑)。
似たようなものかと思っていたら、形は全然違いました!
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比べてみたのはB-15D(MOD)でした。
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つづく
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by poemaquince | 2012-11-19 01:05 | parka | Comments(4)

M-65PARKAの変遷(その4) ディテールの変化

さて、いままで、サイズラベル、ライナー用ボタンタブ、インストラクションラベル等について見てきたわけですが、今回はその総括?ということで、その他の外観上のディテール変化について観察していきたいと考えます。
(1950年代の製品であるM-51と異なり、60年代に入ってからは、製品のヴァリエーションと生産時期に明らかな相関がみられます。またこれは、M-65パーカに限らず、フィールドジャケットや、ジャングルファティーグでも同様のことは皆さんご承知のとおりです。)


68会計年度のM-65 (PARKA,MAN’S,M-65)
MASON & HUGHES,INC.
PARKA, MAN’S, ARCTIC, M-65の全景
アルミジッパー、生地と同材質のコートハンガーループ、ライナー用ボタンタブに留意
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70会計年度のM-65 (PARKA,MAN’S,M-65)
SPORTSMASTER,INC.
基本的にDSA68を踏襲しています。この個体は「いわゆるファティーグボタン」
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71会計年度のM-65 (PARKA,EXTREME COLD WEATHER)
ALPHA INDUSTRIES,INC.
サイズラベルは、PARKA,EXTREME COLD WEATHERの表記
その他は基本的にDSA68を踏襲、スライドファスナーはスコービルのアルミ!
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72会計年度?のPARKA,EXTREME COLD WEATHER
DPSC.DIR.OF MFG
新表示のインストラクションラベル、「M-65」の記載が完全消滅
写真では分かりにくいのですが、ウエストドローコード用のアイレット(ハト目)補強用ウエブテープがナイロン化しています。また、スライドファスナは、スコービルの真鍮?黒色仕上げ、ライナー用ボタンは平型!
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73会計年度のPARKA,EXTREME COLD WEATHER
WYNN INDUSTRIES,INC
ライナーボタンタブがついにナイロン化、ただし数はまだ4つ
右胸に補強用コットンウエブテープ、簡略タイプの裾、真鍮ジッパーなどほぼ最終型の特徴を備えます。
ただし、ハンガーループなどは生地と同じタイプで、ラベル位置も背中と裾のセパレートタイプ
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74会計年度のPARKA,EXTREME COLD WEATHER
VANDERBILT SHIRT CO.,INC
ライナー用ボタンタブが4つから3つに減ったほかはDSA73を踏襲しています。
写真では右胸ウエブテープは付いていませんが、外した跡が確認できます。標準で付いていたものと思われます。裾は簡略タイプ、ブラスのフロントファスナ(=真鍮のジッパー)
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約10年後、83会計年度のPARKA,EXTREME COLD WEATHER
CARBON HILL MFG.CO.,INC
すでにサイズラベルとインストラクションラベルが一体化しています。
ハンガーループの材質に変化が見られます。
またウエストポケットの造りも簡略化されています。
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簡略化した裾のループトンネルの仕様
下が簡略版
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ハンガーループ
上がDLA83
下はDPSC72
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ウエストポケット 縁の処理に注意
上 従来のもの
下 簡略化したもの(DLA83)
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by poemaquince | 2011-10-01 16:24 | parka | Comments(8)

M-65PARKAの変遷(その3)インストラクションラベルについて

 一般にE.C.W.PARKAといえば、80年代後半に登場したウッドランドカモフラージュのゴアテックスパーカのイメージがあると思われます。(ゴアテックスパーカの E は、extended・・拡張型・・の E で、エクステンディド・コールド・ウェザーです。)
 ややこしいのですが、フィッシュテールの「M-65パーカ」に対しての呼称E.C.W PARKA(エクストリーム・コールド・ウェザー)については、すでに70年代前半より用いられていたことはすでに見てきたとおりです。

 さて、今回は右裾についている「インストラクションラベル」の変遷についてです。詳しく見ると、年代により表現が微妙に変化していきます。(どうでもよいと思われるような変更もあるのですが・・・)
 また、M-51時代にZIPPER(商標)からSLIDE FASTENER(一般名称)に修正された単語について、再び復活(6)しています。しかも別項(9)ではSLIDE FASTENERも併用されているではありませんか(笑)(80年代DLAになってもこの表記は直っていません!)たまたま担当した職員のセンスにもよるのでしょうが、MIL-SPECといえども厳密なようでいてそうともいいきれないところもあったりします。

68会計年度のM-65 (PARKA,MAN’S,M-65)
MASON and HUGHES,INC.
PARKA, MAN’S, ARCTIC, M-65
M-65と明確に謳っています。
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70会計年度のM-65 (PARKA,MAN’S,M-65)
SPORTSMASTER,INC.
DSA68を踏襲しています。
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71会計年度のM-65 (PARKA,EXTREME COLD WEATHER)
ALPHA INDUSTRIES,INC.
前々回の「その1」で言及したサイズタグは、PARKA,EXTREME COLD WEATHERの表記なのですが、インストラクションラベルは旧表記のままです。移行期の在庫をそのまま使ったというところでしょうか。
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72会計年度?のPARKA,EXTREME COLD WEATHER
DPSC.DIR.OF MFG
新表示のインストラクションラベル
標記がPARKA,EXTREME COLD WEATHERとなって、M-65の記載が消滅しています。
また、パーカの裾を指す「スカート」の表記(4・5)も消え、「ボトム」(4)や「大腿廻りのドローストリングス」(5)と言い換えられています。
洗濯手順(10)については、全面的に書き換えられ、「Quarpel(米軍の撥水生地)衣料の取扱手順に従え」となってしまいました。
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73会計年度のPARKA,EXTREME COLD WEATHER
WYNN INDUSTRIES,INC
E.C.W.PARKA72年度版に次の一文が追加されています。
(10)「洗濯するときはスライドファスナーを閉じなさい」(笑・・・いやたしかに大事です!)
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74会計年度のPARKA,EXTREME COLD WEATHER
VANDERBILT SHIRT CO.,INC
DSA73を踏襲しています。
追記:・・・と思いきや項目10の最終行launderingがlaunderedに修正されていました(!)。他にも探せば異なる点があるかも知れません。
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83会計年度のPARKA,EXTREME COLD WEATHER
CARBON HILL MFG.CO.,INC
サイズタグと一体化し、ラベル位置も背中に移ってます。インストラクションの表記はDSA73から変更ありません。(追記:正確にはDSA74から、しかもぱっと見なので、もしかしたら細かい変更あるかも・・・)
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by poemaquince | 2011-09-25 16:04 | parka | Comments(0)

M-65PARKAからPARKA,E.C.Wへ(その2)

M-65PARKAの変遷についてシリーズその2、今回は首廻りについている「ライナー用ボタンタブ」の変遷についてです。70年代初頭!までは、M-51ライナーが取り付け可能なように、ボタンタブが4つ付いています。さすがに70年代後半にはM-51対応は省略されたみたいですが・・・それが概ねいつごろなのかは今回ははっきりしませんでした。多分74年度以降と思うのですが・・・(追記:・・・と思ったらDSA74持ってました。以前撮ったタグの写真なので、今度引っ張り出してシェルを確認します。追記の追記:DSA74のライナータブは3つでした。74年でほぼ切り替わったと考えられます。)

68会計年度のM-65 (PARKA,MAN’S,M-65)
MASON and HUGHES,INC.
シェルと同材質のコットンナイロン製ライナー取付用タブに平型ボタン
タブの数が、4つあることに留意
(一番右のタブボタンは、M-65用ライナーでは使用しない。)
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70会計年度のM-65 (PARKA,MAN’S,M-65)
SPORTSMASTER,INC.
シェルと同材質のライナー取付用タブに「いわゆるファティーグボタン」
タブの数は4つ
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71会計年度のM-65 (PARKA,EXTREME COLD WEATHER)
ALPHA INDUSTRIES,INC.
シェルと同材質のライナー取付用タブに「いわゆるファティーグボタン」
タブの数は4つ
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72会計年度?のPARKA,EXTREME COLD WEATHER
DPSC.DIR.OF MFG
この個体は、平型ボタンを使用(タブの数は、4つある・・・写真に写ってないけど)黒色仕上げのスコービル真鍮ファスナに留意
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73会計年度のPARKA,EXTREME COLD WEATHER
WYNN INDUSTRIES,INC
ライナー取付用タブがナイロン製に変更、ただしタブの数は4つ
(サイズタグが黄色いのは塗料付着のため。)
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83会計年度のPARKA,EXTREME COLD WEATHER
CARBON HILL MFG.CO.,INC
M-51ライナー用に4つ造られていたライナー取付用タブは、さすがに3つに減らされています!
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by poemaquince | 2011-09-19 00:04 | parka | Comments(0)

M-65PARKAからPARKA,E.C.Wへ(その1)

昨年だったか、愛用していたリコーのカメラが突然機能停止してしまいました。修理の価格より安価で新品のカメラが買えてしまうので、ソニーのコンパクトカメラを買いました。電子スペックでは新しいカメラの方が数倍うえなのですが、写真そのものの質感は前者の方が良い気がします。やはり修理して使うべきだったのか?付喪(つくも)の神さまに叱られそうです。
さて、当ブログの初期の頃(2010年1月)に少しだけ言及したM-65PARKAの変遷について、再度整理して記述したいと思います。
まずは、サイズタグの変遷について
68会計年度のM-65 (PARKA,MAN’S,M-65)
コントラクターはMASON and HUGHES,INC.のM-65 PARKAサイズタグ
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70会計年度のM-65 (PARKA,MAN’S,M-65)
コントラクターはSPORTSMASTER,INC.のM-65 PARKAサイズタグ
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71会計年度のM-65 (PARKA,EXTREME COLD WEATHER)
コントラクターはALPHA INDUSTRIES,INC.のサイズタグ
M-65の表記が消え、PARKA,EXTREME COLD WEATHERの表示になっていることに注意 ただし、裾のインストラクションラベルの表示はM-65のまま
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72会計年度?のPARKA,EXTREME COLD WEATHER
DPSC.DIR.OF MFG(DefencePersonnelSupportCenter.DIR.OF MFG? )はDSA(Defense Supply Agency)の外郭企業ではないかと思うのだけど詳細は分かりません。サイズ表記にNATO SIZEを併記していることに注意
M-65の呼称は完全に消滅
この個体は、平型ボタン、黒色仕上げのスコービルジッパーに特徴あり
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73会計年度のPARKA,EXTREME COLD WEATHER
コントラクターはWYNN INDUSTRIES,INCのPARKA,E.C.W
サイズタグが黄色いのは塗料付着のため。NATO SIZEも標準併記
(↓ちらっと写っている)ライナー用ボタンタブのナイロン化に注意
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83会計年度のPARKA,EXTREME COLD WEATHER
コントラクターはCARBON HILL MFG.CO.,INC
サイズタグとインストラクションラベルの一体化が行われている。
70年代初頭までのモデルと比べ、シェル細部の造りが大きく異なっている。
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追記:74会計年度のパーカがありました。
VANDERBILT SHIRT CO, INC.
サイズタグは、PARKA,EXTREME COLD WEATHERの表示です。以前撮った写真なので、シェル本体を次回確認したいと思います。
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この項つづく
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by poemaquince | 2011-09-14 22:47 | parka | Comments(0)