「美しい日本」という記憶の捏造 あるいは「日本会議」という悪夢
記述者川村は迂闊にも、「アレ政権がアレなのは、アレ首相の個人的思いがアレだから」だと勝手に過小評価していました。もちろんそういった側面もあることはあるのでしょうが、「クーリエ・ジャポン」に引用されたヌーベル・オプセルヴァトゥール紙の記事を見て自らの認識の甘さを反省しております。
「日本会議」という名前は少しは耳にしたことがあった訳ですが、日本の捏造された「ニセ歴史」を懐かしむマイナーな宗教カルト団体とばかり思って過小評価していたのでした。ところが、記事やネット報道などを読むと、いわゆる日本のエスタブリッシュメント(笑)というかノーメンクラトゥーラにかなり食い込んでいることが解ります。ヌーベル・オプセルヴァトゥール紙の記事によればなんと、アレ首相は創立時からのメンバーで、アレ政権の閣僚19人中15人もが団体のメンバーだというのです。マイナーどころか、知名度だけが低い超メジャーカルト団体ではないですか。コレ、日本の権力機構が実質的にカルト団体に牛耳られている状況なのではといえそうです。
アレ首相がネトウヨの差別排外主義に寛容/親和的なのは、票狙いの受け狙い/迎合だとばかり思っていたのですがとんでもない勘違いでした。あのカルト団体の初期メンバーで有ったということは、アレ首相自身の価値観そのものの反映、確信的言辞であったということにほかなりません。いやはや、だから「美しい国、日本」であり「日本を、取り戻す。」だったのですね。彼らのいう「美しい日本」とは何か?随所で指摘されていますが、まさにプロパガンダとして都合良く解釈されたニセ「やまとごころ」や、軍事大国であった「大日本帝国」への限りないノスタルジーを「美しい」と呼んで憚らないのです。彼らのいう健全なる国民精神とか国家の栄光とか共生共栄の世界とか、一見、もっともらしいスローガンの影には、自国優越主義、排外主義、超国家主義イデオロギーが見え隠れしています。
実際、ネット上では、アレ政権の「国策(原発再稼働や沖縄米軍基地移設、今回の”安全保障”法改正など)」に疑問をはさむとすぐに草の根ファシストたちから「反日・売国」の罵声がよせられたりします。いやもうコレ、いったいどっちが反日で売国に寄与しているのやら。(ためいき)
Prime Minister Shinzo Abe visits Ise Shrine on Oct. 5 to watch the Sengyo no Gi, an important Shinto ritual that is held to transfer the symbol of the shrine's deity between buildings. | KYODO
http://www.japantimes.co.jp/news/2013/11/23/national/back-to-the-future-shintos-growing-influence-in-politics/#.VcYAe4t0EnO
ジャパンタイムス 2013/11
ベトナム共和国軍研究家のタイガ氏もこう発言されています。
一番槍BLOG(2015/8)
http://ichiban.militaryblog.jp/e682670.html
墨田金属日誌 2015/7
http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/blog-entry-1489.html
東京新聞 2014/7(記事全文は参照できないけど)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014073102000168.html
追記:こちらのブログにて全文参照が可能です。
http://taraxacum.seesaa.net/article/403617775.html
日刊現代 2014/9
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/153143
現代ビジネス 2015/7
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/44029
ハーバービジネスオンライン 2015/2〜
http://hbol.jp/26283
ザ ニュー クラッシック 2015/6 (海外報道の概略を紹介)
http://newclassic.jp/24129
神奈川新聞 2015/5
http://www.kanaloco.jp/article/93999
ジャパンハンドラーズと国際金融情報
http://blog.livedoor.jp/bilderberg54/archives/35167350.html
そのほか、まとめサイト等も参考にさせていただきました。
ご指摘されている通りだと思います。あの手のナショナリストやレイシストが蔓延るのは世の常ですが、まさか一国の政府までもが空想上の歴史に自己陶酔し、厚顔無恥になっていく様を目の当たりにし、とても悲しい気持ちです。『水は低きに流れる』と言いますが、国のトップから底辺までもが同じ方向向いて墜ちていくのですから、情けない限りです・・・
コメントありがとうございます。本当は社会的問題に関するコメントは最小限にしておきたいのですが、状況が状況なだけに、いま沈黙することはやばいかなと。フクシマの原子力災害も無かったことになってるし、将来の日本社会に申し訳ない感じがします。