M-51Parkaに関する2,3の事柄

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番外編その2 Wehrmacht winter reversible parkaのディテール

前回にひきつづき、沼沢地柄迷彩のドイツ陸軍アノラックの細部写真をお送りします。



前回紹介したスタンプのナンバー部分の拡大写真
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右腕付根付近、アームバンド取付け用の平ボタンに注意
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同じく左腕付根、脇下の張り合わせの布に注意(レプリカだと省略されやすい)
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右側フード付根付近、この個体はフードコードが短くちぎれてしまっている。補強用の縫糸に注意
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背中側から見た左右腕の部分、袖の絞り調節ボタンは2個
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右袖の拡大写真
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リバーシブルなので袖のストラップはスリットを通して白色側と共用
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白色側スリット
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こんなかんじで通す。ストラップはウエストのものと同素材。裏側は白色
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左腰ポケットフラップの裏
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ポケットを裏返すと、なんと色調の異なるプリント生地が!!見えない部分なので端切れの再利用なのだろうが、迷彩生地の明度が低いのは対赤外線用のカーボンブラックのため?
追記:これって44年型沼沢地柄(Sumpfmuster44)かな?
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裾の絞りひもの拡大写真 この個体は平織りタイプのものであるが、丸コードのタイプも見られる。
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裾の絞りひもの出口部分 補強をしていないので、使用により穴がほつれないか心配
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by poemaquince | 2010-05-23 19:22 | 番外編 | Comments(0)

番外編 WH-Sumpfmuster 43 (ドイツ陸軍-沼沢地柄43)アノラック(パルカ)

 「ちょうちょ」の節で「小さなハンス」を口ずさみながら書いています。
 さて、ネットで調べものをしていてたまたま見つけた「ウォーターパタン」の正式名称?に誘発され、今回の記事を書いてしまいました。(って、一体何のことやらさっぱり判らない書き出しです。)
 今回は同じparkaでも番外編で、二次大戦後期に採用されたドイツ陸軍の迷彩パルカ(アノラック)についてです。サム・ペキンパー監督の映画「戦争のはらわた(Cross of Iron)」であのシュタイナが着用していたアレです。
(余談ですが、原題のCross of Ironは「鉄十字章」と「(鉄の)十字架‥墓標」のダブルミーニングではないかと疑っております。公開当時はすこぶる評判の悪かった邦題「戦争のはらわた」も今思えば「はらわた‥キモ(肝):本質」を示すなかなか示唆に富むタイトルのように思えます。ただ、当時はオカルト・ホラー映画で、「○○のはらわた」系のタイトルがはやっていて、それにイメージが引きずられてしまったのですが。)
 2000年のリバイバル公開時まで、シュタイナが着用していたのは今回掲載したこの「ウォーターパタン」の迷彩柄と一般には思われていたのですが、実は映画用「スプリンタパタン(破片柄)」(のボケたもの?)であることが確認されたようです。でもスプリンタパタンのボケたものならば、ウォーターパタン(沼沢地柄)と呼んでも良いような気もしますが。(追記:たしかに1943年の物語なので、シュタイナが43年モデルのウォーターパタンではなく、スプリンタパタンを着ていたほうが自然であることは確かなのですが。)

Parka WH-Sumpfmuster 43 (Wehrmacht reversible Winter Parka original)
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背面 腕と胴の生地プリントの色調が微妙に異なっている。
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前合わせのフラップ裏に「2」のサイズスタンプが読み取れる。
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リバーシブルで、裏面は雪中迷彩
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スタンプの拡大写真(下) サイズは2号、その他シリアルNo? 0/1001/0068と読める
追記
大戦期ドイツ軍装に関する充実したコンテンツで知られるシュタイナー氏のHPによれば、この表示は
「RB Nr(Reichsbetriebsnummer)と呼ばれ、1942年末より使用されたと言われている。番号は△/●●●●/◯◯◯◯の様に/で区切られていおり、●●●●が工場を、◯◯◯◯が地名を表している。」とのことでした。
http://steiner.web.fc2.com/uni/h/h-00.html
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次回、「ディテール編」に続く?

参照元
http://www.kamouflage.net/camouflage/00078.php
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by poemaquince | 2010-05-16 03:25 | 映画 | Comments(0)

レプリカのM-1951(ECW parka"M-65"改の場合)

 M-51Parka shellをデザインソースとしたアパレル製品は星の数ほど在りますが、レプリカと呼べる製品(限界はあるにせよ、きちんとオリジナルを複製しようとしている製品)はそう多くはないと思います。今回はそのなかで、実物M-65(ECW)Parkaにフードを縫い付けたものをピックアップし、実物M-51と比較してみたいと思います。
 このパターンが製品化されたのは、多分90年代に東京ファントムさんが最初だったと思うのですが、(間違っていましたらすみません)その辺のことはよく把握しておりませんので、事情に詳しいかたがいらっしゃいましたら是非ご教示いただけたらと存じます。
 チャン・ドンゴン出演の映画「ブラザーフッド」でも鴨緑江退却のシーンなどでM-65改パターンのM-51が使われておりました。(追記:実際には配備されなかったとおもうけど)
 この手の製品は、まれにオークションでも(知ってか知らずか)M-51「実物」として出品されていますので注意が必要です。

製品の全景、この製品は数年前にネットオークションで入手したものなので、ファントム製のものかどうかは不明です。ガパメントイシューの"実物"なので、生地の質感は文句なし。
後述する「裾のステッチ」が簡略版であることに留意
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当初、エポレットにオレンジ色の大型ボタンがついていたので、とりあえず茶色の平ボタンに付け替えました。(60年代型M-51に近いなら通常のファティーグボタンの方がよかったかもと今更ながら思ったりしてます。)
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M-65シェルに、M-65ファーフードのファーを取り外したフード部分を縫いつけて、M-51を再現しています。
背中のラベルは、M-65オリジナルのインストラクションラベル
あまり写ってはいませんが、この製品のファーフード取り付け用ボタン穴は手で丁寧にかがってありました。この手作り感!
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レプリカのコントラクトスタンプ
ミルスペックは"B"-11013と表示
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コピー元のプリントが不鮮明だったためか、読み進むと英文がだんだん怪しくなってくる。
黒い金属の環は、M-65ファーフードのドローコード用のアイレット(はとめ)
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60年型M-51(実物)との比較、左がオリジナルのM-51
実物と比べ、フード開口部正面のラインが直線的になってしまっている。
ファーフードのドローコードをそのまま残したため?か、異様に長くなってしまっている。
袖ボタンは標準的なM-65の形のまま。M-51との違いに注意
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背面からの比較
オリジナル60年代型のM-51も、肩のプリーツが省略されているため見た目はほぼ一緒
写真では判り難いが、エポレットの縫い付けが、オリジナルは肩のシームに折り込んでいるが、レプリカはシーム上に重ねて縫い付けている。
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M-51との比較写真ではないが、70会計年度のM-65とそれ以降のM-65の裾の比較
70年頃までは、M-51とほぼ同様にシェル裾コードの部分を2枚パーツの縫い合わせで作っていたものが、71、72年ころからは簡略化され、折り返して袋状に縫い付ける仕様になっている。
したがって、裾のステッチが裾のエラスティックコードを挟んで2列だったものが、一列になってしまった。
それだけのことなのに、全体的な印象はかなり変わってしまう気がするのは記述者だけであろうか?
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追記:近年(記述者が確認したのは昨年?だった気もしますが)、M-51のレプリカモデルで、ボディーはM-65の流用の様なのですが、ライナー留めのボタンを茶の平型にしたり、そのボタンのタブもナイロンから布に変えていたり、エポレットの淵も肩に縫いこんでいたり、かなりディテールを追求したモデルを街中で何度か見かけました。ただしスタンプは上記モデルと一緒のもののようです。他人が着ているものをちらちら観察しただけなので詳細不明ですが、ご事情をご存じの方がいらっしゃいましたらご教示いただけたらと存じます。
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by poemaquince | 2010-05-08 23:59 | parka | Comments(2)

60年代型M-51パーカ

 60年代になるとDSAナンバーを付したM-51パーカが登場します。(ミルスペックではMIL-P11013 revision"C"なのか"D"なのか判然とはしませんが、M-1951という表記はコントラクトラベルから消えているようです)
 ポケットスナップボタンのステッチ廃止や肩プリーツの省略など、M-65へ引き継がれる特徴をもった移行期のモデルといえそうです。

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コントラクト/インストラクションラベル、サイズタグはフードの内側への縫い付け
写真には写っていませんが、ファスナはコンマーのアルミです。
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ライナー取付ボタンはいわゆる「初期ファティーグ」と同一のタイプ
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DSAナンバーに注意 "M-1951"の表記はない
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袖ボタンも、グリーン色で形成(上が60年代型)
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ポケットフラップを留めるドット"スナップ"ボタンのオス側の補強ステッチが省略
(右が60年代型)
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エポレットのボタンも「初期ファティーグ」タイプ
また、肩のプリーツが省略されている。(上が60年代型)
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同じくエポレットの」クローズアップ(右が60年代型)
旧型の肩のプリーツに注意
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別の個体のコントラクト/インストラクションラベル
60年代型はフードの内側への縫い付けが一般医的
追記:写真を見ていていま気付いたのですが、インストラクションの表示はあってもコントラクターの表記が見当たりません。後日別稿で述べたいと思いますが、これはDSAの「直営」納入を示唆するものなのでしょうか?(2010/11/2)
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by poemaquince | 2010-05-05 22:39 | parka | Comments(0)

モッズパーカのライナーについて

 パーカのライナーとは、防寒用の内張りのことで、本体にボタンで着脱できるようになっています。
 フィールドジャケットが着脱式のライナーを装備したのは朝鮮戦争時のM-50ジャケットからですが、パーカについてはかなり以前(少なくとも大戦中のプルオーバー型フィールドパーカなど)から装備されているようです。 
 モッズパーカをネットオークションなどで取引する場合、ライナーが付くかどうかにも留意したほうがよいでしょう。

M-51 PARKA LINER
ウールパイル地のもの
あたたかいが、非常に重くまた動きにくい
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ECW,PARKA LINER(いわゆるM-65パーカ用ライナー)
ナイロン地にポリエステルわたのキルティング
あたたかく、軽く動きやすいが、キルティングの糸がすぐにほつれてしまう
襟まわりのボタンの数がちがうのでぴったりとはいかないが、前合わせのボタンホールの間隔は合うため、一応M-51にも取付け可能 
追記:入手が比較的簡単な「ナイトカモパーカ」用のライナーは、見た目はM-65用に似ているのですが、ボタンホールの位置などが全く違うため、M-51にもM-65にも装着できません。(ネットオークションなどで、いかにも代用できるように書いてある場合がありますが、あくまで取付ボタンの位置を動かすなどしてかろうじてなんとかなるレベルです。sep2011)
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M-51ウールパイルライナーの拡大写真
パイル生地の仕様が2種類あって、左「撚糸パイル」と右「もこもこパイル」のもの
もこもこパイルのほうが、いっそう動きづらい。
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同じく「撚糸パイル」と「もこもこパイル」の比較
人によっては「もこもこパイル」を初期型と呼ぶ場合もありますが、「撚糸パイル」もそれ以前から在ったようなので、もこもこを「初期」として良いか悩むところです。
(ただし、採用の息が長かったのは撚糸タイプのほうですが)
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「撚糸パイル」ライナーのコントラクト/インストラクションスタンプの一例
リップストップ状の生地に注意(絹?)
 ただし、着用されているかたは首肯されると思いますが、この手の生地は裂けるより前に薄くすり切れてぼろぼろとなりやすいので、この織り方(リップストップ様)がどの程度効果があったかは疑問です。
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「もこもこパイル」ライナーのコントラクト/インストラクションスタンプの一例
内張りの生地はナイロン?
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by poemaquince | 2010-05-04 01:36 | parka | Comments(3)

M-1951 フィールドジャケットについて(パーカとの比較)

 軍ものに馴染みのない方については、M-51(M-1951)という名称は、パーカ(モッズコート)のみを示すものと誤解される場合があると思います。(たとえばM-51が、「パーカ」で、M-65が「フィールドジャケット」を指すとか・・・)
 もちろんそうではなくて、ざっくりまとめて言ってしまえば、それぞれのアイテム(パーカとか、ジャケットとか、トラウザーズとか、ベルトとか、雑のうとか)のM-51は「51年型モデル」とかM-65は「65年型モデル」とかそのような意味として理解していただければわかりやすいと思います。
 ですので、パーカについて「M-51」や「M-65」がありますし、フィールドジャケットについてもそれぞれ「M-51」や「M-65」などが存在します。
 また、ややこしいのはいわゆる「フィールドジャケット」は、時代によっては「フィールドコート "COAT,FIELD”」などと表記されていたりしますので、これまた「これはフィールドジャケットと違うものなのだろうか?」などと悩んだり、混乱のもととなったりします。
 そのような訳で、M51フィールドジャケットの写真とM51シェルパーカの写真を載せてみましたので、じっくり比較してみてください。


a0164296_124214.jpgM-51「フィールドジャケット(フィールドコート)」(の60年代モデル、ボタンの仕様や襟の形などが50年代型と異なる。)USMC胸章はレプリカ


a0164296_1285788.jpg上記ジャケットのインストラクションラベル、どこにも "JAKET"の表記はみられない。



a0164296_12113080.jpgM-51「シェルパーカ」厚生地コットンサテンにコヨーテ?ファーフードを取り付けたもの。
フィールドジャケットよりひとまわり大きい。ポケットの形、そで、裾のフィッシュテールなどに特徴あり。


並べてみると(両者ともsmallサイズ、60年代型M-51)右がパーカ、左がジャケット
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by poemaquince | 2010-05-02 12:29 | parka | Comments(0)