M-51Parkaに関する2,3の事柄

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空軍型フィールドジャケット USAF COAT MAN'S FIELD(入門編)

 ラウンドカラー(丸襟)とラグランスリーブ(丸肩切替袖)が独特のUSAFフィールドジャケットです。(・・・マイナーなファッションアイテムとしてもすこし面白いかもしれませんが、ドットボタン付き貼付け4つポケットを含め、この形を着こなす難易度はかなり高そうです)
  採用年度が何年度かははっきりしませんでしたが、1950年代に MIL-J-4883 JACKET,MAN'S,SINGLE BREASTED SAGE GR.,CTN.,STN.,USAF SH.509,HOOD W/DRAWCORD CLOSURE, WRT として採用されました。
   参考:http://realcompany11.main.jp/newpage375.html
 50年代のモデルは上述の表記のごとく、空軍シェード509のセージグリーンの生地でしたが、1960年前後にOG107の生地に移行しています。

 60年代のオリーブグリーン生地のAFフィールドジャケット(フィールドコート)のMIL規格のナンバー表示は、MIL-J-4883表示のものとMIL-C-4883表示(65年以降?)のものと両方が観察されます。
 ということで、64会計年度の個体についてみていきましょう。

USAF COAT MAN'S FIELDの全景
同時代のM-51系のフィールドジャケットと異なり、正面は普通のボタンのみにて留める。
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同コントラクトラベル。
DCISC DIR. OF MFG. はDSA傘下の製造部門?
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シェルにライナーを装着したところ
正面のフロントボタンやライナー取付けボタンの状況が良くわかる。
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丸襟のなかからフードを取り出したところ
第一ボタンのみ隠れていない点に留意
袖の切れ込みからライナーのカフが見えていることに留意
M-43〜65のフィールドジャケット等と異なり袖のマチがないことが分かります。
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同じく拡大したところ
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ウールパイルライナーの全景
パイルの種類は「もこもこ」タイプ
M-1947パーカのようにカフがニットになっている。
ボタンホールの位置など全く異なるため、他のジャケットとは互換性がない。
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ライナーのコントラクトラベル
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同時代のM-51と並べてみました。
両者の流れを汲んで、M-65に発展していった?とも受け取れる写真ではあります。
右がM-51JKT
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M-65の後ろ姿と並べてみました。M-65の襟のフードは、USAFフィールドコートの流れを汲んでいるのではと思われます。
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by poemaquince | 2013-05-20 22:02 | フィールドジャケット | Comments(4)

PARKA FIELD COTTON O.D. あるいはプルオーバー型パーカについて

ホントは、憲法記念日にちなんで「JM党憲法改正草案がヤバすぎる件」というような記事も書いてみたりはしたのですが、番外編ばかり続いてしまうのもナンかなーということで、またの機会にしてしまいました。(実はこの件に関しては、記述者川村はかなり深刻な危機感を持ってはいるのですが・・・)
そんな訳で、今回は、いわゆるプルオーバー型のフィールドパーカについての紹介です。
このプルオーバー型パーカは、一時期、M-51パーカの「原型」としてネット上の解説によくコピペされておりました。そのうち元の「プルオーバー型パーカからM-48パーカを経て」という文脈が誤読され、通販解説などで「プルオーバー型のM-48」などという誤情報が拡散したりもしてしまいました(笑)。もちろんM-48はプルオーバー(前閉じのかぶるタイプのもの)ではありません。

一般にM-43とも呼ばれるparka field cotton O.D.なのですが、一説によると大戦中は使用されてなかったのではないかという記載があったような気がします。(たしか並木書房のWW2 GI uniforms だった気がします。手元に無いのではっきりしません。すみません)・・ということで、写真を見ていきたいと思います。


パイルライナーと組み合わせて着用されます。この辺のレイヤーシステムの考え方などは確かにフィッシュテール系パーカの原型と言えそうです。
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フード廻りのディテール
写真では分かりにくいのですが、パイルライナーと本体のフードは小ボタンにて留められます。
独特の木の玉によるコード絞りに留意
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同じくフードの前あわせを開いたところ。
ライナー側はファスナーで閉じたうえにボタン留めにより前を閉めます。その外側をパーカ本体の4つの大型ボタンにて閉じることとなります。
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袖のディテール
M-51パーカなどと異なり、袖のストラップは縫い付けになります。したがって、ゴムのストラップなどで伸びることはありません。
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裾の絞り
ドローコードの取り出し口は皮革にて補強されています。
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腹部の大型ポケット
フラップは上端のみ縫い付けられていることに留意
左右ポケットはなかでつながっています。
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ウエストにもドローコードがあり、絞り玉がついていることに留意
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フードには、大型のスナップファスナがついており、縦横に畳むことができるようです。
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パーカ本体とパイルライナーを並べたところ。
O.D.(オリーブドラブ)と呼称される割に、オリーブグリーンの色味が勝る生地を使っていることが分かります。
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パイルライナーのインストラクションラベル
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当該個体についてスタンプ類、ラベル等は残念ながら判読できませんでした。
かろうじてフード裏にその痕跡が確認できます。
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by poemaquince | 2013-05-06 03:13 | parka | Comments(2)